色が放つ力
色には不思議な力があり、それぞれ異なるパワーを秘めています。
その時々で自分に必要なエネルギーを補うと色彩は強い味方となるでしょう。
【赤】
生命力を与え、情熱を盛り上げてくれる色。赤い色を見るだけで心臓の鼓動が速まるほど、赤という色には強いパワーがあります。生命力を与え、エネルギーの発散を促し、愛や勇気、情熱を盛り上げてくれます。
また、色彩心理学では、赤は勝負のとき身に付けると勝率が上がるという研究結果があります。
格闘技やサッカーなどスポーツでは、選手が赤いウェアを着ると勝率が20%UP。
ビジネスの場においても、アメリカでは色彩戦略を用いて、ケネディ氏やトランプ氏は交渉の際に赤いネクタイを着用していました。
さらに赤は購買色・注目色とも呼ばれ、広告物や看板、セールの文字やポップに多用されています。
街中の客商売の会社の看板を意識して見ると、赤が随所に使用されていることに気づくでしょう。
【黄】
平和を呼び、金運を招いてくれる色。
平和や和合の色。コミュニケーションカラーとも呼ばれ、人と打ち解けやすい色です。
金運を上げる色でもあり、美輪明宏さんは髪を黄色にしてから金運が良くなったとも仰っています。
仏教では最高位を示し、中国では皇帝の色。
【ピンク】
優しさや愛情を表す色。優しさや幸福感、温もりを感じさせるのがピンクです。
アメリカの刑務所では、暴力的な囚人たちを静めるため、無機質な壁をピンクに変えたところ、皆一様に大人しくなったという実例があります。
さらにスイスの刑務所では、「クールダウンピンク」というプロジェクトが行われています。ピンクは暴力性を抑える色でもあるのです。
【紫】
知性と情熱を兼ね備えた理想の色。
紫は高貴で、魔を払う色。仏教では観世音菩薩の体の色が紫金色と言われます。
また、解熱作用があると言われ、江戸時代の病人は紫の鉢巻きをしていました。
【青】
落ち着きと知性をもたらす色。
自制や服従、自立心などを意味する色です。鎮静効果があるので、不眠症の人は青い部屋で寝ると深い眠りに就けます。
【緑】
リラックス効果のある癒し色。森林浴をすると気分がリラックスして浄化されることからも分かるように、緑は脳の興奮を鎮めてくれます。
因みに、ロンドンのブラックフライアブリッジは、自殺の名所として有名でしたが、橋の色を黒から緑に塗り替えたところ、自殺者が三分の一に減ったと言われています。
【白】
汚れのない無垢な色。白は神聖でめでたい色とされています。天使の色であり、花嫁の色。清純・純粋・無垢・清浄などの象徴です。
ただ、病院やベターな新興宗教の信者服など、あまりにも白が多用されると、冷たさ・硬さ・警戒心・喪失感・疎外感等を感じさせます。
【グレイ】
無個性に徹して他の色を引き立てる色。
グレイが意味するのは「無」です。不安や無気力、憂鬱、沈滞、貧困などを連想させます。
他の鮮やかな色の引き立て役として使うとベスト。
【黒】
黄泉の色。哀しみの色。
哀しみや厳しさ、死を感じさせる色です。だから喪服に使われるのでしょう。色彩心理学では、うつ患者や自殺志願者は黒を好むと言われています。
黒もグレイ同様、他の色を引き立てる効果があります。強調したい色がある場合に黒と一緒にすると良いでしょう。
また、高級感や重厚感、フォーマル感を演出したいときや威厳を出したいときに用いるのも最良です。