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Oimachi Act./おい街アクト

この映画は面白い。フランスと日本の違いが、アメリカとの違いも良く解かる

2020.12.11 03:00

フランスへ移民したアラブ人のファミリー。

彼らとフランス人との実生活での接触。

南仏の港町セートで港湾労働者として働くチェニジア出身の移民者、初老の男性のスリマーヌと前妻のファシリー。

そして現パートナーとの生活がベースになる作品。


船上レストランを彼が開店させようと、セレモニーを開く。


そこで人間臭い信頼関係やら意地悪さ、したたかさ、女の争い、などなどが浮き彫りにされる。


セレモニーに招待された顔ぶれ。


狭い町だけにプライベートはつつ抜けで、様々な噂話が錯乱。


誰が来る?あの人は来て欲しくない‼

こんな話に花が咲く。


レストランの料理は前妻の手作りだ。

自慢のクスクスがメイン。

ところがこのクスクスが消えている。

スリマーヌは、クスクスが入った車に乗って逃げ隠れした息子を探す。

いや、作った方が早いと、前妻の家を訪ねるが…。

メイン料理のクスクスを待ち続ける来賓がそろそろ切れかかる。

現パートナーの女は、なんといい女性なのだろう。

皆を前にベリーダンスをいきなり始めて、場を盛り上げる。

その母もこっそり帰ってクスクスを作り始める。

愛らしく、エロティシズムな娘のベリーダンスが、イヤなことを一掃してくれる。


そこには民族差別や貧富の差、男と女、勝者と敗者、あるものすべてをフッ飛ばしてしまう。

このクライマックスはドキュメンターのベリーダンスのライブを観ている感覚になる。スゴい。


2013年のカンヌ映画祭セザール賞受賞。

「アデル、ブルーは熱い色」のケシシュ監督の代表作でもある。

アフシア・エルジが娘役として鮮烈デビュー。

肉々しくてスゴいベリーダンスにも感動する。

クスクスがやっと出来て現パートナーが船へ持って入っていく。

主人公の、まるで菅原文太のようなスリマーヌは、バイクを少年らに取られて追っかける。

追っかける。そして疲れてダウン。


船上レストランの熱狂に対して、この男はなんにも知らずに、なんと寂しいやら幸せ者やら。



映画「クスクス粒の秘密」

(2007年フランス作品)

監督/アブデラティフ・ケシシュ

出演/アビブ・ブファーレ、アフシア・エルジ/他