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子どもたちに未来をわたしたい・大阪の会ブログ

報告  2013年9月25日 大阪府へ申し入れをしました!

2013.09.25 15:00

報告

9月25日 大阪府へ申し入れをしました! 子ども・被災者支援法・基本方針案について

「大阪でも公聴会を!」 


 9月25日、午後1時から約1時間半、大阪府庁別館で、子ども・被災者支援法・基本方針案について「大阪で公聴会を開くよう復興庁に要請してください」の要望書を提出し面談しました。問題だらけの基本方針が確定される前にと、急きょ大阪府下の保養キャンプ等の被災者支援を行っている7団体で要望書を提出しました。大阪や京都に避難されている方を含め、11名が参加され、対応したのは、危機管理室の災害支援課、防災企画課の石田さん、水谷さん、久保さんの3名でした。  


 冒頭に要望書を読み上げ、大阪府として公聴会開催などについての対応を聞きました。府の担当者からは、市民から公聴会開催の要望等があることを、復興庁の法制班に3回電話したこと、復興庁は「パブコメがたくさん届いており、まずこれを検討したい」、公聴会を福島と東京だけで実施したのは「被災者が多く、支援団体も多いため」、「パブコメが多いため、基本方針確定のスケジュールはまだ未定」とのやりとりが紹介されました。


 そして今日の要望を聞いた上で、また復興庁に連絡するとの説明がありました。 府の担当者は、復興庁に連絡した内容については、日時や電話の相手も含めて事細かに話しましたが、肝心の、大阪府としての基本方針案についてどのように判断しているのか等が全く分かりませんでした。大阪府には約1100名の方が避難していることについては「数の多い少ないではなく、一人であろうとしっかりとフォローしなければと思っています」と述べました。さらに、ホットスポットの柏市等13市町が「基本方針案は不十分だ」とのパブコメを出していましたが、大阪府としてはパブコメは出していないとのことでした。  


 話の中ではっきりしたのは、大阪府庁には、支援法(基本方針)について検討する部署はなく、そのため基本方針案についての検討をしておらず、府としての見解も持っていないことでした。国が決めて府に要請されたことや府知事等、上からの要請があればそれに沿って動くが、府の行政として自ら避難者現状を調査し、必要な施策を立てたり、基本方針の検討をして支援法と照らし合わせて判断する等のことは全くやるつもりがなかったということです。  


 参加された服部良一さん(元衆議院議員)からは、「復興庁調査で1100人(実際にはその数倍)もいる大阪への避難者に支援をするなら、支援法や基本方針に対する府の見解を持って主体的に避難者に働きかけるべきだし、国には全国一斉に公聴会を開くよう府として要請するべきだ」という指摘がありました。皆さんからも、「復興庁への“連絡係”ではなく、大阪府として主体的に動いてほしい」と求めました。 


 避難者・支援者の話を聴こうという姿勢は少しはみられましたが、申し入れの場ですら、この程度なので、危機管理室の中でどれだけの人が支援法について知っているのか心もとなく感じました。  続いて、避難されている方から実情などを直接話してもらいました。  


 福島県以外の関東の高線量地域からの移転は避難ではなく、ただの移転としか見なされす、被災者証明はないからと住宅支援も受けられず、何の援助もない中で健康不安を抱えている話がありました。  一方福島→福岡→京都と家族それぞれの移動を数えたら震災以来19回も引っ越したという避難者の方は「ホットネット大阪」や大阪府のホームページで、被災者への情報を知らせているのは九州よりも進んでいて、進んでいる関西から国への働きかけの意味は大きいと言われました。  

 また、参加できなかった方から手紙を通じての訴えもありました。子どもの進学で住民票がなければ公立校の入学はできないが、住民票をこちらに移すと福島県民に保証されている健康診断の権利等を失ってしまうこと、母子避難で生活費が苦しい中での高額の保育料の問題など、実情が訴えられました。    


  避難者の方からは口をそろえて、「孤立している避難者の方が多くインターネットで情報を得る環境にある人はたいへん少ない。戸別訪問しての聞き取りや、郵送でのおしらせなど手を尽くしてほしい」という訴えがありました。 

 吹夢キャンプ実行委員会から、民間の善意とカンパだけで4回も続けている保養キャンプの運営の厳しさやそれでも放射能から子どもたちを守りたい思いを強く訴えられたとき、「保養」の意味を、府の方があまり理解されていないことがわかりました。 「保養の意義を知り、キャンプの場所の提供など府にできることを考える」ように要請しました。 堺市独自の取り組みの紹介(避難者の声を聞く会を大規模に開く等)もあり、この大阪府の「役所に構えていて相談があったら受け付けます」といった姿勢は、「府庁に出向く交通費も時間も取れない被災者の実情をあまりにも知らないではないか」と、強い批判も語られました。 


 府は「復興庁にはこんな要請があったと伝えます。」と言う返事だったので、「伝えるのではなく、府として公聴会の大阪での開催を要請すること、支援法・基本方針案について大阪府として早急に検討すること、支援法の現状を避難されている方に伝え、聞き取りをしていくことを、早急に検討するように」という確認をしました。そして、公聴会開催などについては、1週間後に連絡をした上で、検討状況などについて再度話し合いの場を持つよう要望しました。  


 (今後も取り組みを続けます。ご意見・質問・情報ありましたら、連絡ください!)