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「宇田川源流」 アメリカから中国への情報流出問題は今後どのような動きになるのか

2020.12.07 22:00

「宇田川源流」 アメリカから中国への情報流出問題は今後どのような動きになるのか



 トランプ大統領が行ったこと言うのは、日本にとってもそしてアメリカにとっても、いや共産主義という「無法者の集団」に対して、しっかりと「自由とはどういうことなのか」を示した「戦い」ではなかったかと思う。

日本国内においてSNS上でトランプ大統領を支持している人の中には、単純に中国に対して対抗をし、強いアメリカを昔のレーガン大統領の時のように実現し、日本を守ってもらえるというような幻想を持っている人と、もう少し進んで、習近平という、何か黴のような中国の共産党の中の権力争いで出てきてしまった、理論とか国家関係ではなく、単純に個人のわがままを通している悪に対して対抗していることを評価している人もいる。その人々も、「共産主義」というものの問題点が、ことばにして他人に説明できるような状況ではなくても、そのことを何か大きな問題点としてしっかりとみているのではないか。

「共産主義」というのは、一見、理論的には悪くないように見える。多くの人が平等であり、そして、共有財産を分配することによって弱者を守るという理念は悪くはない。弱者保護というのは、健常者にとっては当然のことであり、助け合いを行うことこそ、人間社会の根本的な秩序である。「弱肉強食」を行わないために、社会が形成されているということを考えれば、その理念は間違えていないのであると思える。

しかし、それは「人間が全ての欲を失った場合」ということになる。つまり、ある程度の欲望があっても、それ以上の過剰な欲望を持たず、また、多くの人が自分の役割を知り、その役割を全うするという前提でなければなならないのであり、そのような「民度の高い国民」はどの国にもいないのではないか。要するに「秩序がしっかりとできているところ」ならば、その理念はできるかもしれないが、しかし、それでも仏教の悟りを開くほどの欲望の喪失が必要であり、論語の「足ることを知る」程度の人間で晴耕雨読を心掛けるような人でなければならない。それを幼児にも老人にも病人にも強要するという前提が必要であり、その強制力こそが、共産主義政権の根本なのである。つまり強制力で搾取するということが大きな問題である。

中国の研究者1000人超が出国、技術盗用規制強化の中=米司法省

[ワシントン 2日 ロイター] - 米司法省のジョン・デマーズ次官補(国家安全保障担当)は2日、技術盗用を巡る取り締まりを強化する中、中国の研究者1000人以上が米国を去ったと明らかにした。

 12月2日、 米司法省のジョン・デマーズ次官補(国家安全保障担当)は、技術盗用を巡る取り締まりを強化する中、中国の研究者1000人以上が米国を去ったと明らかにした。

 また、米国家防諜安全保障センターのウィリアム・エバニナ長官は同じ会議で、中国の工作員がすでにバイデン次期米政権の職員やバイデン氏のチームの関係者を標的にしていると述べた。

 米国務省は9月、中国軍と関係があるとみられる中国からの学生や研究者の入国を阻止する取り組みの一環として、中国人に発給した1000件以上の査証(ビザ)を取り消したと明らかにした。

 司法省当局者によると、デマーズ次官補が言及した研究員らはこれらの中国人とは別だという。研究者らは、連邦捜査局(FBI)が20以上の都市で聞き取り調査を行い、国務省が7月にテキサス州ヒューストンの中国総領事館を閉鎖した後に米国を離れたという。当局は研究者らが中国人民解放軍と関係があると考えている。

 デマーズ氏は「米政府機関がここ数年に目の当たりにした、外国に影響を及ぼそうとする大掛かりな活動は、唯一中国人がそれを実施するだけの原資と能力、意志を持っている」と述べた。

 バイデン氏の政権移行チームはコメントを控えた。同氏の選対陣営は今夏、サイバー攻撃に対応する用意はできていると述べていた。

 エバニナ氏は米政府機関の監視対象となっている米国内の中国人研究者は「全員、中国政府の指示で米国に来ている」との見解を示した。

 中国は9月の査証取り消し措置について、「あからさま」な政治的迫害であり、深刻な人権侵害に当たる人種差別だと非難している。

*内容を追加します。

20201202 ロイター

https://jp.reuters.com/article/usa-china-researchers-idJPKBN28C3DH

 その共産主義を完遂するために出てきたのが「史的唯物論」である。まさに、共産主義社会の真骨頂というのはここにあるのであろうと思う。単純に言えば、目に見える物体にしか価値を感じない。つまり、分配できるものにしか価値を認めないということである。そのことは、当然に、伝統や文化、歴史、などが否定され「批林批孔」などという運動をしていたのである。

さて、「目に見えないもの」ということから、歴史や伝統を重んじない、血筋なども全く関係ないということになり、そのことから、伝統的な土地とか、価値のある物品をすべて取り上げて分配することができるようになったのである。すべてが共有財産であり私有財産を認めないということは、そういうことである。しかし「目に見えないもの」とは、それだけではなく「努力」とか「心理」とか「喜怒哀楽」ということには全く価値を感じないということになるのではないか。

さて同時に「知的財産権」「商標」「信用(企業における信用取引を含む)」なども同時に「目に見えないもの」である。つまり、中国人は平気でうそをつく(信用などに価値を感じない)し、また、「秩序」を重んじないので、誰かが持っているものを盗むということ人関しても日本人的な価値観の罪悪感は全く有していない問うことになる。

知的財産権ということに関しても同様のことであり、そのような「目に見えないものの価値」がわからなければ自由主義経済ということはまた食できないことになる。信用取引もできなければ、知的財産権や意匠の保護ということもない。そのことは、偽物のドラえもんや偽物のガンダムが出てきても、全く罪悪感を感じず、そのようなことよりもその場で金を得る(金は目に見える)方が価値があるということになる。裁判になって商標権侵害となって経費が掛かる場合は、適当にごまかして逃げる。それこそ、中国人の真骨頂である。

そのような中国人の性質に対して、「待った」をかけたのがトランプ大統領であった。

さて、トランプ大統領時代の最後に記事にあるように知的財産権の保護を強化する政策をとった。

 中国は9月の査証取り消し措置について、「あからさま」な政治的迫害であり、深刻な人権侵害に当たる人種差別だと非難している。<上記より抜粋>

まさにそのような状況であってもそのことに罪悪感を感じない、そもそも自由主義における信用や知的財産権の重要性がわかっていない中国共産党政府は、このようなコメントをするのである。このコメントでわかることは、「知的財産権のスパイ」が「国家を上げて行っている」ということでありなおかつ、その国家が「スパイをすることがばれていても恥ずかしいと思わない」ということである。

さて、このトランプ政権が終わろうとしている。バイデンになったら、このような知的財産権の保護が行われないということになる。当然に、その内容は、中国の軍事力を高め、そして日本とアメリカを危険にさらすことになる。アメリカの兵器産業や核技術が全て中国に向かい、それが平気になって日本狙うようになるのである。そのようなことが許されるのか。

その意味を考え、バイデンを支持していた人々は、日本をどのようにして守るつもりなのかをぜひうかがってみたいものである。