【Q&A】積み木とブロックは違うの?
9月もすでに終わりかけですが・・・店頭では、今月は「つみき」特集やってます。
今日は、店頭でお客さまからお寄せいただくご質問や、その時のお話しなど、ご紹介したいと思います。
「積み木とブロックは違うの?どう違うの?一緒じゃないの?!」
「積み木とブロックどちらがいい?」
こうした質問は、結構よくいただきます。
店頭では、お子さまの年齢やお使いになる環境などをふまえて、アドバイスをしています。
が、ここはせっかくのブログ。
ですので、積み木とブロックの違いについて、少しじっくりとお伝えしたいと思います。
「積み木とブロックは違うの?」
結論からお伝えしましょう。
はい。「全く違う」と言ってよいでしょう。
店頭でお客さまからご質問いただく時には、1歳台の小さいうちから色々な楽しみ方・遊び方でなが~く使うなら積み木、ある程度の年齢(3歳前後)以上で「造形あそび」を楽しませてあげるならブロックを、おすすめしています。
どちらも「造形あそび」ができる点では同じです。
まずブロックは、そもそも造形あそびのために作られた玩具ですので、基本的に「はめる」ことが、楽しむための前提です。
ですから、まず「はめる」ことが必要になります。
パーツを「はめる」ためには、「目と手の協応」と呼ばれる小さな子どもには比較的高度な手指の動きを要求します。
また、1~2歳のお子さんがブロックで遊ぶ時は、「はめる」という行為を、あるいは誰かを「まねる」行為として楽しんでいることが多いものです。
例えば、保護者の方や年上のご兄弟がブロックで遊ぶ姿を見て「まねる」ことが楽しい時期というのもあります。
作りたいものをはじめに意図して作る「造形あそび」はというと、個人差はありますが、おおむね3歳ごろから出来るようになるものです。
一方の積み木は、積み上げて作品をつくる「造形あそび」もできますが、崩す、落とす、並べる、転がす、叩く、打ち合わせる、積むなど「探索あそび」から、列に並んだ積み木を線路や電車、車に見立てるような「見立てあそび」など、幅広く子どもの好奇心に応える前提であることが特長だと思います。
造形の目的を前提にしないため、小さな時期から楽しめる要素が多いと思います。
1歳ごろの小さな子どもは、まず「さわる・握る・つかむ」「なめる・しゃぶる」「落とす・投げる」「打ち合わせる」「転がす」などなど、そんな「行為」そのものが楽しい時期があります。
ママやパパからよく聞く言葉があります。
「なんでも手を出して困っちゃう」・・・「触る・握る」が楽しいのです。
「なんでもお口に入れて困っちゃう」・・・「なめる・しゃぶる」が楽しいのです。
「何でも投げて困っちゃう」・・・「投げられること、飛んでいくこと」が楽しいのです。
「なんでも叩いて困っちゃう」・・・「叩けること、音がすること」が楽しいのです。
赤ちゃんが笑っているわけでなく、真顔だったりするので、わかりにくいこともありますが、本人は楽しくてやっている行動が多いものです。
(そもそも楽しくないことなんてやらないお年頃?!・・・羨ましい!)
そういった側面を考えると、小さなお子さんの周りには安全なおもちゃを用意してあげることで、赤ちゃんの好奇心を満たしてあげられるものです。
また、造形あそびの面でも比べてみましょう。
パーツをはめて形作るブロックは、「造形の楽しみ」を存分に味わえます。
パーツをはめ込まないで造形する積み木は、「崩れる」ところにその価値があります。
ぼんやり積んでいると崩れてしまいますから、「注意深く身体を動かす」必要があります。
うっかり崩してしまったとき、崩れた積み木が身体に当たって痛かったとき、悲しいとか、悔しいといった感情を実体験できる機会になります。
それが遊びであるからこそ、子ども自身の気づきや反省もそこから生まれてくるでしょう。
その気づきは、他者の気持ちを思いやるために、必要不可欠な経験になるでしょう。
そして最後に、いちばん大切なこと。
そのおもちゃで一緒に遊んでくれる「誰か」の存在。
これが、小さな子どもにとっては何よりもうれしくて、楽しくて、幸せなことです。
保育園で長年お仕事されている保育士さんからお聞かせいただいたお話。
「近年は一人っ子が多いせいでしょうか、ブロックなどひとりで取り組むあそびが上手な子は、昔に比べて多くなっている気がします。一方『一緒に遊ぶ』までのハードルが高いケースも…」と。
兄弟の存在は、確かに子どもの『一緒に遊ぶ』体験の量には大きな影響がありますが、それぞれに事情もあるところ。
一人っ子でも、ぜひ親子で、おじいちゃん・おばあちゃんと、あるいはお友だちと一緒に、楽しむ
子どもと「一緒に遊びたい」という視点で、選ぶことも大切なポイントだと思います。