アメリカ人のみた日本の死刑 (岩波新書)

によって David T. Johnson

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ペーパーバック : 287 ページ
作者 : David T. Johnson
出版社 : 岩波書店 (2019/5/22)
コレクション : 本
ISBN-10 : 4004317789
フォーマット : Paperback, Hardcover, Epub, PDF, Kindle
発行日 : 2019/5/22
平均的な顧客フィードバック : 3.6 5つ星のうち（9人の読者)
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本書の内容の要約については、他の方のレビューを参考にされたい。本書を読めば、日本の死刑制度について、基本的なこれまでの議論がよく分かると思う。その上で、他の書籍に比べて、興味深い内容だと思ったのは、次の二つ。2009年7月の大阪のパチンコ店放火殺人事件の被告人の公判で、弁護団が、絞首刑は日本国憲法36条の「残虐な刑罰」の禁止に違反すると主張したその内容が詳しく述べられている。この裁判は、絞首刑の違憲性を争ったものとして有名だけど、ここまで詳しい内容は、私は知らなかった。民主党政権の時の法務大臣千葉景子氏（弁護士として死刑廃止論者だったにもかかわらず、死刑執行を命じた）が、執行を命じた理由を明らかにしたインタビューの内容（堀川恵子氏による）が記載されている。千葉氏については、「自らの信念を裏切って執行を命じた人」という印象が強かったので、こういう事を考えていたのか、というのが分かったのは意外で良かった。続編が出るなら、下記の点を説明して欲しい。死刑制度を廃止している国や地域と日本との比較を本や記事にすると、必ずわいてくる、いつもの意見、「アメリカでは捜査中に射殺される人が大勢いる」。これは、「デュープロセス無しで国家によって殺される人」の問題だから（日本でも取り調べ中や拘置所の中で死ぬ人はいる）、死刑制度とは別に議論する必要がある事だと思いますが、いつまでたっても、日本ではこの手の話が出てくる。学者の方には馬鹿らしい話かもしれないけど、次回作では、少し書いて欲しい。