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桑原弘明展

2020.12.26 06:11

行ってきました!

過去、あるコレクターの展示会でこのシリーズの作品を見た時にいつかこの人の個展に行ってみたいなと思っていたので本当に行けてよかった!


開催場所は「ギャラリー椿」。銀座にあるギャラリーです。

現在は感染拡大防止のため予約制となっています。


この作家さんは「スコープ」と「オブジェクト」が代表的なシリーズとなります。

スコープは、その名の通り、小さい箱の中に作り込まれた極小の世界をスコープを覗き込んで鑑賞する作品です。

緻密に作り込まれたミニチュアの世界もそうですが、箱に何個か開けられた採光穴にライトで光を当てながら見ると箱の中の情景が変化するという仕掛けがあります。

例えば、朝→夕方→夜のように空が変化したり、窓の明かりが付く→窓の明かりが消えて星月夜が輝いて見える、など。

写真の作品を例にとると、この作品には5つの採光穴があり、それぞれにライトを当てると

1.手前全体を照らす光が付く

2.奥の窓があるところの青い灯が付く

3.電灯や汽車の窓明かりが付く

4.月が輝く

5.汽車全体を照らす青い光が付く

といった具合になります。

ギャラリー内は暗いため箱の中も真っ暗。

1の穴にだけ光を当ててる間は奥の景色は見えません。同じように、2の穴にだけ光を当ててる間は1や他の景色は見えません。

他の採光穴に光を当てることで段々世界全体が見えてくるんですね。

※写真の状態は全部の採光穴に同時に光を入れている状態です。

小さい作品ながらギミック満載の世界で感動しました!


本展示会では受付でライトを2本渡されて、まずはライト1本で説明にある順番で採光穴に光を当てて見て、次に2本のライトで好きに照らして見る、という鑑賞をおすすめされました。

二つの穴に同時に光を当てたり、ライトをゆっくりスライドさせたりして情景の変化を楽しめます。


上記のようなギミックは勿論、「箱の中を覗く」という行為自体、ワクワクドキドキするんですよね。

箱の中のその世界は静謐でとても美しく、「凝った仕掛けのミニチュアビックリ箱」というより「芸術」を思わせるものがあるなと感じさせました。

何が芸術か、というのは色々な意見がありますが、なんか、あるんですよね。

言葉には出来にくいし、万人に通用するボーダーも無いのですが、芸術を感じること。

その人の作る世界に出会えてよかったなぁと思えること。


余談ですが、この作品に触れている時にふと「狐の窓」というのを思い出しました。

狐の窓とは、指を組んでその隙間から覗くと幽霊や異形のものが見えるというおまじない的なものです。

あるホラー作家さんはこれを玄関ドアの覗き穴に重ねていましたが、スコープの作品はなんとなくこれに似ているような気がします。

覗き込めば美しい異界が見える。そんな作品です。


オブジェクトはインコの卵の殻の中に小さなテーブルとリンゴが入っている作品でした。

ちっっっちゃい林檎のヘタは犬の毛で作ったのだとか…ひえー!

卵細工も大好きなのでこちらも興味深く見させていただきました。イースターエッグとか大好きなんだよなぁ。


個展ということで作家ご本人さんにも会うことができました!

作品集を購入したらその場でサインもいただけたという!人生初のサイン本だ!

作品集も欲しかったのでこれは最高に嬉しい😆

今後の展示会予定も教えていただけたのでまた来年も行きたいなぁ。