バロックの時代30-バロックコンチェルト
2020.12.13 11:05
バロック音楽は器楽でも進化をとげた。コンチェルトというのは、もともと声楽伴奏を複数の楽器で行うことだったが、だんだん器楽だけで合奏するようになってくる。楽器はヴァイオリンからリュートまでの弦楽器が中心で、鍵盤楽器が加わっている。
鍵盤楽器としては、オルガンではフレスコバルディが、1608年からサンピエトロ大聖堂のオルガニストとなり、その後メディチ宮廷にも仕えて、トッカータなどのオルガン技法を生み出した。フレスコバルディの影響は弟子フローベルガーを通じてドイツに伝わり、バッハのオルガン技法を生み出すことになるのである。
器楽演奏の進化に大きな貢献をしたのは、アルカンジェロ・コレッリで、彼はボローニャでヴァイオリンを学び、パリで成功して、1675年に、ローマの教会や劇場でヴァイオリン奏者と指揮者として活躍した。
1681年からコレッリは、バイエルン選帝侯のもとで数々の合奏曲を作曲した。彼はルネサンス対位法から離れ、各楽器の和声を重視して、低音部に至るまで、緻密に各楽器の楽譜を書いた。彼の様式はまたたく間に広がり、ヴィバルディの美しい音楽を生みだすのである。
下はコレッリのクリスマスコンチェルトより古楽器も含めた演奏