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退屈と惰性と 改

MG ガンダムF90 Oタイプ & Uタイプ + Dタイプ & Gタイプ レビュー

2020.12.24 06:46

 今回のレビューは、1/100スケール マスターグレードモデル より、

“MG ガンダムF90用ミッションパック Oタイプ & Uタイプ” と、

同じく“ミッションパック Dタイプ & Gタイプ” です。


 “機動戦士ガンダムF90” に始まる “フォーミュラ計画” の全貌を紐解く “A to Z PROJECT” 。

 主役となるガンダムF90用の拡張パーツセットの第4弾、

“O(OFFICER:オフィサー)タイプ” と

“U(UP-LIFT:アップ-リフト)タイプ” が9月に、

第5弾の

“D(DESTROIED:デストロイド)タイプ” と

”G(GARD:ガード)タイプ” が12月・・つい先日発売になりました。


 これまでのE&S、F&M、B&Kの3つのミッションパックセットはそれぞれ個別にレビューを書いていたので、O&Uタイプもそうするつもりが、完全に忘れてしまっていました・・

 思い出したときには 、既に組んでから一月以上が経ってしまっていたので、もう次と一緒でいいか、となって今回に至ります。だらしない話ですが・・


  そんなわけで、第4、5弾併せて4種のミッションパックをまとめてレビューしていきたいと思います。

 キットは素組みに最低限の墨入れと付属シール。各ミッションパックを示すロゴはやはり付属の水転写式デカールを貼っています。


 F90本体、そしてこれまでに発売された各種ミッションパックについては以下のレビューもご参考に。

O(オフィサー)タイプ

 まずいつもの。

 F90本体とミッションパック、そして使用するハードポイントのカバーを外した状態で並べてみます。

 指揮官仕様ということですが・・、これまでのミッションパックと比較して極端にパーツが少ないですね。

 使用するハードポイントも、バックパック中央と腰部のサイドアーマーの左側のみ。

 しかも仕様としての必須パーツはアンテナとその基部ユニットだけという。


 換装完了。

 部隊指揮官・士官用に主に通信能力を強化した仕様です。

 肩から生えた1対の大型ブレードアンテナが特徴的。

 というか、それ以外に素体との違いはありません。

 武装としてはブレードアンテナの基部にバルカンポッド、そして強化型のビームライフルが用意されていますが、ライフルはこの仕様ならでは、というものでもないですしね。

 通信能力にしても、Eタイプで代替できそうな気がしないでもない。なんとか捻り出した感は否めません。

 ボリューム的には、本命(?)であるもう1種の煽りをモロに喰らってますし、なんというか、いろいろな制約のなかでデザインが興されてるんだろうなぁ・・

 

大型ブレードアンテナ・バルカンポッド

 肩・・鎖骨の辺りから生えたような形になる大型のアンテナ。

 ブレードというかウイングっぽい形状とサイズですね。可動はしませんが。

 基部はバルカンポッドになっていますが、銃口があるのは左側だけで、右側はセンサー兼マガジンになっているのだと思います。ガンダムMK-Ⅱが頭部に付けるバルカンポッドと同じですね。

 位置的に頭部や腕部(肩)の可動に干渉しがち。

 バックパックへの上付けパーツはサーベルを外した状態で取り付けます。


腰部ビームサーベルラック

 ブレードアンテナユニットの装備のためにバックパックから外さざるをえなかったビームサーベルを2本並列でマウントできる外付けタイプのサーベルラックです。

 一応左のサイドアーマーに取り付ける仕様ですが、3㎜軸のみでの接続なので、右腰はもちろん、ほかの位置にも取り付け可能。回転もできます。


強化型ビームライフル

 標準型のライフルよりも大型のビームライフル。

 ジャケット部分をスライドさせることで、高出力モードへの変更が可能です。

 後部に取り付けるエネルギーパックは標準型のライフルと共通で、もちろん取り外し可能。取り付け向きは固定(軸のあるほうが左側)です。

 キットには1つだけ付属します。


U(アップ-リフト)タイプ

 それではパーツ一覧から。

 同梱のOタイプとは較べるのも馬鹿馬鹿しいくらいの内容です。

 ボリュームだけなら、F90Ⅱ本体とセットで発売されたIタイプに匹敵する・・いや、それ以上で、もはや容積では本体を上回っています。

 使用するハードポイントは肩、腰部フロントアーマー、脛側面そしてバックパック中央とリアアーマーのマウントラッチも使用します。


 換装完了。

 単体での大気圏離脱を目的とした装備です。

 バックパックにプロペラントタンクと一体化した超大型ブースターを装着し、機体前面を耐熱フェアリングカバーで覆うという、シャトルに脚が生えたような見ためはF90用ミッションパックのなかでもおそらくはもっとも異様な形態と思われます。

 ふむ・・いろいろな意味で凄い。

 本当に大河原邦男氏がデザインしたものなのだろうか? とすら思います(笑)。

 ウーンドウォートのMA形態っぽい顔(つまり爬虫類っぽい)は可愛いですけどね。

 もちろん自立はできず、専用のスタンドが付属します。

 ただの簡易スタンドではなく、実際のドック内構造物のようなデザインで、電力供給ケーブル(?)などが再現された雰囲気のあるものになってiるのはよいですね。

 ブースター下面のカバーを外して取り付け。なお、ブースターは上下左右退場の形状なので、上面にも同様のカバーとハードポイントがあります。


 前面の流線型のフェアリングカバーはまさしくシャトルのような外観で、F90本体の頭部やコクピットなどを覆っていますが、

 この画像でもわかるように、頭頂部まで完全にカバーできているわけではなく、V字アンテナやサーベルも若干飛び出しています。

 機首上面(?)に7つ並んだセンサー(?)はシールでの再現です。


 腕部は、バックパックに接続されているカバーパーツのグリップを握ることで90度曲げた状態で固定されます。

 ただ、カバーパーツ自体は固定されず、腕部を外側に開くことは可能。

 一方脚部も、バックパックに取り付けられている可動式のフレームパーツを脛側面のハードポイントに接続することで固定。

 こちらもフレームが脚部の可動にけっこう追随します。


 腕部カバーの側面にも3㎜穴とダボからなるハードポイントがあるので、ほかのミッションパックのパーツを付けたりもできます。

 次に紹介するDタイプのロケット弾ポッドとかぴったり。

 ただし、弾頭は上あるいは下を向いた状態で固定です。このまま撃つと肩のスラスターに直撃しますね。


 ブースターを外した背面はこんな感じ。

 この状態からいろいろとほかのパーツを盛っていけば、また面白い形態にできそうな気もします。

 なお、大気圏離脱後は各装備をパージ、そのまま戦闘に移行する・・そうなのですが、F90、手ぶらですよ。

 標準武装も一緒に持って行ける仕様にはなっていないので、いざ打ち上げられても固定武装しかありません。

 ブースターなどは使い捨てではなく回収されるそうですから、宇宙で待ち構えていた回収艇に武装とか積んでいかないといけませんね。

 MS単体で大気圏を離脱する意味とは・・

 実用性はなさそうだなぁ(笑)。


 続けて、第5弾のセットも紹介していきます。


D(デストロイド)タイプ

 待ってました! のDタイプ。

 シリーズ開始当初、F90本体とともに最初に公開されたバリエーションの1つですね。

 旧1/100キットでは本体にこのDパック、第1弾セットで発売されたSパック、そしてAパックの3種がセットされて発売されました。

 やっぱり最初にデザインされたものはバランスがいいですね。

 全身に満遍なくオプションを装着するかたちで、使用するハードポイントは肩、前腕、腰部フロントアーマー、脛側面、そしてリアアーマーのマウントラッチです。


 換装完了。

 接近・制圧戦仕様ということで、単機で敵主力に突撃し、実弾兵器の一斉射で面制圧ののち、不要となったパーツをパージ、以降はサーベルを使った格闘戦で残敵を掃討する、という運用コンセプトのようです。

 多数の実弾兵器を装備するほか、機動性強化のために脚部にスラスターを増設。

 ただ、基本前方のことしか考えていないため、後方からの攻撃を防ぐためにバックパックに基本装備のシールドをマウントすることもあるようです。


4連グレネードラック

 左右の肩部に装備する4連装のグレネードランチャー。

 砲身はそれぞれ(真ん中の2本は一体成型)気持ち可動します。

 三角のダクト(?)部分にはシールを貼る仕様ですが、べつ貼らなくてもよかったかも。


5連ロケット弾パック

 左右の前腕に装備する中型の5連装ロケット弾パック。

 弾頭の取り外しなどはできませんが、色分けはしっかりされています。

 ちなみに取り付けは3㎜軸とダボの併用で向きは固定。腕を下ろした状態で弾頭は正面を向くかたちなので、微妙に撃ちにくそうではあります。


メガガトリングガン

 腰部リアアーマーのマウントラッチに装備するガトリング砲。

 右側のマガジンから伸びる給弾ベルトは軟質性パーツになってます。

 砲身はジョイントパーツ基部で上下左右に多少可動するのですが、グリップのような手で持つための機構はないので、斜角を変えたいときは砲身を直接持って動かすんでしょうかね、これは。


MS用クラッカー

 MSサイズの手榴弾で腰部フロントアーマーに2つをマント。

 1年戦争時代、ザクが使っていたイメージのある同名の武器から察するに、投げると爆発し、放射状に出ている突起部分が四方八方に広がるのだと思います。


G(ガード)タイプ

 では、今回最後のミッションパック。

 使用するハードポイントは両肩の2箇所のみ。

 パーツ数としてはOタイプ同様非常に少ないですが、武器、シールドともにボリュームがあるだけまだマシかな、と。


 換装完了。

 警護・護衛仕様。

 拠点や母艦の警護、護衛を目的とした仕様で、射撃、斬撃両用の大型ビーム兵器を右肩にマウント、左肩にはマントのようにも見えるシールドと一体化したアーマーを装備し、まさしく護衛騎士のようなシルエットになっています。

 ちょっとガンダムローズっぽいです。

 カラーリングも白がメインで、なんとなく高貴な印象ですね。

 というか、今回の4種のミッションパックのカラーリングは本体カラーとほぼ一緒でしたね。

 新規デザインのものほどカラー的には無難な感じがするのは気のせいだろうか?


マルチプルビームウエポン

 高出力のビームソードから口径的におそらく狙撃用と思われるビームライフルにモードチェンジ可能な大型武装。

 ソードモード用の専用ビームエフェクトが付属します。

 非使用時は右肩の専用ラッチにマウント可能。

 ジョイント部は回転します。

 ちなみにこのジョイント、Iタイプのフライトシールドと脚部増加装甲を接続するジョイントと同じ形状です。

 Oタイプの強化型ライフルと同様、標準型ビームライフルと同じエネルギーパックを使用しますが、今回のキットには付属しないので、本体キットから拝借する必要があります。こちらは左右どちら向きでも取り付け可能。

 クロスボーンガンダムのムラマサブラスターに繋がる武器という位置付けなのでしょうが、モードに合わせてグリップが回転するギミックなど、むしろこちらのほうが新鮮味があるというか・・

 デザインとしてはクロスボーンのそれよりSEED系の対艦刀っぽい雰囲気なんだよなぁ。

 柄尻の赤いパーツとか、いかにも抜いたらビームブーメランになりそうですが、抜けません。

 ならただのサブグリップなのかと思いきや、持ち手パーツにはフィットしないという。


肩部シールド

 機体の左上半身をほぼカバーする肩アーマーと一体化した大型のシールド。

 前後の装甲は固定ですが、側面のシールドは引き出したのちに上下に大きく可動します。

 デフォルトでは左肩に装着しますが、当然ジョイントの仕様は共通なので、右肩に装着(ビームウエポン用のマウントパーツと交換)することも可能です。


以下画像

 各仕様でアクションポーズを。

 まずOタイプで。

 顔のすぐ真横から羽根が生えているような状態なので、首や肩周りの可動は少々窮屈になりますが、それ以外は素体状態と変わらないので、可動に支障はありません。

 というか、あらためてMG F90の本体構造は優秀だなぁ。

 これはかれこれ 1年と4ヶ月前に組んだ初回版ですが、関節なんか全然へたってないですもんね。

 サイドアーマーのカバーがちょっろポロリしやすいくらい。


 続いてUタイプで。

 実際の打ち上げ時には、脚はこれくらい後ろに伸ばすんでしょうね。フレームパーツは本来このくらいの状態で固定するためのものなんでしょうね、きっと。

 それでも摩擦を防げそうにはないですが。

 これはあくまで打ち上げ用のブースターなので、空を飛んだり宇宙を高速で移動できたりはしないのでしょうが、この形態をベースにほかのパックの武装類を盛ってMA的な運用ができれば面白いとは思います。

 まぁ、生憎とハードポイントがあまりないんですよね・・

 というか、最終、デンドロビウムやナラティブのA装備みたいなの出してきそうで怖い(笑)。


 Dタイプで。

 最初期にデザインされたものということもあって、安心感があります。各部のパーツ配置のバランスもやっぱりいいですね。

 ただ気になるのは、やはり前腕のロケットパックの向きが固定というところ。

 前方に向けて一斉発射しようとすると、こんなふうにけっこう無理な体勢にならざるをえません。

 この格好、ダサいな・・(笑)

 肩のグレネードが上向いてるのもいけないんですけどね。


 最後にGタイプで。

 なんちゃって両手持ち。そういえば平手は付いてないんだった、このキット。

 しかし、連邦系の機体でこういった騎士を彷彿とさせるシルエットは珍しいですね。

 なんかビルド系の機体にも見える。よくも悪くも、いろいろなものに影響されていると感じます。

 実質追加パーツは肩に付けるぶんだけなので、可動に制限のかかる要素はほぼありません。


 今回紹介したミッションパック4種を全盛り。

 今回はパーツの装着位置が限定的なパックが多かったので、けっこう盛れました。

 ・・いや、これ3種盛りだろ(笑)。

 D、G、Oの3種だけだとほとんどのパーツを取り付けることができました。

 UパックはSFCという態で。

 カラー的にも急にオレンジとか入ってこないので、落ち着いた雰囲気でまとまっていると思います。


 もう1パターン。

 今度はUパックも組み込んでみました。

 ・・うん。悪くはない(笑)。

 ブレードアンテナは隙間にはめ込んでいるだけですし、腰のロケット弾パックも接続はめちゃめちゃ浅いですが。


 さて、ミッションパックセットの第1、2弾では既出デザインと新規デザインの組み合わせ、3、4弾は2種とも新規デザインで、第5弾はまた既出と新規の組み合わせになりましたね。

 これで全26種中11種のミッションパックが発売されたわけですが、残り15種のうちすでにデザイン含めた詳細が判明しているのはA、H、L、N、P、Vの6種で、いまだ9種が詳細不明(すでに大河原邦男氏によるデザインは上がっているのだろうとは思いますが)です。

 Yがクラスターガンダム・・あるいはその前身としてのF90Ⅲの本体込みでの発売になるとすると、2種1組のミッションパックセットはあと7つということになりますか。

 でも、L、P、Vといったところはけっこうなボリュームですし、2種2000円の定型に収まるのかどうか・・

 まぁ、今回のO&Uパックのように、極端なボリューム差が出る、というパターンもあるのでしょうが。

 それにしても、2号機はF90Ⅱのようにいずれかのミッションパックとセットになるかと思ったら単体でしたしね。予約しましたけど。

 というか、次回はミッションパックの新作はなしですか・・

 F90I木星決戦仕様はちょっと出すの早くないですかね? そちらはひとまずスルーだなぁ。

 RE ビギナ・ギナⅡ木星決戦仕様が出るようなことがあれば、そのとききっと再販されるだろうし、そうなれば購入検討するかもしれません。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。