よくなおる周産期鍼灸~胎盤遺残の予防
☑患者 30歳代、25週の妊婦さん。
☑主訴 胎盤遺残の予防。
☑現病歴
前回(第2子)の分娩後、胎盤が中々出てこず分娩後出血したため、急遽助産院から産院へ入院。
その後3人目を妊娠。
今回も助産院での出産を希望。
助産院の院長先生からは、前回の分娩後出血のこともあり、産院を進められたが、本人の意思は固く、それならばと話し合った結果、妊娠期間中、当院での鍼灸治療を定期的に受けて、胎盤遺残の予防に努めることを条件に、助産院での出産を了承。
ということで、来院される。(信頼していただきありがとうございます。この場をお借りして御礼申し上げます。)
胎盤遺残について
メディカルノートより
後期分娩後異常出血について
公益社団法人日本産婦人科医会ホームページより
☑愁訴 肩こり。腰痛。よく汗をかく。疲れがとれない。逆子(※2診目で頭位に戻る)。お腹のはり。
※逆子の治療は下記動画をご覧ください⬇
診察診断
☑経絡腹診 不可。
☑脉状診 浮、数、実。
☑比較脉診 肝腎虚、肺脾実、心平。
☑証決定 肝虚証。
☑適応側の判定 未来弁証により右。
※未来弁証について詳しく知りたい方は下記動画をご覧ください⬇
治療(日本はり医学会方式)
※よくなおる経絡治療 日本はり医学会方式は下記リンクを参照してください⬇
☑本治法 右太衝に補法。左陰陵泉に堅に応ずる補中の瀉法。右豊隆に枯に応ずる補中の瀉法。
※補瀉の手技手法は下記リンクを参照してください。ページ内の動画で詳しく解説しています⬇
☑補助療法
奇経治療 照海-列缺と太衝-通里。
※宮脇奇経治療については下記リンクを参照してください⬇
☑標治法
■安産お灸
蠡溝、三陰交、中封、至陰。
※実際の治療の仕方は以下の動画をご覧ください⬇
※より詳しく知りたい方は下記リンクを参照してください⬇
☑止め鍼&セーブ鍼
治療の最後に、
●中脘穴→非適応側の天枢→適応側の天枢→下腹部正中の最も虚した箇所に止め鍼をしてドーゼの過ぎ足ると及ばざるを調節。
●百会左斜め2~3㍉後ろの陥凹部にセーブ鍼をして次回まで治療効果を保存
☑セルフケア 自宅で奇経と安産お灸にドライヤー灸を指導。
※ドライヤー灸については下記リンクを参照してください⬇
☑経過 無事に助産院で出産。胎盤は経膣分娩後に正常に娩出される。全体的な出血も少なく、順調なお産だったと、助産院の院長先生よりお礼とご報告をいただく。
☑反省と考察
定期な鍼灸治療を受けることを条件にとは、私がそこにいたわけではなく、助産師の先生と患者さんとの間でなされたお話です。
真面目にコツコツと臨床に取り組んでいれば、いち鍼灸師であっても、助産師から信頼されコラボできるようになります。
鍼灸師は、妊活、周産期、産褥期を包括してケアできる素敵なお仕事です。
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