FR-10
コロナウィルスに振りまわされた2020年もあと少しで終わる
非日常生活で失ったものや変化したものはもちろんあるが、今できること、今だからできることを探し、新たなものにチャレンジをした1年になった。
良い経験をしたので、今後の業務にも確実にプラスになると思う。
先日完工した既存物件のR型自火報システムのリニューアル工事もその一つだ。
私自身、初めて経験する事も有り勉強することばかりだった。
工事が始まるまでの準備期間にメーカー講習を実施してもらい、施工面・ソフト面と共にサポートをして頂いた、おかげで施工から消防検査までを無事終える事が出来た。
【R型自火報システムを施工し感じたこと】
◉施工面おいては受信機から各中継器間を伝送線で接続するため
幹線の本数がP型システムと比較すると劇的に少ないので
省施工・施工時間短縮等のメリットは大きい。
更に、中継器やアナログ感知器・アドレスアダプタ等はアドレス管理されている為
受信機設定データとの確認が容易に行える。
今回は現状の設備図面が無く既存受信機が何とどう連動しているのかを現地図面や資料で
確認できなかった為、メーカーの設定データを頼りに現地確認を行った。
現地中継器のアドレスと設定データを照らし合わせ端末機器の特定が出来る点が
R型の特徴なのかもと感じた。
受信機の取替方法については、既存自立盤の箱体を再使用し盤内の基盤・端子台・電源装置等を撤去後に自立盤内に壁掛型の受信機を設置する方法。
既存自立盤ごとの取替は壁面及び天井面の破壊が必要になる可能性がある、更に盤内を他設備のケーブルが通過している場合はそのケーブルを切断し、盤取替後に再接続する等の作業が発生する為、施工時間・工事金額等に大きな差がでる。
自立盤内に設置の壁掛受信機取付アングルもメーカーにて採寸、制作して頂いた。
この取付アングルは施工しやすく、作業時間短縮に非常に役立った。
◉受信機設定データ(専用ソフト)の作成
本来は、設定データの作成、編集等も勉強したかったが
工期に余裕がなかったのと、施工前の現地確認作業に時間が掛かりそこまで出来なかった。
正直、設定ソフトに関しては難しさを感じ、操作性は直感的に操作できるものではなく
非常にハードルが高く感じた。
・・・この辺もR型の特徴でもあると個人的には常に感じているのですが
結局メーカーの仕事になってしまうんですね
今の時代はスマホでも何でも直感的に操作できる時代なのですが・・・
◉まとめ
設定データの作成に関しては少々疑問は残りますが、システム的には
確実に優れている。あとは、金額面的な問題ですね
受信機や中継器の製造原価がどれくらいのものなのかは全く想像出来ませんが
コストの問題は大きいと個人的には感じます。
あと、切替工事時の自火報未警戒状態の問題。
今回の様な既存物件のリニューアル工事ではどうしても問題になります。
切替工事用に代替えのシステムで仮警戒等が考えられますが
大幅な工事費増につながります。
優れたシステムなのでもっと一般的に普及しコストダウン出来れば良いと考えます。
弊社的には丁寧な作業を効率的に行い、仕事のクオリティや作業時間の短縮、そしてコスト面においても社会に貢献できるよう精進してまいります。
◉受信機
◉端子盤
◉中継器盤
【施工後】
中継器盤
【施工後】受信機(左)・端子盤(右)
【施工後】発報試験・連動設備の確認