Phil X (BonJovi) #1 / SNS, 秘匿性, EVH
インタビュー訳シリーズ、今回からはBonJovi のギタリスト、フィルX!
少し前のインタビュー動画になりますが、結構面白いことが話されていたのでご紹介します!
元の動画は、音楽業界で長年働いてきた二人が運営するYouTube チャンネル Wrong End of the Snake。
フィルも割とたくさんのインタビューをこなす方ですが、ネタをたくさん持っている方だなぁ、という印象を受けます。さて今回は!?
V: Van Druten(左上)
M: McCarthy (右上)
P: フィル
思うだけじゃだめ
6:45
P: オレは昔、自分でマーシャルキャビネットを買うために2つのレストランで皿洗いのバイトをしてたんだけどさ…
最近だと、例えばオレが(いつもYouTubeでやっているように)「今日はこのエフェクターを使うぜ」ってSNSなんかで投稿すると、「うわぁ、羨ましいなぁ。オレも同じようなお金があれば良いのに…」ってコメントがたくさん来る。
でもさ、オレからすれば、「草刈りのバイトでも何でも良いから稼げよ!」って思う訳さ。
買えるだけの「お金が入ってくることを祈る」んじゃダメなんだ、「買えるようになろうよ」ってこと。
だってさ、(数十万円のギターじゃなく)エフェクターだぜ?
もはや過去の産物?
7:10
特に最近はさ、何でもニュースになっちゃう時代だな、とオレは感じる。
世界は悪くなっているのか?それとも世界はずっとこんな感じだったけど、単純にSNSやネットのおかげでその形がより具体的に見えるようになったのか…。
アーティストにとっても同じだ。
今や、ファンは自分の好きなミュージシャンのことを常に見ることができる。トム・モレロ(RATM) はインスタをやっていて、彼なんかはたくさん写真を投稿してくれる。
でも、オレがキッズだった頃はYouTube もインターネットも、なーんにも無かったのさ(笑)
M: 言わせてもらうと、僕は昔の「ロックスターのミステリアスさ」ってやっぱり好きなんだよなぁ。
月に一度、Creem Magazine (昔のロック雑誌)を手に入れてさ、そこに掲載されてる6枚の写真こそが、キミが知りうる全てなんだ。
あの頃は、自分の好きなアーティストがどんな車に乗ってどんな家に住んでるかなんて、知る由もなかった。
P: もうそんなことは忘れろ!今や誰も「ミステリアスさ」なんて欲しがらないんだぞ!(笑)
二人:爆笑
Greatest? or One of the?
8:00
P: 実際にはさ、オレもそんな風に思うんだよ。特に先日のエディ・ヴァン・ヘイレンの死去に関してね。
ほんとに残念だったけど、14歳の時に彼らをメイプルリーフ・ガーデンズ(カナダの会場)で見れたことは本当に幸運だったな、と尚更感じてるよ。
あの時見たエディは、まさにスーパーヒーローのようで、オレにとって彼の死は、ジョン・レノンやジミ・ヘンドリックスが亡くなったのと同じ類いのものなんだ。
で、オレが“greatest (guitarist / artist)” と書いて彼の死を追悼したところ、一部の連中から “One of the greatest”=偉大なアーティスト「の一人」とコメントが飛んでくる。
「F@ck You!」って感じだろ!?笑
いちいちオレの所に来て “One of the” を付けるんじゃねぇって!そこはオレのアカウントで、そのオレが”greatest” って思ってるんだから。
何人たりとも彼には比肩しないんだ。
V: 全くその通りだと思う。
そうだな、しいて言えばジミヘンを除いて、ギターの世界でエディのように自身で新たな要素を生み出したプレイヤーはいないと僕は思う。
P: もちろん、オレはジミも大好きだし、彼が残した作品も大好きだ。彼の作曲能力は桁違いだったしね。
ただ、オレからすれば、エディほど「ギターの在り方」を変えた人はいないと思うんだ、これはジミを含めてもそうだ。
エディはギターの「サウンド」を変えただけでなく、誰もやっていなかったことをたくさんやっただろ?
もし、エディがいない世界を想像してみると…多分、オレ達は今でもロッド・スチュワートの “Hot Legs” みたいなギターを弾いてたと思うよ(笑)
V:爆笑
P: まぁ、それは冗談だけどさ(笑) あれはあれで良いものだからな。
フィルのEVH話、次回も続きます!