寺山修司の短歌 104 わが影を
2020.12.25 04:08
わが影を出てゆくパンの蠅一匹すぐに冬木の影にかこまる
「冬木の影」とは、冬枯れの(葉の落ち尽くした)木の姿、そのものの形。
パンにたかっていた蝿が一匹、私の影から出ていったものの、冬枯れの木々(の影)から外には出られないのだ。
by 寺山修司(てらやま しゅうじ)
青森県出身の歌人、劇作家
演劇実験室「天井桟敷」主宰
言葉の錬金術師、昭和の啄木などの異名を持つ
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「冬木の影」とは、冬枯れの(葉の落ち尽くした)木の姿、そのものの形。
パンにたかっていた蝿が一匹、私の影から出ていったものの、冬枯れの木々(の影)から外には出られないのだ。