寺山修司の短歌 108 草の穂を
2020.12.25 16:27
草の穂を噛みつつ帰る田舎出の少年の智恵は容れられざりし
「知恵」は、物事の筋道を立てて正しく処理していく能力。
「容れられざりし」は、受け入れて貰えなかった。
草の穂を噛みながら帰るような田舎者の少年の知恵など、(この都会では)通用しなかったのだ。
by 寺山修司(てらやま しゅうじ)
青森県出身の歌人、劇作家
演劇実験室「天井桟敷」主宰
言葉の錬金術師、昭和の啄木などの異名を持つ