ダンス観照Creative MeetingVol.5報告
ダンス観照&Dance Creative Meeting Vol.5 報告
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新型コロナ感染に神経を払い、不特定多数ではなく、大規模イベントでもなく、不要不急でなく今この機会を必要とするダンサー仲間とミュージシャンが集った。
インフォメーションは最小限に抑え、この時期にあって、この機会を必要とするダンサーとゲストミュージシャンと、少人数でこそ可能な密度の濃い内容での実施を目指した。
ダンス観照&Dance Creative Meetingでの密度の濃い内容とは何か?!
ダンスレッスンに例えると個人レッスン的要素を持ちあわせる事ではないかと考え、参加者にとっての真のニーズ、それを個別に引き出し、フィードバックする。全員で解決法のヒントを導き出し明確化させていく。当事者はその過程を自分自身に落とし込む。いつもより濃密な気づきのシェアを目指す。
いつもは、ダンス観賞後の個別インタビューによりダンス(作品)への思いを聞き、参加者みんなの感想と質疑応答によって気づきのシェアを行っている。
今回は状況にあった構成進行を行う為に、まずMeetingから始めた。
自己紹介を兼ねて、座談することで参加者の真のニーズを引き出し、フィードバックの方法を探った。
そして楽曲にも即興にも長けてるミュージシャンとのコラボレーションだからこそ生み出せる物とは何か?!
音楽とダンスの関わりについての意見交換を行い、何か新たな発見は出来るのか?!身体言語を引き出す手掛かりや、多種多彩な間合いの生み出し方を見つけられないか?!
意見を出し合った上で、各々のやり方で実験することにした。
今回の参加者は
① 来週に本番を控えている ともこさん。舞台で発表するダンス作品のトライアルを目的に初参加。CDSを見に来て感銘を受け、ダンスの場作りの必要性を感じ、自身もより積極的にダンスと関わっていこうとの思いで今回参加下さった。
ともこさんの場合:①本番通り音楽入りでダンス作品を踊る→②踝打無さんが感じたまま音楽を付ける。2パターンからの気づきをシェアした。二回目の踝打無さんとのコラボでは彼女本来の持ち味であろう、気負いのない素直さ柔らかさが前面に押し出されていたように思えた。ともこさん自身も多くのヒントをキャッチされたようだ。
② タップダンサーであり、即興ダンスも交えミュージシャンとのコラボレーションによるライブの企画を行っている宇野一成さん。画家でもあり、この会の常連です。
タップダンサーはダンサーでありミュージシャンでもある。その辺を意識して踊って貰う。しかしタップダンスではなく即興でのダンス。
無音から始まって、5分後に踝打無さんが入っていくという構成。持っている身体リズムで無音の時空を奏でていく。流石です。実際は4分過ぎた頃にダンサーに沿うように演奏が入ってきた。クールなサウンド。静かに無駄なくロックなのです。
ダンサー曰く、音楽からは物語性や情景が見え、ダンスに落とし込みやすいが、無音はそれを自力で起こさないといけないのでしんどい部分があったとのこと。
見ていたダンサーからはそんな風には見えなかったとの感想。
ミュージシャンはダンサーがカッコいいので、それを壊してやろうと思って仕掛けていたと打ち明けた。なるほど!面白いトークが聞けた。
③ CDS Vol.1にダンサーとして参加してくださったFさん。大学でダンスをやっていて、今回のコロナ感染防止による大学構内立ち入り禁止となり、施設が使えず、稽古も出来ず、他のワークショップも中止となり、踊る環境を失っていた時に、このダンス観照の案内を受けての初参加。
即興はほぼ初めてとのこと、しかし微塵も感じさせない柔軟さとスマートさを持ち合わせるダンサーです。彼の場合は音楽とのコラボから無音へとスイッチさせて貰った。
冒頭、ダンサーは静止したままサウンドを身体に浸み込ませていこうとしているように見受けられた、やがて身体をさらすように動き始める。嘘が無い。二人は細胞レベルでの繋がりを感じあえたと言っていた。その後、無音になりダンサーは解き放たれた開放感、自由さの中に風のように昇華していった。見応えありました。才能と将来性を感じさせる若き舞踊家です。
④皆勤賞のフットバックのチャーハン、いつも上を目指し挑戦している。
今回は、いつも行っているCDの曲に合わせたフットバックパフォーマンスの披露、その後、踝打無さんとのセッションを行って貰った。
初めて彼のパフォーマンスを見た時はフットバックのテクニックが前面に出たパフォーマンスという印象だったが、今回はフットバックのテクニックとダンス表現がより密接に溶け込んでいて一体感が極まっていたように思えた。
彼自身はミュージシャンとの距離感に重きを置いたと言っていた。
四人のソロダンスと踝打無さんとのコラボがもたらした濃厚な時間は多くの気づきを生み、みんなで感想を述べ合うMeetingにより不透明な迷いを払拭する手掛かりが出来、見応え、語り応え十分な観照&Meetingとなった。
⑤ギタリスト踝打無(Kurubushi Dubu)さん。楽曲にも即興にも長けてるゲストミュージシャン。表現の幅の広さとダンサーの息使いを丁寧にキャッチしながらダンサーと共に情景を生み、対話し世界観を構築しながら多くの発見を生み出していく。即興で何度かご一緒させて頂いた魅力的なミュージシャン。今回改めてセンスの良いミュージシャンだと惚れ惚れした。
即興での実験ワークにも関わらず、参加者皆が、練られた作品のような完成度までクオリティを上げていった。
⑥CDS実行委員で、大ベテランの舞踊家小谷ちず子さん。今日私踊らなくていいかな?と言ってらしたが。。。。
⑦私、山田いづみ。夏に行われる東京両国シアターΧ国際舞台芸術祭IDTF出展作品のリメイク版の実験の為に小道具持参でのやる気満々。。。
この二人は、観ただけで大満足し、後の即興セッションで大暴れした。ベテランとは、ゆるぎない存在感を発揮する、と同時に、若いエネルギーや鮮度の高いアプローチを好のみ、見つけた獲物は決して見逃さず捕まえる、油断も隙もない生き物である。
この後、即興セッションへと突入。
ソロ、デュオ、トリオ、カルテット、クインテット 20代前半から60代までが様々な組み合わせでの即興コラボセッションです。
面白いです!ワクワク興奮します。これこそ即興ならではの醍醐味であり、即興の魅力を実感できる瞬間でもある!
⑧ 会場のオーナーであり、CDS実行委員テクニカルディレクター ダンス指導者 五十田淳さんのご協力により開催出来ました。心から感謝申し上げます。
会場入りでの検温、消毒。マスク着用、30分毎の空気の入れ替え、少人数制を守り、
定員の8名 満員御礼! 無事終了、ご協力ありがとうございました!
憂慮すべき事態でのギスギスした日々の中にあって、つかの間ではありましたが学び多き心豊かなる時間を持つことが出来ました。
また明日から頑張ろう!清々しいエネルギーが溢れ出てきました!
ご参加いただいた皆様に敬意を払うと共に心から感謝申し上げます。
そして、活力を湧き起こし続ける為にも、続けてやります!
次回は4月5日㈰16:30スタート 会場:STUDIO DAN(大阪難波)
ゲストミュージシャン タンバリン奏者 田島隆さんです!
今回同様コロナ感染防止を念頭に置いての少人数制での開催とさせて頂きます。
詳細近日中に山田いづみFB、インスタグラム、等でアップ致します。お見逃しなく。
ご予約・お問合せ先:BRICKS Artist Bank Project
Mail:artistbankproject.cds@gmail.com TEL:06-7176-2759(ブリックススタジオ)