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《大肉球曼荼羅 第2章⑨ナッツメック星の民》

2020.12.19 02:24

お久しぶりです。更新が少し間が空いてしまいました。

毎日寒いですね。皆様も風邪などに気を付けてお過ごしくださいませ。


今回の画像は、ナッツメック星人の方々をご紹介します。猫の星の近くにあるナッツメック星、彼等は、猫達の作る文化や芸術が好きで、カンタスカラーナによく遊びに来ます。

猫の星のお祭りに参加する様子が記録された貴重な1枚、ユニークな顔立ちと外見をしています。(この作品は、お迎えされ手元にはありません)


では、物語の続きをお楽しみください。


《大肉球曼荼羅 第2章⑨ナッツメック星の民》


異星友達のナッツメック星人が、猫沢さんの研究所へ向かっていました。ちょうど彼等は、噂を聞き付け街にやって来ているのです。


そう…アンニャミラーカフェ


「猫沢博士、ナッツメックの方が来ています」


「通してくれ」


猫沢博士は、久々に会う友にウキウキしています。

テラ帰還以来、様々な来客があり、何かと忙しいのです。


「ようこそ!お会いできて嬉しいです」


猫沢さんは、ニコニコしながら応接室に通します。

3人のナッツメック星人は、黄色い肌に少し縦に圧縮したような三日月のような顔かたち、つぶらな瞳、カラフルな衣装をまとった宇宙人

彼等は、猫沢さんの研究音源発表会があると、必ず来てくれます。


「猫沢博士、長きに渡る異星での任務お疲れさまでした」


リーダー格らしき年長者のナッツメック星人が、お互いの手のひらを合わせ挨拶をしました。


「博士、大変な旅でしたね。私達も、あなた方のミッションの成功と無事を、ずっと祈っていました」

「ありがとうございます」


ナッツメックの民は猫沢さんの肉球を、ぎゅっと握ると、彼らから伝わる「波」が、とても柔らかで優しく包みました。


皆が席につくと、秘書の夏音(なつね)さんが、コフィーと共に持ってきたのは、先程のスィーツ…

職人猫の技術の結晶が輝きます。


「これは美しい、噂には聞いていましたが、想像以上です!」

「アンニャミラーカフェ本店の入手困難の限定品です」


ナッツメックの民は、美しいもの鮮やかなものが大好きなのです。


「私達は、この店に行きたかったのですが…どこも行列で…猫沢博士は、なぜ…これを?」

「私の友猫が、偶然差し入れてくれたんですよ」

「これを…私達が貰ってもいいのですか?」

「もちろんです。あいにく、私達の星の民には、消化の難しい物質が使われてましてね…」

「ウトゥサ…ですね。なぜ、この店は、これを使い始めたのですか?あなた方は、大丈夫なのですか?」

「いえ…。この物質に不馴れな若い店主が…誤って手を出してしまったのですよ…他の材料は上質なものなのに、非常に残念です…」


猫沢さんは、芸術品のようなスィーツを眺めつつ、コフィーを口に含みました。


「確かに…あなた方にとって、あの物質は、激しい依存症を起こし、血液を汚し脳神経を狂わせます…」

「ジェイムさん達は、その逆で生命エネルギーに変えられます」


室内の空気が一瞬、止まります。


「あ、どうぞ、どうぞ、召し上がってください」


一瞬、話がそれてしまいそうだったのを引き戻し、客人への、もてなしを思い出した猫沢さん


「いただきます」

「まぁ!!!とても甘くて美味しい!!」

「噂以上の美味しさです!」


ナッツメックの3人は、満面の笑みで頬張ります。が…


「確かに絶品ですね。しかし…このスィーツに使用されているウトゥサは…今まで食べた物より刺激が強い印象を受けます…」


ジェイムさんは、首を傾げました。


「なんですって…??」


猫沢さんは、目をクリクリさせました。


「私達の機関で一度調べてみます。これは確かアイドルの子猫の事務所と提携している健全な物だと思ってたのですが…ウトゥサが入っていると聞いて疑問に思っていたのです。猫沢博士、何か御存知ではありませんか??」

「実は……」


「なんと奇っ怪な!あの子猫は一体何者なのです?」


ジェイムさん達は、ただのかわいい子猫だと思っていただけに驚きを隠せない様子


「解りません。ただ、あの子を見ると、私が幼い頃に感じた、あの感覚がよみがえるのですよ…」

「カルカナル時代…ですか?」

「はい、よく御存知ですね」

「あなた方の苦難の時代は知っています…心を盗られ囚われた猫達の悲劇は、私達の星でも語り継げられていますから…」

「私は、カルカナル末期の時代に生まれたのですが、その断片は街のかしこに残っていました…その断片が、現代に再び集まりかけているような恐ろしい感覚が、時折、私を襲うのです…」


猫沢さんは、一瞬、泣きそうな表情を見せたかと思うと、すぐさま、通常の表情に戻しました。


「猫沢博士、私達も協力します」

「ありがとうございます」



その頃、三毛野くんは…研究所を休み

例の友猫と、アンニャミラーカフェに来ていました。


彼の友猫は、熱狂的なロドニアファン、ブロンドのストレートロングヘアーに水色のクラシック ロリータワンピース、あどけなさはありますが、美しい顔立ちの白猫、自宅で暗く引きこもりがちだった彼女は、カフェがオープンし、三毛野くんを誘い出掛ける日々が増えたのです。彼は、猫沢さんの約束を守り、例の装置を彼女の自宅付近に設置し彼女の変化を、報告しているのです。


すっかり明るくなった彼女、アンニャミラーカフェのスィーツを食べると、更にハイテンションで元気そのもの、三毛野くんはスィーツは食べず、ドリンクだけを飲んでいるのです。


「ねぇ、三毛野くん、今度、ロドニア君のコンサートがあるの!一緒に行こ!!!」

「いつなの?」

「ダーニャの日なの」

「ダーニャの日?あのね、僕、その日は博士の手伝いがあるんだ。悪いけど一緒に行けないよ」

「博士って?」

「猫沢博士…ほら、あの、テラへ調査しに行った…僕、今、ここの研究所で働いているんだ」

「え、あの猫の所にいるの…?サイテー…あの猫達って結局、イクサフィーゴ持ち帰れなかったし、この星、何も変わってないじゃん!」

「違うんだ、イクサフィーゴは、カンタスカラーナの新たな時代を迎える為にテラに飛び立ったんだ!」

「ウソ!じゃあ、あの猫達は一体何しに行ってたの?イクサフィーゴを連れ戻しに行ってきたんじゃなかったの?1個だけ戻ってきたけど、また消えちゃったし!手ぶらで帰ってきただけじゃない!私達、イクサフィーゴが無くなって大変だったじゃん!!私、あの猫達、大キライ!!!!」

「アーリス!そんな事言うんじゃない!最初は回収目的の調査だったのは本当だけど、けれども彼等に会って調べていくと違ってたんだ。イクサフィーゴ達は、本当なら30年前にテラに行かなきゃならなかったって…僕達は大切な事に気づかなければいけなかったって…」

「そんなのウソ!彼等はミッション失敗したんでしょ?」

「ウソじゃない!!!失敗じゃない!!!」


三毛野くんは、一瞬、怒りに奮えました。


彼は、猫達の一部では、イクサフィーゴが帰って来なかった事を「回収任務失敗」だと、良からぬ噂を流している者達がいると、もちろん、猫沢さん本人も、その事は知っていますが、あえて彼等に何かをするとか抗議する事はしませんでした…。


友猫のアーリスは、すっかり信じ込み、猫沢さん達クルー全員を恨んでいるのです。


「残ったイクサフィーゴも、病気になっちゃってるし、大昔のイクサフィーゴはヨボヨボだし、私達の星のエネルギーは半分以下になってしまってるのよ。それで、どーして、あの4つのイクサフィーゴ達は私達の星を見捨てて行っちゃったのよ?」

「アーリス…今の生活は、とても不自由なの?」

「もう、慣れちゃったわ、不自由はないわ…でも、あの猫達は許せないの…」

「アーリス、聞いてくれ、今の君の、その怒りの感情は、残ったイクサフィーゴ達を苦しめているんだよ」

「どう言う事?意味わかんないよ」


彼女は、困惑気味です。


三毛野くんも、最初、猫沢さんから、その事を聞いた時は意味が解りませんでした。

テラとカンタスカラーナの関係や、歴史を教えてもらい、ようやく理解する事が出来たのですから…


「あの頃の僕達は、あれが当たり前だと思ってた。けども彼等が居なくなって当たり前が無くなった…きっと、この意味は、今の君には分からない…でも、ちゃんと解る時がくるよ…とにかく、落ち着いて、猫沢博士達は失敗したんじゃないんだよ」


「そんなの信じない…ロドニア君は、イクサフィーゴよりも、もっといいエネルギーシステムを作るって言ってたんだから…もう、イクサフィーゴいらない…」


「え?!?」


三毛野くんの表情が凍りつきました。


(つづく)


  (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】SF物語を展開中です。

そんな楽しい猫の星の世界観第6弾を2019年、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました。2020年は、同会場にて、木元慶子さんとの二人展「出会いと旅立ち」を開催しました。来年も開催決定です。よろしくお願いいたします。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)


※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

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