1611.社長代行としてのチーフ(2)

店長室にお伺いするため、オフィスの中を横切っていきますと、仕事中のスタッフの方が全員起立しお辞儀をしてくれたのです。正直、驚きました。初めての経験です。誰もお辞儀をされて悪い気がしません。早速、宮地店長にこの話をしますと、これが、お客様を大切にする百貨店のマナーですと話されました。百貨店にとってのお客様は売場で購入される方だが、商品を納入してくれるメーカーも大切なお客様だとおっしゃいました。この考え方は、伊勢丹という企業の考え方というよりも宮地店長ご自身の考えだと思いました。この店長ならば、私達の化粧品をお願いしても立派に育てていただけると思い出店を決意したのです。組織はトップの考え次第といいます。経営方針もトップが変わると急に変わってしまいます。組織が良くなるか悪くなるかは全てトップの人間によって定まるといっても過言ではないでしょう。この話はなにも会社の社長の話だけではなく、カウンターのチーフにも言えることでチーフの考え次第で働きやすい環境にもなるし、また部下が辞めたいと思うようにもなります。