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大学院生活 ガイド

研究プロセスは、行ったり来たり

2020.12.03 03:37


修士課程は2年間ととても短く、

かつ経験しなければならないことが膨大です。


そこで、入学後3か月以内に一度、

修論提出までの研究プロセスを表にして、

紙に書き出してみるといいですね。



とはいえ、研究プロセスはまっすぐな一本道ではありません。


修士論文は、


 A「先行研究から知識を得る」

 B「調査する」

 C「構想を練る」

 D「論文を書く」


というそれぞれのフェーズを、

行ったり来たりしながら、完成させていくものです。

入学後は、A「先行研究から知識を得る」の比重が高いと思いますが、
徐々に、B「調査する」へと軸を移していくことになるでしょう。

このフェーズは、

たくさんの断片=パズルのピースを集めるようなイメージですね。


と同時に、例えば中間発表やゼミ発表などを目指して

C「構想を練る」ことも忘れてはいけません。


論文全体の絵を意識しながら、

調査で得たデータがどんなピースなのか、

どこにはまるのかを考える上で、

C「構想を練る」フェーズはとても重要です。

この作業を経て、調査を微修正したり、

新しいアイデアに気づくこともあります。


これらの作業をこなしながら、

書けるところから書いていく

D「論文を書く」のフェーズに入っていきます。


不思議なもので、頭でぐるぐる考えているときよりも、

小さなパーツでもいいから書き始めると、

書くことに刺激されて、どんどんアイデアが浮かんだり、

違う見方に気がついたりするのです。


それらをB「調査する」やC「構想を練る」に反映させることで、

パズルの全体像もピースも、

輪郭がはっきりしてきます。


あるいは、この時点でもう一度

A「先行研究の知識を調べる」ことで、

自分の主張がよりソリッドになったりもします。


こんなふうに、研究のプロセスでは、

4つのフェーズを行ったり来たりすることで、

論文の精度が上がっていくのです。


当初の修論構想や想定していた完成像に拘るのではなく、

データに寄り添いながら、

随時、柔軟に見直しをしていきましょう。