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演劇集団 東京直角街

デビューは日曜日の朝に。

2020.12.13 13:28

久々に、日曜日の朝早くに電車に乗った。


3駅だけのショート乗車。


僕は、ホームで待っていた。


2号車の先頭の場所に立っていた。


数分後、電車が来た。


僕の立っている場所には2号車の先頭が来なければいけないのだが、来たのはちょうど(ちょうど?)1号車と2号車の連結部分だった。


連結部分に挟まるようにして乗らなくてはいけないのかと思ったが、そんなはずはないと思い直して、少しずれて2号車の先頭に乗った。



まだかなり空いている車内。


乗客はなんとなく眠そうだ。


周りが眠そうにしていると、自分は起きていようという気持ちになる。


僕が少しだけ敏感にアンテナを張っている中、電車は次の駅に着いた。


僕は、電車が止まる瞬間、普段より「カクン」となった気がした。


ブレーキをギュッと踏んだ感じの。


周りの人たち人たちを見るが、特段気になっている様子はない。


しかし、次の駅でも、電車は「カクン」と止まった。


満員電車だったら、もしかしたら全員一気に体が傾いて面白いかもしれないと思った。


そして、僕が降りる駅でも、電車は「カクン」と止まった。


ホームに降りると、今度は、ホームに書いてある2号車の先頭の印の部分にぴったり合っていた。


電車のドアが閉まる。


僕はホームを少し歩く。


そして、エスカレーターを降りながら、ある仮説が思い浮かんだ。




運転手は、新人だったのではなかろうか。


日曜日の朝は、乗客が少ない。


乗っている人も、うとうとしながら乗っている。


少しくらいホームの印とずれていても、ラッシュ時ほど気が立っている人はいない。


だから、新人に土俵を踏ませるのだ。


毎週この時間帯に、新人がデビューしたり場数を踏んで慣れていくのだ。


きっとそうに違いない。


運転室では、先輩の車掌が付き添っているに違いない。


すごくそんな気がしてきた。


そう思うと、あの「カクン」もなんだかかわいく思えてくる。


緊張していたんだろうな。


みんな、そうやって仕事を覚えていくのだ。


頑張れ新人。


付き添いの先輩もありがとうございます。


両人とも、日曜日の朝出勤でお疲れ様です。




エスカレーターを降りたところに、虫が飛んでいた。


手足が妙に長くて、低空飛行の虫。


なんだかヨレヨレと不器用に飛んでいる。


踏まれないことを祈った。


この辺で擱筆。

写真は「中国語は分からないけれど、きっと「新鮮干豆腐」ではないことは分かる。」