新方式を進めながらも、設備投資不要な方法で現行方式の改善を――2020年度町田市議会第3回定例会本会議その④
12/12のオンラインイベント「まちだパパママ給食クロストーク!!」にご参加くださった皆様、ありがとうございました。
町田市議会からは、この質疑報告でも取り上げさせていただいている吉田つとむ議員、いわせ和子議員、松葉ひろみ議員、田中美穂議員、東ともみ議員、矢口まゆ議員に参加いただき、保護者や市民の皆様からのリアルな声を聞いていただくことができました。
それについては改めて詳しく報告させていただくとして、前回に引き続き、令和2年度12月議会の中学校給食に関する質疑についてお伝えしていきます。
第4弾は12/4、矢口まゆ議員の一般質問です。
※なお、本会議録画より私どもが書き起こしたものであり、正式な議事録ではありません。
(画像は町田市「中学校給食無料試食会アンケート結果」より)
矢口まゆ議員(諸派):
4 「取りに行くのが大変」「冬は冷たい」「量が合わない…」子どもたちの中学校給食のお悩みを解決していこう!
(1)無料試食会事業では先生へのアンケートが行われず、9月議会にてアンケートの実施を提案した。その後の検討状況を問う。
(2)冬季は給食が冷たい可能性が高いことが分かり、配膳室の温度などの研究すると9月議会で答弁があったが、その後の進捗状況は。
(3)無料試食会事業に不参加だった生徒の不参加理由について、改めて確認すると9月議会で答弁があったがその後の進捗状況は。
(4)9月議会で、教室の近くまでの配膳についてモデル校での実施の時期を検討していくという内容の答弁があったが、その後の検討状況は。
学校教育部長:
項目4の「取りに行くのが大変、冬は冷たい、量が合わない…子どもたちの中学校給食のお悩みを解決していこう!」についてお答えします。
(1)の「無料試食会事業では先生へのアンケートが行われず、9月議会にてアンケートの実施を提案した。その後の検討状況を問う。」についてででございますが、2019年度に実施した。中学校給食無料試食会のアンケートでは、実際に試食をした生徒から多くの意見を意見や要望をいただいております。
現在は、このアンケート結果を参考に献立のリクエストを取り、生徒の希望を献立に取り入れることや、明るいイメージの弁当容器への変更など、給食利用を推進する取り組みを進めていることから、改めて教職員にアンケートを実施する予定はございません。
次に(2)の「冬季は給食が冷たい可能性が高いことが分かり、配膳室の温度などの研究すると9月議会で答弁があったが、その後の進捗状況は。」についてでございますが、現在職員が中学校へ出向き、配膳中の給食の温度を確認しております。冬季の給食の温度が実際にどれくらい低くなっているのかを確認の上、配膳室の温度も含めて、引き続き研究を行ってまいります。
次に(3)の「無料試食会事業に不参加だった生徒の不参加理由について、改めて確認すると9月議会で答弁があったがその後の進捗状況は。」についてでございますが、中学校給食無料試食会の不参加理由を改めて確認いたしました。回答に記載のあった714件のうち、「アレルギー・宗教上の理由」が186件で26.1%。「家の弁当がよい」が119件で、16.7%「おいしくない、おいしくなさそう」が95件で13.3%。以下、好き嫌い、味が合わない、量が合わない、給食の利用予定がない、必要がない、興味がない、食べたくないなどの理由が挙げられておりました。
不参加理由のうち、食物アレルギーや宗教などの理由で給食利用が困難である割合が29. 2%、家の弁当がよい、好き嫌いが多いなど、個人的な嗜好による割合が56%となっており、85%以上の回答が給食利用の促進に繋がるような内容ではありませんでした。
次に(4)の「9月議会で、教室の近くまでの配膳についてモデル校での実施の時期を検討していくという内容の答弁があったが、その後の検討状況は。」についてでございますが、モデル校の実施方法として、1校当たり4名程度の配膳員を増員の上、1校で3ヶ月実施することを想定し、配膳員の増員が可能であるか、現在の調理委託業者に相談したところ短期間採用が前提となるため、配膳員の確保が困難であるとの回答でした。モデル校の実施方法については引き続き、受託業者との調整を行ってまいります。また、他の手段についても研究してまいります。
矢口議員(再質問):
中学校給食に関してになります。ご答弁ありがとうございました。
先生がたへのアンケートはやはり取らないという方針、ということで答弁いただいたんですけれども。その理由が生徒から多くの意見や要望をいただいて行って、今その要望を取り入れてた取り組みを進めているところということでした。今多分取り組んでるものは、チラシを新しくする、あとリクエストメニューを増やしたことと、あと弁当(容器)を新しくしたということで、弁当を新しくしたのは10月で、リクエスト給食は多分7月にリクエストを募って10月の給食から反映させて……っていうところでチラシを新しくしたのも10月になってると思いますし。となると取り組みの成果が出てきてるんじゃないかなと想定しますが、取り組みの成果はいかがでしょうか。
学校教育部長:
はい、今年度の取り組みにつきましては今議員がお話いただいた内容を取り組んでおります。リクエスト献立についても10月からということですので、もう少し様子を見た中で、その結果を判断していきたいというふうに考えております。10月からですし、弁当箱の交換も同じ時期になっておりますので、年度いっぱい様子を見た中で、今年度の取り組みの評価というのを考えていきたいというふうに思っております。
矢口議員:
今年度いっぱいっていうお話があったんですけども。私、学校の先生にアンケートをとってほしいって話を今してるんですけども。
今年度が終わってから、じゃあ来年度入ってすぐに先生にアンケート取ったとしても、無料試食会事業を行ったのって何年前ですか? みたいな話になっちゃうと思うんですね。もうすでに1年経ってまして、無料試食会事業を行ったときに、教室の様子とか生徒の様子を見ていた先生がたの記憶も薄れつつあるのかなと思っております。新方式についても、新たな提供方式についても今ご検討いただいているんですけれども、その際にも最終的にその先生がたへのアンケートってのは必要になるのかなって思うんですが、新方式についてのアンケートは実施する予定でしょうか。
学校教育部長:
はい。現在学校給食問題協議会の中で審議中であります、新たな中学校の提供方式が決まって制度設計していく中では、先生がたの意見を聞く必要があるというふうに考えております。教職員の意見を聞く手法等については今後検討していく必要があるかなというふうに考えております。
また、先ほど申しあげました、今年度の取り組み結果を踏まえた現行方式の取り組みを検討していく中でも、教職員の意見は参考にしていきたいと考えております。
矢口議員:
その先生にアンケートとるのが恐ろしく大変な作業だったら、私も取ってくださいって言わないんですけれども、例えば先生がた、町田市はChromeBookを教員1人1台配置っていうことで、非常に進んでいるとGoogle社のかたも褒めてたんですけれども。そういった環境で、「Googleフォーム」ってご存知かわかんないですけど、Googleでアンケートを簡単にという入力フォームがあるんですね。私もあれよく仕事で使ってるんですけど。あれ、みんなが何百人とか入力しても、そこに入力したやつが勝手に円グラフと棒グラフになって回答が出てくるんですよ。
もう一瞬で、何の手間もなく内容を分析できて、CSV方式での形式でのダウンロードも可能ということで、これ無料サービスなんですけどね、そういったものもありますし。どんどんそういった機器を使えば、簡単にみんなの意見を吸い上げることができると思うんですね。先ほど今年度までは、今のやり方で様子を見たいってことだったんですけれども。
ちょっとのんびりしすぎじゃないのかなって、正直ごめんなさい、思ってしまいます。もう無料試食会事業やってもう1年以上経ってて、今実施しているのがあまり予算もかからないところから手をつけていただいてると思うんですけれども、だったらもっといろんなことガンガンやってみてもいいんじゃないのかなと思います。
そういったお金をかけないで簡単にやる方法もあると思うんですけれども、先生のアンケートを実施していただけないでしょうか。
学校教育部長:
アンケート手法については今議員からご提案いただきました、より負荷のかからない、簡易でできる方法を考えていきたいと思います。無料試食会についての教職員アンケートは、先ほど答弁させていただきましたように、その予定はございませんが、新たな給食の提供方式についての教職員の考え方ですとか、現行方式も今年新たな取り組みを踏まえておりますので、それについてのご意見については確認していきたいというふうに考えております。
矢口議員:
その新方式についてのアンケートを取る際には、現行の給食の方式もまだ数年は続くわけですから、その現行給食に関しても触れたアンケートを、と思うんですがいかがでしょうか。
学校教育部長:
はい。現行方式にも触れたアンケートをやっていきたいと思います。
矢口議員:
はいありがとうございます。できるだけ早くやっていただければと、要望でここで終わらせていただきます。
今給食の温度について調査していただいてるということなんですけれども、何月から調査していらっしゃいますでしょうか。また何月まで実施する予定でしょうか。
学校教育部長:
はい。2020年今年の10月から各月1回ずつ、配膳時の給食の温度を確認しております。10月は20℃、11月は19℃でございました。この後冬季になりますので、冬季においての給食など極端に低いのかどうか引き続き、3月までは調査していきたいと考えております。
矢口議員:
3月までということで、ありがとうございます。十分なスパンだと思います、よろしくお願いいたします。あと、配膳の件なんですけれども、先ほどモデル校での実施について1校当たり4名の増員っていうふうに検討してるっておっしゃったんですけど、私はそこまでの大規模なものを考えていなくて。っていうのも資料の17ページと18ページを御覧いただきたいんですけれども、こちら今回の無料試食会事業のときに取った「給食を注文したくない・どちらかといえば注文したくない」と回答した人の主な理由を二つまでとして「給食を取りに行くのが大変だから」を選択した生徒の割合です。で、鶴川第二中学校が圧倒的に多くて、堺中学校とかは2%とか1%ですかね、それに比べて鶴川第二中学校は23%ぐらいなんですかね。こんな感じで、学校ごとにすごく大きな差があるんですね。18ページ見ていただきたいんですけど。
「皆さんがもっと給食を利用しやすく食べるするために必要なことは何ですか」という問いに、「給食を教室の近くまで持ってきてくれることが必要・どちらかといえば必要」と答えた生徒のパーセンテージです。
これも鶴川第二がすごい高くて、鶴川第二ばっか言ってますけど真光寺中学校も多いと。学校によって、アンケートにめちゃくちゃ差があるわけです。学校だけじゃなくて多分学年とかクラスによって配膳室への距離って全然違うと思うんですね。
なので別に私は1校当たり4名とかそんなことは言ってなくて、本当に一番遠いクラスだけとか、そういうところで実験的にやってみたらどうかなって思うんです。一番アンケートの結果が悪いクラスとか、学校とか学年とか、そういうのを分析していただいて、そこからモデルやっていただければなって。やっぱり先ほど受託業者に相談していくっていうこととあと他の手段も検討していくっていうふうにあったんですけれども。以前から用務の方の活用ですとか、そういったことも話していたんですけれども、他の手段についても今具体的に何か言えることがありましたらお願いいたします。
学校教育部長:
はい他の手段と申しますのは、学校職員が可能かどうかですとか、ボランティアの活動が可能かどうかということを検討していきたいと考えております。
矢口議員:
ありがとうございます。そうですね、受託業者さんだけじゃなくその他の手段もお願いいたします。できたら実際にモデル校でやった後に、もし結果が良かったらいろんな学校で実施しようかっていうふうになると思うんですけれども、そのときにも私はその全校で一律に実施して欲しいとは一切思ってなくて。配膳室が遠い学校、アクセスが悪い学校・クラスだけでも十分だと思っておりますので、できるだけお金を使わずに……ケチケチしてるみたいですけど、できるだけお金使わずに、みんながそれなりに満足していただける妥協点を見つけていただいて、考えていただければと思います。モデル校についてもそのように進めていただければと思っております。
現在、10月から様々取り組まれていらっしゃるんですけれども、その取り組みの評価が3月ということでした。3月に評価したときに、もし今の目標ですとか……30%っていうのは一応目標にありますけれども、それを例えば15%にもならなかった、20%にもならなかった、そういった事態になった場合に、次はどのような課題に着手する予定でいらっしゃいますでしょうか。
学校教育部長:
現在取り組みを行ってますのは、昨年度学校給食問題協議会にも諮らせていただいて、給食の改善項目として挙げられているものに取り組んでおります。その中で実施できていないこともございますので、それが可能かどうかも含めて、あと現行を改善したやり方がいいのかどうかっていうのを改めて、考えていきたいというふうに思っております。
矢口議員:
はい。例えば以前から要望の多かった「牛乳の有無が選べること」ですとか、あと「ご飯の量を調整できること」ですとか、これから新方式を考えていく上で新たな設備投資とかは難しいのはわかっているので、設備投資が必要なく対応できるような、牛乳のありなしが選べるとか、ご飯の量が多めか少ないか選べるとか、そのぐらいのことはこれでもし喫食率が上がる可能性があるんだったら今後進めていただきたいなと思います。10月から実施して3月っていうのは、5ヶ月も必要ないんじゃないかなと思いますので、できたら早めに評価をして次の取り組みにしていただけたらと思っております。
(了)