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【コロナ支援策】住宅ローン返済に困ったら「自然災害債務整理ガイドライン」コロナ特則

2020.12.12 04:53

災害で住宅を失う一方、住宅ローン債務や事業債務が残り、新たな住居費との二重の負担で生活再建が困難になる世帯の生活再建支援に、金融業界による債務減免の枠組み「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン(被災ローン減免制度)」があります。


一般社団法人 東日本大震災・自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関

自然災害による被災者の債務整理に関するガイドラインについて


破産手続きのデメリットを被らずに生活再建を図るための業界統一の任意整理の指針で、メリットとして、


・被災者生活再建支援金や災害弔慰金などの差し押さえ禁止財産のほか、500万円の現金等を手元に残せる

・個人信用情報機関(いわゆるブラックリスト)には登録されない

・保証人に原則請求されない

・債務整理にあたり必要な手続きを援助する弁護士などの登録支援専門家の費用は公費で賄われ、弁護士費用等が掛からない


といった点。


適用要件を満たす必要があり、かつ債権者との合意がなければ成立し得ませんが、破産手続きのデメリットを受けずに生活再建を図れる選択肢となります。

そしてこの12月1日から、新型コロナウイルスの影響で住宅ローン等が返済不能の状態にある個人にもこの枠組みが特則で適用されるようになっています。破産手続き等と同等額以上の回収を得られる見込みがあるなど、一定要件を満たす必要がありますが、こちらも破産のデメリットを受けずに債務免除を受けることができます。


コロナ禍による返済不能では、災害と異なり住宅は被害を受けていません。なので現在の住宅に住みつつ、


・生活用家財や差押禁止財産、および現金99万円を手元に残せる

・住宅ローン返済を続けつつ、収入の状況を踏まえて住宅ローン以外の債務の減免を受ける

・住宅ローン返済が難しい場合は、住宅売却資金を返済にあて残債を免除することも可能


こうして事業や生活の再建を図れるよう、支援を受けられます。


減免対象は、


・2020年2月1日以前の借り入れ債務

・2020年2月2日以降10月30日までに新型コロナウイルス感染症の影響による収入減などで借り入れた一定の債務


です。

利用したい場合は、メインバンクへ自ら申し出、同意を得てから地元弁護士会等を通じて手続き支援を依頼します。


災害時の減免制度もそうなのですが、この制度はさらに始まったばかりでまだまだ告知が進んでいないようです。本当に困ってしまったときにはこうした選択肢があることを、ぜひ覚えておいてください。


一般社団法人 東日本大震災・自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関

「「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を新型 コロナウイルス感染症 に適用する場合の特則」