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探訪記4

2020.12.11 21:47

★★★★★★★★★★★★★★★★★

3日目は中村先生の治療と濱井先生のマッサージからである。 

中村先生の治療では、体が軽いことが続いているが、右肩鎖関節の問題がなくなったことで今度は左肩鎖関節の痛みが気になるようになった。 人間の体はとても不思議で面白い。 でもほとんど体は良いようで今度は左手に軽い鍼刺激で終わった。 

ただ、この時のことを後で回想してみると、沢山の刺激は返って体の負担になると言うことが理解できたように思う体験であった。 それを後で知ることになる。 その後、濱井先生によりオルゴンリングを使ったマッサージが始まった。 

事前に習っていたことを再度、自分の体で体験していく時間であった。 全く初めての刺激ではなかったので、我慢できない痛みの刺激はなく、比較的気持ちがいいという感覚が多かった。 


引き続き、頭皮のマッサージに入り、徐々に記憶が薄れていった。 オイルを塗り、マッサージを受ける毎に意識がなくなっていき、暖かい物を頭に乗せられているなと感じた記憶で顕在意識はシャットアウトされた。 どのくらいの時間が経っただろうか。 一瞬目を開けると、私のベッドを取り囲むように先生方とスタッフのお顔が見て取れた。 

「ここは病院か?」

そんなことを思い、そう言葉にしたと思うが、そこからさらに夢の中に入って行った。 おそらく大した時間、眠っていたわけではないと思う。 ただ前日、最初の治療の日の夜、私はわずか3時間半の睡眠で起きた。 時間は午前3時30分だ。 普段なら、もちろんまだ早い、と再度眠りに落ちるものだが、どうにも眠くない。 なぜだ?

まだ寝たばかりではないか。と思いながらもどうしても眠くない。 だったら少し起きてまた眠くなったら寝れば良いと一度起きて、この探訪記を書いたり、本を読むことにした。 

1時間、2時間経っても眠くならない。 普段なら5ー6時間は起きることなく寝てしまうのだが、こんなことは今までほとんどないと記憶している。 


結局、午前3時30分に起床して、午前5時前には宿泊施設の大浴場に行ってしまった。 短時間での熟睡。 結局、眠くならないまま一日を過ごしていたわけだが、濱井先生の全身マッサージを受けることで体の深い部分の疲労?毒素?邪念?みたいいなものが露出されてきたのだと思う。 

 治療ベッドから起きると、私は横向きに寝ていて左手には鍼がが刺さっていたようだが、それがどこかに無くなっていたことがわかった。 中村先生が鍼を手に置いてくれたのである。 どんな意味があるのかはわからなかったが、結局この日の午前中は治療して寝ていただけになってしまった。 

ただ、この感覚は何にも変えられない。とても貴重な体験であり、一生忘れない出来事であったと思う。 体に溜まった物を出す。 色んな方法があると思うが、物理的に汗を出すとかではなく、私は短時間で熟睡をすることで、しかも起床後に意識が混濁するような感覚の深い眠りをすることで、身体から出したいものを排出したのだと考えた。 


本当に脳波が深いところに入り、いわゆる意識不明状態になったとしたら、体は本当に休めるのだなと思ったし、感じた。 その後の治療見学でもしばらく体はだるかったが、頭はクリアだった。 想像だが、中村先生が2回目の治療で多くの刺激を私にしていたら、それですっきり元気になったかもしれないが、それは表面上のことで、心身の奥にあるものに触れることはできなかったと思う。 

刺激量を考える。 そして、バランスをとる。 ただ、体がすっきり気持ちよく痛みが取れれば良い。 ほとんどの治療家の人や私もそう思うだろう。 だが、その人自身の体と心のバランスを視た時にどのようなプランで、どのような段階で、どのような刺激をすればその人自身が本当の自分(心身)になれるかをみようとして中村先生は治療をしていると理解できたと思う。 


 自分の治療の後も触診の視方、触り方、でどのように変わるかを教わったり、東洋医学のこじつけ論なる自論を聞くことが出来た。 このような自分の仕事に直接役立つことをたくさんご教示いただいたが、兎にも角にも自分の心身を通して感じられた出来事が一番の収穫であった。 それは、中村先生の治療はもちろんなのだが、濱井先生、そしてスタッの方々、御薗治療院自体に宿る力が私の心身に何かのエネルギーを与えてくれたのである。 

仮にそうでなくても私自身が感じたこと、思ったことが全てでこれは私自身の心身に刻まれたことである。 大きくパワーアップできた感覚がある。 何という素晴らしい体験だっただろうか。 

自分が今必要で、今役に立つものがいただけた今回の伊勢探訪であった。 それだけでなく、様々なことにご配慮いただいた御薗治療院の皆様方に深謝したい。 


なんと素晴らしい旅であっただろう。 合計15時間30分の車の運転であったが、体の痛みや凝りというものはない。 なぜなら運転中は、ほとんど小さな運動をしていたからだ。

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本当に長い間お疲れ様でした。

東洋医学のこじつけ論というのは、冷静に考えると東洋医学というのは、こじつけとも思えるところがあるというのを説明させてもらったのですが、それをどう解釈し昇華していくかによって治療の幅が決まってきます。杓子定規に物事を考える人には決して理解できないというのを少しは理解してもらえたのではないかと思っています。


あくまでも「教科書は身体の中にあり」という考えが私の基本なので、そういう立場で東洋医学を理解できるようになるには様々な経験を積みながらも、どう考えて取り組むかが重要だと思っています。


また、この話しは違う機会で書いてみようと思います。