太陽王11-ヴェルサイユの聖女にして寵姫
2020.12.09 11:15
この時代のフランスカトリックの再興と、絶対王政の宮廷の中を生きた女性が居る。ヴェルサイユの聖女といわれるルイーズ・ド・ラ・ヴァリエール、太陽王ルイ14世の愛人にして後にカルメル会修道女となった女性である。彼女は1661年17歳で王の初めての真剣な愛を受け入れ、王の最初の寵姫となった。
ところがこの時王妃マリー・テレーズは妊娠中だった。敬虔な彼女は罪の意識におののき、ますます王に頼ろうとする。しかし62年2月、ついに彼女は王とのちょっとした仲違いで修道院に逃げ込む。ところが王は追いかけてわずか一日で連れ戻す。この事件ですっかり彼女は有名になった。
名説教家ジャック=ベニーニュ・ボシェはこの事件の2日後、宮廷の堕落を憤り、「神の怒りが王家に落ちる」と不吉な予言をしてますますルイーズを不安にさせる。63年以後彼女は4人の王の庶子を生み、彼女は貴族になり、領地を持つ身分となった。
王に逆らうのは得策ではないカトリックは目標をルイーズに定める。彼らに感化されてますますルイーズは悩むようになる。そして王は次の愛人モンテスパン夫人ができる。71年、たまらずルイーズは二回目の修道院へ逃避するがまた連れ戻される、幽閉先はヴェルサイユだった。何と彼女の力になったのは、王妃マリー。王妃の力でヴェルサイユにルイーズの改悛室が作られ、彼女は棺の中で髑髏と共に寝た。75年6月4日、カトリックは大々的セレモニーで王妃より修道衣を受け、その後36年安らかに生きた。
下は修道院から連れ戻される、太陽王ルイ14世の愛人にして後にカルメル会修道女とな