Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

「うできき四人きょうだい」フェリクス・ホフマン Felix Hoffmann

2016.09.05 09:26

当店のお客様の中にもファンの多いフェリクス・ホフマンの絵本「うできき四人きょうだい」を紹介させてください。

グリムのお話なのですが、あまり耳にしたことがない題名のような気もしたのですが、バーナデット・ワッツもこのお話の絵本を描いており、当店にも現在在庫がありました!

読んでみるとこちらのお話は何だかあんまりグリム童話らしくないといいますか、竜が出てきたりもするのでファンタジーの感触があり、そういう意味では「わかりやすい」お話かもしれません。

ある四人兄弟が四年間修練を積み、それぞれに特別な技能を身に着け、また帰ってきます。盗むこと、見ること、縫うこと、打つこと。それぞれに力をつけた四人兄弟のもとへ、お姫さまが竜にさらわれた、との知らせが届きます。

ここがそれぞれの腕の見せどころ、と四人は協力して竜にさらわれたお姫さまを助け出しに行くのです。

以前ホフマンの絵本を紹介した時に、ホフマンの絵の持っている寂しさがとても魅力的だと書かせていただいたのですが、この絵本でも、その不思議な寂しさが感じられます。

写真に上げた竜とお姫さまの場面にも、この寂しさは漂っていて、さらわれたはずのお姫さまと竜の二人の間には、何か語られていない深い物語があるんじゃないかと訝ってしまうほど、物語に奥行きを与えてくれます。

度々復刊重版している絵本ですが、ここ数年は版元品切れ状態ですので、古本でしか手に入れることが出来ません。もしご興味あればこの機会に如何でしょうか。当店在庫商品は1983年の初版のものです。

当店在庫はこちらです。

うできき四人きょうだい