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久しぶりの「ひとり朗読」

2016.09.05 20:48


皆さま、お疲れさまです。松井みどりです。


先日、新潟で朗読会&研修会をやらせていただきました。もともとは小中高の同級生が経営している会社の社員研修としてスタート。「伝える力」をパワーアップする、ワークショップ型の研修です。3回目の今年は一般の方にも参加していただきました。


その時に行った朗読会では、久しぶりにひとりで読ませてもらいました。タイトル、ちょっと変ですが、ひとりで読むのは本当に久しぶりだったんですよ。そして完全朗読スタイルで、椅子から一歩も動かず。


ここ最近、そういうスタイルで読むことがなくなっていたので、少し心配なところもあったのですが、思いの外ご好評をいただき、ありがたかったです。


「情景が目の前に浮かびました!」


…という声を、たくさんいただきました。読んだのは森浩美さん作の「いちばん新しい思い出」。


懇親会で参加者の皆さんの話が盛り上がったのは、作中、両親が離婚したため15年以上ぶりに会った父の部屋で、父娘が乾杯をするシーン。普段はグラスなど使わずにビールを飲む父親ですが、この時ばかりはウキウキとグラスを探します。そのグラスについて…


「私はね、絶対100均の曇ったグラスだと思うんだよね」

「いや、裕福だった時のがそのまま残ってるから、もっといいグラスだよー」

「いやいや、瓶ビール買うと付いてくる、社名入りのヤツだって!」


などなど、参加者の皆さんの間で、盛り上がっていたのです!


こんな風に、聞いてくださる方はそれぞれ違う映像を思い描いているのですが、会場のどこかの一点で、それがピタッと合うことがあるんですよね。その時の、会場がひとつになる瞬間は、鳥肌が立つほど感動します。


自分としては「もう少しこうしたかった…」というところはもちろんあるのですが、参加してくださった方のこういう話を聞いて、ものすごく嬉しくなりました。


朗読には、いろいろなスタイルがあります。あまり固執せずに、その作品やその公演に合わせた様々な表情方法で、これからもたくさんストーリーをお届けしたいなと思いました。