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さいたま自死遺族の集い*星のしずく

十四の君へ

2020.12.11 23:54

手紙~拝啓 十五の君へ~』というアンジェラ・アキさんのハートウォーミングな曲がありますね。

個人的には思い出もある、大好きな曲でした。

(アルバムもしっかり買いました)


それは長女の中学卒業時、親子一緒の謝恩会で、親の側から卒業する子供達に向けて合唱したプレゼント曲だったのです。

本番を迎える日までに、何度か中学校体育館でリハーサルもしたのですが、リハーサルのたびに思わず嬉し泣きをしていた、“おめでたい私”を思い出す、切なくてあったかい曲でした。



こんなふうに、亡き娘(次女)も、中学三年生の卒業謝恩会を当然のように迎える日が来るのだと、なんの疑いもなく私は思って生きてきたのですが。

それから五年後、十四歳でこの世で生きることを辞めてしまったので、以来、私はこの曲を聴くのが苦痛になりました。

十五になれなかったあの子を想うと、とてもじゃないけれど哀しすぎて自分から聴く気にはなれません。


カーステにも入れていた曲なので、ある日運転中に流れ出した時には、いきなり涙が止まらなくなり、動揺してほんの少し車をガードレールにこすってしまったこともありました。

(大事故にならなくてよかった!)



こんなに素敵な曲なのに、聴けなくなったもの、けっこうあります。



亡き娘の小学校卒業時、謝恩会で親から子へプレゼントした合唱曲『世界に一つだけの花』という大ヒットナンバー、これもそうです。


他界したあの日、あの時期に、毎朝某テレビ曲のオープニングで流れていた『Dear Bride』/西野カナさんの曲も、街角などでほんの少し耳にしただけで心臓がバクバクしてきます。

お正月明けの真冬日、晴天、あの空気感が一気にフラッシュバックしてきて、たとえ暑い真夏日に聞こえてきても、冷気を突然吸い込んだように胸が凍り付きそうで苦しくなってきます。



  今日から君が歩いていく

  新しい未来への道

  たくさんの愛に包まれて

  大きな夢を今 この場所で叶える君を

  心から誇りに思うよ

   (西野カナ Dear Brideより)


………………なんという幸せに包まれた悲しい歌詞なのでしょう。

今日で事後から三年と十一ヶ月経とうというのに、まだ私はこのざまでした(^_^;)。


同じように、大切な人との突然の死別を経験したご遺族さんたちにも、苦痛になった“素敵な曲”だったり、“名曲”がありますよね、きっと。



とても残念なことではありますけれど、でも………、逆に考えてみると、自分を励ましてくれる曲もあるということです。


その昔、まだ私が青二才で(^_^;)、無謀な自信だけで未来の夢を膨らませていた時代に聴いていた曲たち。

80年代のアイドル曲なんかがそれでしょうか。

あとは当時憧れて観ていた映画の主題歌とか!


『バックトゥザフューチャー』の♪パワーオブラブ

文字通り、少しだけパワフルな気持ちに戻れます♪…………が、


一瞬ですけどね。

(また、私にとってのパワーアップ曲であっても、誰彼にそうであるわけではなく、むしろ一番悲しい曲の場合もありえます)


物事を、別の角度から必要以上に考えてしまうようになったのは、良いことなのか悪いことなのか。



話を戻しますが、励ましになる曲があったとしても、マッチ売りの少女が点したマッチの火のように、その場で消えてしまうものです。

風や雨、ましてや雪の中では、暖をとるまでにはなり得ません。

けれど、その時の状況次第では、何かに点火して心のともしびとなっていくきっかけになり得るようにも思います。

その“何か”は、人それぞれに違っていたり、同じだったり。


📷2016年、亡き娘との最後になったクリスマスシーズンに、一緒にイルミネーション撮影に出かけた時に、写り込んだ亡き娘の後ろ姿。

スマホの画像整理中に見つけました。



『十四の君へ』

 まだお母さんは、こんなんです。

 でも生きて居て、毎日あなたの『冥福を祈る』という意味を考えたり、あなたが苦しみから解放されて、安らかでいることを願い続けています。

 亡くなって居るあなたを、今日も想って、少しでも感じられるように暮らしています。


星のしずく*管理人



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