水素エネルギーで甦る技術大国・日本(祥伝社新書)

によって 森谷 正規

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ペーパーバック : 285 ページ
作者 : 森谷 正規
出版社 : 祥伝社 (2016/10/3)
コレクション : 本
ISBN-10 : 4396114834
フォーマット : Paperback, Hardcover, Epub, PDF, Kindle
発行日 : 2016/10/3
平均的な顧客フィードバック : 3.7 5つ星のうち（4人の読者)
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著者の森谷正規氏の主張は、現在、地球の温暖化という極めて深刻な問題がある。このためには、近い将来、CO₂を輩出する化石燃料の利用を出来るだけゼロに近づけないといけない。また、エネルギーには、電力のほか、動力、熱源の3つに大別されますが、その中でも最も有望なのが水素エネルギーである。だから、21世紀の唯一のイノベーションは、水素エネルギー社会への転換である、ということなのだと思います。水素は、自然ではほとんど存在していませんから、熱分解、あるいは、電気分解で作らないといけません。考えられる手段としては、再生エネルギーで水を電気分解し、水素をため、それで電気をつくるというプロセスが考えられますが、これな非常に効率が悪く・・・・実用実験では22％程度・・・・、これでは、ストレートに電気として使う方がいいようです。熱分解は、高温ガス炉を使うのがいいようですが、高温ガス炉とは、原発の一種で、確かにこれは有望だと思います。また、動力に使う燃料電池は・・・著者は水素発電の方、が実態をよく表しているとしてこの名称を使っています・・・、二次エネルギーの水素を使い、発電しているわけですから、確かにクリーンではありますが、効率が悪いと言えます。さらに、保存、移送が難しいという問題点もあります。確かにコジェネレーションとして、熱、電気の併用ということであれば・・・エネファームの大型版・・大いに将来性があると思います。しかし、21世紀の最大のイノベーションは、AIではないかという話もあります・・・私もこれが本命ではないかと思います・・・。著者は、日本の産業の強さは、「丹誠を尽くす」と「皆が協力して働く」という点にあると考えていて、その考え方から、日本の過去の産業と、将来の産業を分析しています。また、中国、アメリカ、インドの将来の産業力、技術力を分析していますが、いくらなんでも中国の力を過大評価しすぎではないでしょうか？福島原発事故で、我が国では、原発が否定的に扱われていますが、将来のために、高温ガス炉、など新規の研究は継続し、実用化していくという姿勢は、必要なのではないかと思います。