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八丁堀のオッサン

「鬼滅の刃」がヒットする背景

2020.12.06 18:39


 アニメや映画で大ヒットの「鬼滅の刃」では、鬼や鬼を退治する鬼殺隊隊士たちの過去が詳しく描かれています。

 とくに、鬼たちの生い立ちは惨いものです。

 ただ、鬼たちも最初から凶悪だったわけではありません。もともとは、心優しい人間だったのです。

 ある鬼は少年だったころ病気の父親の薬を買うために盗みを繰り返し、捕らえられては痛めつけられています。

 父親は申し訳なく思い、息子の立ち直りを願って自殺しています。

 それを知って自暴自棄になった少年に、ある父娘が手を差し伸べます。少年は娘に愛され、荒んでいた心は癒やされていきます。

 しかし、父娘は惨殺され、少年は怒りで鬼へと変貌していくのです。

 菅政権では自己責任や競争原理が強調され、弱者には厳しい時代です。コロナ禍で苦境は深まり、人の絆も失われています。

 残酷な描写が続くにもかかわらず、「鬼滅」に感動する人が絶えないのは鬼たちが前世で遭った理不尽や差別が身につまされるからでしょう。

 復讐を誓う鬼たちの毒は、令和の時代にも回り始めているようです。ネット上では、他者を容赦なく傷つけるバッシングが飛び交っています。

 さらに。〝闇バイト〟に応募する学生や非正規雇用の労働者などの弱者も急増しています。こうした弱者は、ヤクザや半グレの〝捨て駒〟となっています。

 このところ、奨学金を返せない女子大生の売春も増えているといいます。

 鬼殺隊は、現実社会で言うなら政府非公認の自助共助組織といったところでしょう。組織に与する鬼殺隊は、こんな使命感で鬼に立ち向かってきます。

「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務」

 その姿は美しいのですが、ときに刀折れ矢尽きます。

 菅政権にモノ申したいのは、鬼殺隊のような有志だけに犠牲を強いないためにも「公助」は欠かせないということです。

 これ以上、ニッポンに鬼を増やしてはならないでしょう。