Vol.02 トリニダード・トバゴ
2015.03.17 12:16
【TRAVEL】
何年越しかの夢を叶えて、ここトリニダートトバゴのポートオブスペインに来た。
毎年、2月に世界3大祭りのひとつ、スティールパンフェスティバルがこの街で開かれる。
私達にあまりなじみのないこの地だが、音楽好きにはたまらない街。
スティールパンという打楽器はここで生まれた。
このパンと共に自分達を開放する祭。
祭りというと観光客にみせる、客を呼ぶという目的だが、この祭りは自分達が楽しむこともあって、この一週間は街中が音と踊りであふれている。
Sokaというリズムがベースになっているが、そのリズムを中心に、スティールパンのコンテスト
パノラマに始まり、リズム隊と街を練り歩くジュベ、
そして地域ごとに着かざるパレードと、この小さな街にこんなに人がいたのかという位、人に音に、リズムにあふれるお祭だ。
カリブにある小さなこの島の人々は、意外とふだんはシャイ。
だからこの祭りのはじけっぷりもハンパない。
空港のカウンターの娘ちゃんも、ホテルのフロントも、プールサイドのバーテンも、街を歩く人々も聞こえてくる音に皆反応してみごとに腰を動かして踊っている。
実は私、20年前にこのスティールパンと共にレコーディングをしている。
パンを使った日本人第一号のヴォーカリストなのだが、誰も知らない。
あの時、このノリを知っていたら、もう少し、私のうたも説得力を持ち、売れていたかもしれない。
スティールパンという楽器は、もともとドラム缶を切って作った楽器。
植民地時代にタイコというものを禁止され、その後にできた楽器だ。
カリプソにも登場する楽器だが、これも中々奥が深そうだ。
こちらで会った日本の若者達がこの祭りに参加し、演奏している姿は、とても愛おしいものがあった。