【gallery hydrangeaと経営者について】
いつも大変お世話になっております。
お陰様で本年で開業7年目、プレオープンを含めますと8年目となります。
現在もこうして無事にギャラリーを続けていられるのは本当に皆様に支えて頂けているからに他なりません。
この場をお借りしまして心より御礼申し上げます。
開廊からご縁のあった作家様の総数は1,000名を越えるまでとなりました。
世にあまたある企画の中から当ギャラリーの企画展へご参加頂けたことに大きな喜びを感じております。
当ギャラリーは皆様のご参加とご協力がなければ成り立ちません。
いつ何時も皆様に感謝しております。
年を重ねるごとに皆様との信頼関係が深まっている事を実感しております。
ギャラリーでお会いする方には私の素性についてお話する機会も増えて参りましたが、
まだメールのやり取りだけで顔を合わせた事のないお客様や作家様も多々いらっしゃいます。
またこれからお付き合い頂く皆様にも私自身の事とギャラリーの事についてより深く知って頂けた方が、安心してお取り引き頂けると思いまして改めてお見知り置き頂きたく此処に綴ろうと思います。
長文になりますがもしお時間ありましたらお目通し頂けますと幸甚に存じます。
私は脱サラギャラリストです。
以前はIT業界で18年間システムエンジニア兼プログラマー(兼営業少々)をしつつ、その傍らで写真と半立体造形で細々と作家活動をしておりました。
現在当ギャラリーに所属して頂いているRisa MehmetさんとmizunOEさんはその時に出会いました。
私がギャラリーを持ちたいと思ったきっかけにはお二人が深く関係しています。
Risa Mehmetさんは私の中のギャラリストとしての基盤を作ってくれたと言っても過言ではありません。
私はRisaさんの作品に惹かれ、出来る事ならば全ての作品を所有して壁を埋め尽くしたいと思いました。
しかしそれはもちろん現実的ではない願望でした。
作品を所有する以上の喜びは何かと考えた時、まだRisaさんの作品を知らない人々へ向けて、この素晴らしさを広く伝えたいという強い思いが生まれました。
そしてmizunOEさんは私をギャラリー開廊に導いてくれた恩人です。
私は彼の作品に惚れ込み、自ら企画したグループ展にお誘いしておりました。
しかし無念にもグループ展では彼の遺作を展示する形となってしまいました。
彼の様な結末を辿ってしまう作家さんがこれ以上出ないで欲しいと心の底から強い感情が込み上げました。
そのグループ展を終えた時、自分が成すべき事は作家さんの為の居心地の良い場所を作る事なのではないかとふと思ったのを覚えています。
ギャラリーという空間を所有することでそれが可能になる事に気が付くまでそれほど時間はかかりませんでした。
前職を続けながら2018年6月に週末ギャラリーという形式でRisa Mehmetさんの個展をこけら落としに開廊し、2019年3月末に前職を辞して4月よりギャラリストを本職とすることを決意しました。
あの日々がなければ間違いなく今の私はありませんでした。
思い返してはお二人に感謝しています。
いま私は作家活動をしていた時に感じていた『こんなギャラリーがあったらいいのに』を形にしています。
『ギャラリーとはこうあるべきだ』という既成概念にとらわれず、「自分が作家として展示するなら?」「自分が鑑賞者として作品と対峙するなら?」を常に自問自答して理想を追い求めています。
楽曲も作品として空間に展示し、アートと音楽を繋げてゆく活動もそのひとつです。
日頃から申しておりますが作家様方には何よりも展示を楽しむことを目的にして欲しいと心から願っています。
私にとって作家活動は紛れもなく人生を豊かにする喜びのひとつでした。
作品が売れる事だけが全てではないはずです。
お客様に対する作品の販売についてもポリシーを持って運営しております。
自分がされて嫌な事は相手に対してしない信条の基、売り込みは絶対にいたしません。
当方の役割はお客様が作品と出会う場所を提供することです。
そして作品がお客様の心に刺さる運命的な出会いの瞬間をじっと待っています。
その瞬間は何度経験しても心が震えるほど感動するものです。
この仕事をしていて本当に良かったと思える瞬間でもあります。
このギャラリーはまだ完成形ではありません。
頭の中の理想は日々大きくなり続けるので追いつくのはなかなかに困難ですがいつか叶うと信じて続けて参ります。
私は今の職を天職だと信じていますので身体が動かなくなるまでは続けるつもりです。
その過程の一環として2027年より新たなサービスを開始いたします。
詳細についてご興味ございましたら以下をご参照頂けますと幸いです。
https://gallery-hydrangea.shopinfo.jp/posts/42323945
最後に、ギャラリー名の『hydrangea (ハイドランジア)』とは紫陽花を指します。
一様ではなく、個性をもって其々の色を出しているこの花が昔から好きでした。
そんな紫陽花のような作品が集う場所にしたい想いを込めてこの名を冠しました。
他の何かと比べたり、優劣をつけることが昔から嫌いでした。
そんな誰かが傷つくようなことのない、個性が大切とされる場所にしたいと切実に思います。
そして私自身とギャラリーも同様に紫陽花のように個性を持ち続けたいと思っています。
これからもお客様と作家様にとって居心地の良い場所であり続けられるよう邁進して参ります。
どうか末長くお付き合い頂けましたら嬉しく思います。
まだまだ至らぬ点が多くございますが、
今後ともgallery hydrangeaを何卒宜しくお願い申し上げます。
令和7年 元旦
gallery hydrangea
代表 三門 尚登 / Naoto Mikado