受験生たちに伝えたい公立高校入試過去問題集の使い方や勉強の仕方、受検勉強の注意点をまとめておく。学力検査過去問アドベンチャー
過去問題集の使い方がテーマです。もちろんこうじゃなきゃいけないという決まりがあるわけではありません。あくまで個人的意見ですので、参考になれば嬉しいです。
過去問題集の使い方
「ハロー受験生の諸君」と挨拶をするのは、過去問題集の精霊カコモン君です。口は悪いですが気の良いやつです。今回は一緒に過去問題集の使い方について説明をしていきたいと思います。それでは早速過去問題集の使い方を箇条書きにしていきましょう。
カコモン「俺様、超いい武器になるから活用しろよ」
入試問題ってこんなものかと知るために使う
夏から冬にかけて、どこかで「入試問題を知る」という目的のために過去問を使った方も多いかもしれませんね。戦う敵を知ることは非常に重要です。日本一とも呼ばれる文字数や、各教科の構成や、時間配分などを知るにはいい試みでしょう。ただし、まだ知識や理解が不完全な状態で、すべての年度を解くのはやめましょう。過去の受験生とのガチバトルができなくなってしまいますからね。
カコモン「入試問題がどんな問題なのかってのは『大人たちにも伝えたい神奈川県公立高校入試学力検査問題の特徴』でも詳しく触れているから興味があったら見てみろよ」
ガチバトル(模試形式)でやる年度を1、2年度分残しておくこと
上記でも述べたとおり、過去問題は模試のような使い方もできます。神奈川県ではその年の合格最低点なども(分かる範囲で)詳細に出ているので、比較して合格ラインにいるかどうかを掴むことができます。
ですので、最低でも1、2年分は各教科一つもやらずに残しておきましょう。そうですね、残しておいたものをやる時期としては、願書を出す高校を決める1月中旬ぐらいが良いですかね。
ちなみに、残しておくのは、100点満点になって難易度が安定し始めた2014年度(h26年度)以降のものがオススメです(また、2021年度はコロナの影響もあったので残すものとしてオススメしません)。
カコモン「もちろん、ガチバトル中に学校の授業や他の問題集でやった問題が出てきて「ちょっと見たことある」「やったことある」は仕方ないし、悪くないぜ。それも実力のうちと思って戦うんだ。特に、自分で管理している子はあんまりデリケートに避けなくてもいいぜ」
串刺しで解くのもオススメ
過去問の使い方としてオススメなのは、問題傾向が似ている問題を串刺しで解くことです。『神奈川県入試の大問を串刺で解くことの大切さ』でも触れていますが、そうすることで知識や理解を深めることができます。大問ごとや単元ごとにプリントを作って解くのも良いですね」
カコモン「例えば、理科なら単元ごとに集中して取り組むのもいいな。電気なら電気単元に絞って、何年ぶんかを一気に解くんだ。いつどの単元が出題されたかは過去問の頭の方に表があるはずだぜ。確認してみろよ。一応、理科の学習系統図を置いておくぜ」
カコモン「英語や数学なら、大問ごとが良いよな。例えば鉄板で出題される関数や立体図系なんかは串刺しでやるの向いてるぜ。参考になりそうなリンクいくつか貼っておくから俺様のコメントにビビビときたら見ておけよ」
カコモン「入試問題を串刺しで解説してるぜ」→神奈川県公立高校入試分野別過去問解説!ドクターX大問先生年末スペシャル!
カコモン「もう受験勉強って何して良いかわかんないってやつはとりあえずこれ見とけ」→0からの受験勉強法。例えば不登校の子が受験するときに何から勉強を始めたらいいのか4
カコモン「串刺しにして、解きたい時間を設定してタイムアタックで解くのもよし、まだ理解が不十分だと感じたらじっくり解くのも良しだ。ただし、本番は時間があることは忘れるなよ」
最後に超大事なことを伝えていきます。
過去問を解いた後にやること
「過去問解いたー頑張ったーお疲れー」
うんうん、確かに頑張ったかもしれませんが、この時点ではあなたの学力はほとんど上がっておりません。あなたが成長するには、この後どうするかが大事です。
解き終わったら、まず採点しますよね。点数に一喜一憂するかもしれません。串刺しで解いている場合にも丸付けしますよね。そこまでは当たり前ですよね。そこまでで「受験勉強したぜ」なんて思わないように。実はそこまではただの現状チェックに過ぎません。大事なのはそこからです。
そこからやることはシンプルです。間違った部分や怪しかった部分に再度注目し、成長の糧にしましょう。もうちょっと具体的に言えば、①なぜ間違えたのかを分析し、②必要な対策をするのです。
例えば、間違えた理由が知識不足であれば、教科書や別の問題集などを使って知識の整理と覚え直しをしましょう。その際に、間違えたその語句や知識だけではなくて、周辺知識も一緒に確認しておくと良いです。
例えば、ブエノスアイレスの気候や農業の問題で間違えたのなら、ブエノスアイレスの気候や農業を確認すると共に、その他の地域の気候や雨温図、特徴ある農業などについても併せて確認しておきましょう。それを繰り返すことで知識がつながって広がって強くなっていきます。ここが滅茶苦茶大事です。ひたすらやりましょう。やった分だけ点数に繋がる可能性が高いです。
他にも、時間不足で解けない問題があったなら、各問題を解く時間の目標を定めて、串刺しでタイムアタックしてみると良いですね。
また、どこをどれだけやるかは、入試の目標点数に応じても変わってきます。自身の目標点数は把握していますか?
例えば、下の図表の偏差値の横の()内が各高校の前年度の合格者平均点です。これを本番の入試で獲得すれば合格は概ね間違いないでしょう。もちろん特色検査や面接の得点や各年の入試問題の平均点でも変わるのですが、一つの参考にしてください。
あとは自身の目標点数に応じて、例えば「数学の大問の(ウ)は解かなくていい」など作戦を立てていきましょう。作戦立てに困ったら、0からの受験勉強法。例えば不登校の子が受験するときに何から勉強を始めたらいいのか4などの記事も参考になると思います。
それを踏まえて、①なぜ間違えたのかを分析し、②必要な対策をするを愚直に続けていきましょう。それを頑張ることが、合格はもちろん、その先の高校生活でも必ず役に立つはずです。
カコモン「本気でやった問題から得る課題は、お前の成長のための最大のヒントだぞ。そのままにするなんて勿体無い。俺様をもっと活用しろよ」
カコモンくんもそう言っています。過去の入試問題はさすが入試問題。良問も多いです。使い倒して、敵ではなく味方にしちゃいましょうね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
あのね、合格も大切だけどね、もっと大切なのは「頑張った経験」なんだよ。もっと先でちゃんと分かるよ。