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なるの台本置き場

【男3:不問1】GIFTed

2020.12.27 12:00

男3:不問1/時間目安 60分



【題名】

 GIFTed

(ギフテッド)


※こちらは男性版です。



【登場人物】

ルーデウス:裏路地で名の知れた手練。

リドル:ルーデウスの弟子。

ベラ:裏カフェのマスター。性別不詳。

グラジオ:警察官



(以下をコピーしてお使い下さい)


『GIFTed』(男性版)作者:なる

https://nalnovelscript.amebaownd.com/posts/12475978

ルーデウス(男):

リドル(男):

ベラ(不問):

グラジオ(男):




-------- ✽ --------






【ベラの店】



001 ルーデウス:断る。


002 リドル:これで千と167回です。


003 ベラ:あんたも飽きないわねぇ。


004 グラジオ:また『断る』ですか……何故です!お前ほどの力があれば!


005 ベラ:その口説き文句はナンセンスよ、坊や。


006 グラジオ:しかし!


007 ベラ:しかしじゃないの!まず、お前って呼び方!それ何とかしなさい!女の子口説く時にお前って呼ぶの?そんなことしてみなさい!そのもちもちの頬っぺ、引っぱたいてやるわ!


008 グラジオ:っ……。


009 ベラ:まさか……本当に平手打ちくらったことあるのね?


010 グラジオ:……過去に1度だけ。


011 ルーデウス:女の1人もろくに口説けないとはな。


012 グラジオ:いちいち癪に障りますね、お前は。


013 ルーデウス:女も落とせない奴に俺が落とせるかよ。


014 グラジオ:そう言いますが、お前は落とせるんですか?レディを。


015 リドル:相変わらずグラジオさんは雑なのか丁寧なのか分かりませんね。


016 ベラ:リーちゃん、そこは気にしたら負けよ。


017 リドル:はーい。


018 ルーデウス:ったくうるせぇな。……リドル、こっち向け。


019 リドル:なんです……っ?!


<ルーデウスがリドルに顎クイ>


020 ルーデウス:なぁ、リドル。


021 リドル:えっ、と?


022 ルーデウス:ふふ、耳まで赤くして……可愛いやつ。


023 リドル:し、師匠?


024 ルーデウス:こんな可愛い顔、見せるのは俺だけにしろよ?他のやつに見せたら……(小声)どうなるか分かってるよな?


025 リドル:へぇ?!


026 ルーデウス:なぁ、今夜そこのホテル取ってるんだ。2人で飲み直さないか?(※被せ)


027 ベラ:(※割り込む)はいはいはい!そこまで!リーちゃんが本気で困ってるでしょ!


028 ルーデウス:リドル、俺に惚れるなよ?


029 リドル:あ、当たり前です!な、何言ってるんですか!


030 ベラ:で……ほら。これサービスしてあげるから元気だしなさいな、坊や。


031 リドル:大丈夫ですか?グラジオさん。


032 グラジオ:あぁ……。


033 ベラ:こーら、リーちゃん!いい男の傷心中よ!野暮なこと聞くんじゃないの!


034 リドル:すいませーん。


035 ルーデウス:リドル、そろそろ行くぞ。


036 リドル:あれ、もう行くんですか?


037 ルーデウス:ドギーが居るんじゃ酒が不味くなる。呑み直すぞ。


038 リドル:はい!


039 ルーデウス:これ、勘定。じゃあな。


040 グラジオ:……ドーベルが動いてます。お気をつけて。


041 ルーデウス:あぁ。ご忠告どうも。


<ルーデウスとリドルが退店>


042 ベラ:あ、ルーちゃん、リーちゃんまたね!……坊やはまだ呑んでいく?


043 グラジオ:はい。……もう少し。







【ルーデウス・リドル自宅】



044 リドル:師匠〜。


045 ルーデウス:なんだ。


046 リドル:えぇ、怖っ。


047 ルーデウス:機嫌が悪いんだ。手短に話せ。


048 リドル:あの、さっき『ドギー』とか『ドーベル』とかって言ってましたがどういう意味なんですか?


049 ルーデウス:んなもん自分で調べろ。


050 リドル:調べましたよ。調べたけど出てこなかったから、こうして聞いてるんじゃないですか。


051 ルーデウス:あぁ……お前にはまだ裏の呼び方教えてなかったか。


052 リドル:はい。裏社会での呼び方のあれこれを教えてくれてとお願いしてもう13回目ですが、全部『面倒だ、まだ必要ない』と言われたので知りません。


053 ルーデウス:……お前は本当に口が達者になったな。

054 リドル:子は親に似る、って言うでしょ。それです。


055 ルーデウス:はぁ……ったく。仕方ないな、1回しか言わないからよく聞いておけよ。まず、ドギーは警察のことだ。


056 リドル:ドギーって言えるほどの可愛さ無くないですか?


057 ルーデウス:アイツらに可愛さなんてあるか、ボケ。皇帝の犬って意味のドギーだよ。


058 リドル:あぁ、皮肉を込めての『ドギー』という訳ですか。


059 ルーデウス:そういうことだ。そしてドーベルは警察上層部のこと。ドーベルが動く、イコール俺たちにとっては良くないことが起こる、と言われている。


060 リドル:じゃあこれからまた何か起きるって事ですね。


061 ルーデウス:あぁ。数年前の法改正も、裏を取り締まるためのルールを作っただけさ。大まかな部分はほとんど変わっちゃいねえ。


062 リドル:でも、何故それを警察のグラジオさんが師匠に教えるんですか?教えない方が捕まえやすいですよね?


063 ルーデウス:あいつのキャリアに俺が、というか、ギフテッドが必要なんだよ。俺達は所詮あいつらの道具だからな。


064 リドル:ギフテッドが必要ってどういう事ですか?


065 ルーデウス:相変わらず質問が多いな、お前は。


066 リドル:だって、こんなに師匠が質問に答えてくれる事なんて滅多にないじゃないですか。


067 ルーデウス:そんな事ないぞ?


068 リドル:そんな事あります。……で、ギフテッドの話、もっと詳しく教えて下さい。


069 ルーデウス:ギフテッドが何かはお前も知ってるよな?


070 リドル:はい。人間はギフテッドかノッツのどちらかに分けられる。ギフテッドは精霊に愛されて能力(ちから)が使える者のことで、確認されているギフテッドは人間の約2割程度と言われている。


071 ルーデウス:流石、『優等生のリドルくん』だな。


072 リドル:イヤミですか?


073 ルーデウス:いーや。勤勉なところは尊敬してるよ。よく俺の元で学んでてそんな真面目になれたもんだ。


074 リドル:勉強自体は嫌いじゃないですからね。師匠から学べることは沢山ありますから。


075 ルーデウス:そうか。まぁこれからも励みたまえ、少年。


076 リドル:ならちゃんと教えてくださいよ……。


077 ルーデウス:はいはい。じゃあさっきの続きな。ギフテッドには様々な種類があるんだが、1部のギフテッドはアンノウンと呼ばれている。アンノウンに分類される能力はそれを使える人間の数がとても少ないから、どんな能力なのか詳しい記録がほとんど残ってない。


078 リドル:師匠はどうなんですか?


079 ルーデウス:俺か?あー……。


080 リドル:なんかすいません。


081 ルーデウス:……アンノウンだな。


082 リドル:はぁ?


083 ルーデウス:なんだ?


084 リドル:今のは明らかに、師匠はアンノウンじゃない、あー俺余計な事聞いちゃったなー、って流れだったでしょ?!てか師匠アンノウンなんですか?!むちゃくちゃ凄いじゃないですか、レアじゃないですか!ねぇ!


085 ルーデウス:そうだな、レアだな。


086 リドル:そういえば俺、ちゃんと師匠の能力について知らないんですけど。


087 ルーデウス:教えた事ないから当然だな。


088 リドル:教えて下さいよ、俺弟子なんですけど。


089 ルーデウス:よし、じゃあ特別に見せてやろう。ちょっと外出て待ってろ。


090 リドル:分かりましたー!


091 ルーデウス:……。


092 リドル:へ?なんか言いました?


093 ルーデウス:何も言ってない。早く外で待ってろ。


094 リドル:はーい!



【ルーデウス・リドル自宅前】



095 ルーデウス:待たせたな。じゃあそこの木、ちゃんと見てろよ。……『時の精霊よ、我の名に従い時を奪え。』


096 リドルN:師匠は家の前に生えていた1本の木に手をかざし、呪文を唱えた。すると即座に木は枯れ、師匠が肌身離さず持っていた砂時計が光った。


097 ルーデウス:これが俺の能力だ。


098 リドル:えーっと、対象物の寿命を奪う……?


099 ルーデウス:ぶっぶー!てかその言い方怖すぎるだろ。


100 リドル:あはは……うっざ。


101 ルーデウス:しょうがないからこっちも見せてあげようじゃないか。……『我が盟約に従い、時の精霊よ、癒せ、巻き戻せ。元あるべき姿に蘇らせよ。』


102 リドルN:先程枯れたはずの木は、あっという間に元の姿に戻っていた。何事も無かったかのように。


103 リドル:え……?戻っ……え?


104 ルーデウス:これで大体分かったろ。


105 リドル:えっと……?


106 ルーデウス:はぁ……俺が力を借りているのは時の精霊だ。つまり?


107 リドル:時間。


108 ルーデウス:そうだ。俺は対象物の時間に干渉する。まぁもっと簡単に言えば、その物の時間を奪うことも出来るし、逆に与える事も出来る。


109 リドル:その能力って……世の道理に反するのでは……?


110 ルーデウス:まぁ、そうだな。人を殺す事ももちろんできるし、逆に蘇らせる事もできる。……これは極論だがな。


111 リドル:でもその能力があれば……。


112 ルーデウス:俺はこの力を使って人を殺す事も蘇らせる事もしない。


113 リドル:なぜ?


114 ルーデウス:人を殺す事。つまり人の時間を奪うって事だ。人様の時間を奪ってまで俺は生きたいとは思わない。


115 リドル:その逆は?


116 ルーデウス:生き返らせるってことだろ?……はぁ。お前にはおいおい話さないととは思っていたから、いい機会だな。……いいか、よく聞け。この能力で出来るのは、肉体を蘇らせる事だけだ。精神はどうにも出来ない。人間っていうのは、肉体と精神、両方あってのものだ。精神が無ければタダの入れ物でしかない。分かるか?


117 リドル:……はい。


118 ルーデウス:そして……残酷な事を言うようだが、精神を元に戻せるギフテッドはこの世にはいない。


119 リドル:やっぱり、母さんを生き返らせる事は出来ないんですね。


120 ルーデウス:あぁ。……一度死んだモノは蘇らない。それが世の理だ。……残念だがな。


121 リドル:……。


122 ルーデウス:だから、リドル。何があっても、たとえ何が起きようとも、この理を破らないと約束してくれ。


123 リドル:……はい。分かりました。


124 ルーデウス:おう。


125 リドル:……俺にも何か能力があったら良かったのに。


126 ルーデウス:お前、もうすぐ星の儀式に参加する歳だろ。


127 リドル:はい、次の星の儀式に参加できるようにベラさんが手配してくれているそうで。


128 ルーデウス:それなら良かったな。毎年星の儀式に参加した者から数名程新しい能力者が生まれるそうだから、もしかするとお前も能力者の仲間入り、しちまうかもな。


129 リドル:それは願ったり叶ったりですね。


130 ルーデウス:あぁ、俺もお前の師匠として楽しみだよ。……あー、腹減ったな。


131 リドル:ご飯食べそびれちゃいましたもんね。


132 ルーデウス:なんか食いに行くか。


133 リドル:いいですね!俺大通りのレストランがいいです。


134 ルーデウス:おまえはあのスタイルのいいお姉ちゃんに会いたいだけだろ?


135 リドル:んな!なんて事言うんですか!あそこの料理は美味しいですし、ライラさんはあそこの看板娘です。みんなのアイドルなんですよ?!


136 ルーデウス:はいはい、分かった分かった。じゃあちょっと遠いが行くか。


137 リドル:はい!……あ、ちょっと着替えたいです!この格好でお店にいくのはちょっと!


138 ルーデウス:10秒な〜。来ないなら置いてくぞ〜。


139 リドル:んえ?!ちょっと!師匠〜!







【ベラの店】



140 ベラ:あら、いらっしゃい。


141 グラジオ:ウィスキー、ロックで。


142 ベラ:珍しいわね。お仕事いいの?


143 グラジオ:ちょっと貴方にお聞きしたいことがありまして。


144 ベラ:つまり、長居したいってことね。まぁいいわ。あと、貴方じゃなくて、ベラ。マダム・ベラって呼んでちょうだいな。


145 グラジオ:はぁ……。


146 ベラ:(ため息)……それで、何かしら?


147 グラジオ:タイムスティーラーについての情報が欲しい。


148 ベラ:タイムスティーラーねぇ。……私が彼と親身にしているのを知っている上での質問という事でいいのよね?


149 グラジオ:勿論。


150 ベラ:はぁ……タイムスティーラー。本名、ルーデウス・ハイビス。ギフテッドで、ブラックリストに登録されている。登録番号は001(ゼロゼロイチ)。可愛い弟子がいる。……って事くらいかしらね。


151 グラジオ:そんな事は分かっている!もっと細かな情報を聞きに俺はここに来たんです。


152 ベラ:ウィスキー1杯で私からこれ以上の情報を得られると思わない事ね。……情報屋を舐めるんじゃないよ。


153 グラジオ:……それは失礼した。


154 ベラ:実はとても紳士的な所、嫌いじゃないわ。これサービスね。


155 グラジオ:ありがとうございます。


156 ベラ:それにしても、坊やもしつこいわよね。何度も何度もルーちゃんにプロポーズして。他にギフテッドはいるでしょう?


157 グラジオ:何ですか、プロポーズって。野郎にウエディングドレスでも着せるおつもりで?


158 ベラ:だって、毎度『俺と一緒になってくれ』って言ってるじゃない。プロポーズじゃなければ何だって言うの?あと、ウエディングドレスを着るなら坊やだと思うわ。


159 グラジオ:っ!!マダム!……やめてください。そっちの気はありませんから。……話を戻しますけど、彼でなくてはならないんです……俺がドーベルに名を連ねるには。


160 ベラ:つ、ま、り……余程の事がない限り人の入れ替わりがないドーベルに貴方が新しく入るには、今のご時世、その名を知らない者はいないであろうタイムスティーラーを自分の協力者として契約するしかない……と言ったところかしら?


161 グラジオ:っ……そこまでお見通しですか。


162 ベラ:少し考えればわかることよ。


163 グラジオ:はぁ……マダムはどこまで我々について知っているのですか?


164 ベラ:そうね……ギフテッドの人間を協力者という形で管理しようとしているのは知っているわね。


165 グラジオ:なるほど……。


166 ベラ:まぁ私も協力を求められていた事があるからね、ある程度のことはその時に調べたのよ。


167 グラジオ:そうなんですね。マダムはどんな能力をお持ちで?


168 ベラ:ナ・イ・シ・ョ♡


169 グラジオ:えっ。


170 ベラ:秘密の一つや二つくらいある方が、女は魅力的でしょう?


171 グラジオ:なるほど。……羨ましいですね、能力持ち。


172 ベラ:……能力がある人間の全てが、その能力を正しく使える訳ではないわ。事実、裏路地に住んでいる子供達の中には、自らの能力を制御出来なくて命を落とす子もいるの。ギフテッドにはギフテッドだからこそのリスクがある。そこを忘れないでちょうだい。


173 グラジオ:……マ、ダム?


174 ベラ:あらいけない!もうこんな時間!さぁさぁ、もうお店を閉める時間だから帰った帰った!ほらほら!


175 グラジオ:え、ちょっと、マダム?!


176 ベラ:ごめんなさいね、お代は今度でいいからね。はい上着着て、これ鞄ね。はいはい、じゃあまたね〜。


<ベラがグラジオを店から追い出す>


177 ベラ:ふぅ……熱くなっちゃって……馬鹿みたい。







【ベラの店】



178 ルーデウス:ベラ、いつもの。


179 ベラ:相変わらずワイルドね、ルーちゃん。いらっしゃい。


180 リドル:ベラさん!ベラさん!聞いてくださいよ!


181 ベラ:あらあら、リーちゃんは相変わらず元気ねぇ。いらっしゃい、いつものでいいの?


182 リドル:はい!


183 ベラ:ルーちゃん、眉間にシワが寄ってるわよ。綺麗な顔が台無し。


184 ルーデウス:こいつがどうしてもベラに報告がしたいってさ、無理やりここに連れてこられたんだよ。


185 ベラ:あら、リーちゃんナイスよ。これおまけしちゃう。 


186 リドル:ありがとうございます!


187 ベラ:あぁ、そうそう。ルーちゃんこれ。この間来た時忘れて行ったわよ。気をつけなさいな。


188 ルーデウス:あぁ、ここにあったのか。すまない。


189 ベラ:大丈夫よ。……それでリーちゃん、話って何?


190 リドル:星の儀式で俺にもギフテッドの才がある事がわかったんです!まだ何かわからないですけど。


191 ベラ:あら!それは良かったわね!楽しかった?星の儀式。


192 リドル:はい!色々とありがとうございました。


193 ベラ:可愛いリーちゃんのためだもの。いいのよ。ルーちゃん的にはどんなギフテッドがあると思う?


194 ルーデウス:知らねぇよ。どんな能力かなんて、突然分かるものだしな。


195 ベラ:もう、冷たいわね。そんな所もカッコイイけど。


196 リドル:あの、ベラさんもギフテッドなんですよね?どんな能力が?


197 ベラ:そうねぇ……リーちゃんが能力を使えるようになったら、教えてあげるわ。


198 ルーデウス:あ、そうだ。ベラ、お前暇だよな?


199 ベラ:暇とは何よ、失礼な。


200 ルーデウス:俺数日家を留守にするんだが、その間リドルを頼んでもいいか?


201 リドル:え、師匠どこか行かれるんです?


202 ルーデウス:ちょっと野暮用でな。


203 ベラ:そういう事なら、いつも通りここの2階の部屋、使っていいわよ。


204 ルーデウス:恩に着る。


<リドルが席を立つ>


205 ベラ:あら、どうしたのリーちゃん。


206 リドル:トイレお借りしたくて。


207 ベラ:あぁ、ごめんなさいね、いってらっしゃい。


<間>


208 ベラ:それで?


209 ルーデウス:それでって何だよ。


210 ベラ:あの子、ギフテッドの才があったんでしょう?……どうするの。


211 ルーデウス:最悪だよ。


212 ベラ:そんな事言わないの!リーちゃんが聞いたら悲しむわよ。


213 ルーデウス:そういう意味の最悪じゃない。……あいつには俺の能力を継がせるつもりだった。


214 ベラ:継がせればいいじゃない。


215 ルーデウス:時間が無いんだ。……時間が。


216 ベラ:どういう事。


217 ルーデウス:……間もなく指名手配されるらしい。


218 ベラ:ルーちゃんが?!

 

219 ルーデウス:あぁ。あのメガネのドギーから手紙が届いてな。読むか?


220 ベラ:ちょっと見せて。

 

221 グラジオ:『急な連絡を申し訳ない。ドーベルが近いうちにタイムスティーラーを指名手配するらしい。こちらでも調べてみるが、くれぐれも気をつけてくれ。お前の嫌いなドギーより』


222 ベラ:ねぇ……どうしてこんなにあのメガネの坊やはルーちゃんに手を貸すのかしら?


223 ルーデウス:あいつは俺の能力が欲しいだけだろ。


224 ベラ:それだけならいいんだけれど……あれはどうするのよ。


225 ルーデウス:近いうちに、な。必ずやるよ。


226 ベラ:そう……。


227 リドル:ただいま戻りました!


228 ルーデウス:遅かったな。流されちまったのかと思って心配してたんだぞ。


229 リドル:真面目な顔で何言ってるんですか。……ベラさん?


230 ベラ:ん?な、何かしら?


231 リドル:顔色悪いですが、大丈夫ですか?


232 ベラ:え、えぇ。大丈夫よ。ごめんなさいね、ちょっと失礼。


<ベラが裏に>


233 リドル:ベラさん、大丈夫ですかね?


234 ルーデウス:あぁ、大丈夫だろうよ。それ、飲まないと不味くなっちまうぞ。


235 リドル:あぁ、はい!


236 ルーデウス:お前それ好きだよな。


237 リドル:美味しいんですよね〜なんか、懐かしい味、みたいな?感じがして。


238 ルーデウス:なんだそれ。


<ベラが急いで戻ってくる>


239 ベラ:ルーデウス、表にドギーが来てる。裏から出れば路地に繋がるから真っ直ぐ帰れ。


240 ルーデウス:分かった。行くぞ、リドル。


241 リドル:へぇ?!な、何なんですか?!ドギーが来てるって……!


242 ルーデウス:今は説明をしている時間が無い。とりあえず行くぞ。


243 リドル:は、はい!


244 ベラ:『アン、2人を闇で包め』


245 リドル:な、なんですかこれ……?


246 ルーデウス:面倒をかけて済まない。


247 ベラ:腐れ縁のよしみだ。気にせず行け。……落ち着いたらまた来い。


<ルーデウス、リドルが裏から出ていく>







【ベラの店】



<グラジオが入店>


248 グラジオ:アイツは?!


249 ベラ:あぁ、坊や……いらっしゃい。


250 グラジオ:あいつは!来てないですか?!


251 ベラ:まぁ落ち着きなさいな。……ルーちゃん、もう1ヶ月もこの街には姿を現してないわ。……私にも足取りが分からないのよ。


252 グラジオ:そうですか……弟子の彼は?


253 ベラ:あの子は無事よ。


254 リドル:ちょっと!リーチェ!やめてってば!


255 ベラ:ほら、ご覧の通り。


256 リドル:あ、グラジオさん。お久しぶりです。


257 グラジオ:あいつの居場所、お前知らないのか?!


258 ベラ:リーチェ、お願い。


259 グラジオ:うわっ、眩しっ!


260 ベラ:坊や、落ち着きなさいと言ったでしょう。


261 グラジオ:申し訳ありません。……ところでリーチェって……?


262 リドル:ベラさんに力を貸してくれている精霊さんです。アンとリーチェは双子なんですよ。


263 グラジオ:そう、なのか?


264 リドル:アン、リーチェ、おいで!


265 グラジオ:その精霊達はマダムの精霊ですよね?


266 ベラ:リーちゃんの事が気に入ったみたいでね。あの子の呼び掛けにも応じるようになったのよ。


267 グラジオ:そんな事……聞いたことがない……。


268 ベラ:私もびっくりだもの。でも、あの子達が言ってたから間違いないわ。


269 グラジオ:マダムは精霊と話せるのですか……?


270 ベラ:まぁね。


271 グラジオ:マダムも少年も何者ですか……。


272 ベラ:情報屋のイザベルファミリー、といえば貴方なら分かるかしら?


273 グラジオ:まさかその一員で……?


274 ベラ:そうよ。ママにはお世話になったわ……。


275 グラジオ:たしかイザベルファミリーは活動を辞めたとかって聞きましたが。


276 ベラ:えぇ。ママが亡くなってね。みんな各々元気に過ごしてるわ。今でも年に何度か顔を合わせるから。


277 グラジオ:ほかのメンバーは何処に?


278 ベラ:それ以上は秘密よ。リーちゃんがキラキラした目でこっちを見てるから、この話はおしまい。


279 リドル:えぇー!教えて下さいよ!


280 ベラ:リーちゃんがちゃんと能力を使えるようになったらね。


281 リドル:またそれですか〜。


282 グラジオ:少年もギフテッドなのか……。


283 リドル:はい。才はあると、星の儀式で。ベラさんに色々教えて貰ってます。


284 グラジオ:そうか……励めよ。


285 リドル:ありがとうございます。


286 グラジオ:じゃあ俺はこの辺で失礼します。……また来ます。


287 ベラ:じゃあね、坊や。


<グラジオが退店>


288 ベラ:さぁ、リーちゃん。そろそろ本腰入れて特訓するわよ。ほら、来なさい!


289 リドル:は、はい!







290 リドルN:師匠が姿を消してから1ヶ月ほど経った頃、帝国中に師匠の指名手配書が配られました。師匠の消息は未だ不明。目撃証言すらないまま早くも3ヶ月が経とうとしていました。



【ベラの店】



291 ベラ:リーちゃんも、上手に能力使えるようになってきたわね。


292 リドル:ベラさんのおかげですよ。あと、リーチェとアンも。……ふふ、くすぐったいよ。


293 ベラ:本当にリーチェとアンはリドルが好きねぇ。リドルのところに行っても良かったのよ?


294 リドル:俺にはルミニスとテネがいますから。お母さん達と一緒じゃやりづらいよね。ねー。


295 ベラ:あらま、みんな揃って親離れですって。寂しいわね。


296 リドル:親……師匠はどこ行っちゃったんですかね……。


297 ベラ:あいつならきっとふらっと戻ってくるわよ。大丈夫。


298 リドル:あぁ、俺は大丈夫だよ。ふふ、ありがとうルミニス。


299ベラ:ねぇリーちゃん。1度家に行ってみない?もしかしたらなにか手がかりがあるかもしれないわ。


300 リドル:でも俺、鍵持ってないですよ。


301 ベラ:ふふ、情報屋を舐めないでちょうだい。鍵なら任せなさいな。


302 リドル:そうでしたね。マダムベラの前に開けられない扉と抜けられない罠はない!ですもんね。


303ベラ:そんな恥ずかしいセリフを言った覚えはないわよ。


304 リドル:師匠が言ってました。


305 ベラ:あの野郎!……帰ってきたら平手打ちね。



【ルーデウス・リドルの家】



306 リドル:久しぶりに来ました……なんだか懐かしいです。


307 ベラ:ほら、中入るわよ。


308 リドル:はい。


309 ベラ:……あら、これドア。


<ベラがドアを開ける>


310 リドル:鍵が空いてた……まさか!


<リドルが家の中へ>


311 リドル:師匠!師匠?!


312 ベラ:誰もいなそうね。


313 リドル:でも、ここの鍵を持っているのは師匠だけなんです。絶対、師匠はここに戻ってきたはず。


314 ベラ:私2階を見てくるわね。


315 リドル:はい。


316 ベラ:……リーちゃん!


317 リドル:何かありましたか?!


318 ベラ:これ、貴方の部屋に置いてあったわ。この字、ルーちゃんの字じゃない?


319 リドル:開けてみますね。


320 ルーデウス:『俺の優秀な愛弟子へ。突然居なくなって悪かった。俺はこれから少し旅に出ようと思う。俺からお前に教える事はもうない。お前も好きに生きなさい。……ベラ、あとは頼む。』


321 ベラ:ルーちゃん……。


322 リドル:俺これからどうしたらいいんでしょうか……。


323 ベラ:リーちゃん、店に戻るわよ。


324 リドル:え?急にどうしたんですか。


325 ベラ:ルーちゃんから貴方宛てに預かっていた物があるの。それを渡すわ。



【ベラの店】



326 ベラ:これよ。


327 リドル:開けても……?


328 ベラ:元々貴方の物よ。気にせず開けなさい。


329 リドル:はい。……これ、師匠の砂時計じゃ……。


330 ベラ:……おそらく今のリーちゃんなら大丈夫だと思うわ。手をかざして、名乗ってみなさい。


331 リドル:……リドルです。


<砂時計が光る>


332 ベラ:やっぱり。


333 リドル:ちょ、ちょっとベラさん!これどうしたら?


334 ベラ:大丈夫よ、それはもうリーちゃんのものだから。


335 リドル:ど、どういう事ですか。これは師匠の物です。


336 ベラ:貴方が、その砂時計の使い手になったって事。……元々、ルーちゃんの能力は継承されていくものなの。ルーちゃんも、彼の師匠から受け継がれた。だから次はリーちゃんの番。……私が知っているのはこのくらいよ。後の詳しいことは本人に直接聞きなさい。


337 リドル:はぁぁぁ!もう!どういうことだよ!


338 グラジオ:少年!いるか!


339 リドル:居ますよ!なんですか!


340 グラジオ:随分と機嫌が悪いな。


341 リドル:どこぞの師匠の突然さと身勝手さに呆れているんです。で、なんですか。


342 グラジオ:その師匠だが、出頭して来たぞ。


343 ベラ:は?


344 リドル:師匠が出頭って……捕まるようなことしてませんよね?


345 グラジオ:先日の法改正で、アンノウンのギフテッドはその能力を開示する事が義務付けられたんだ。……それを奴は拒んだ。


346 リドル:それだけで……?


347 ベラ:おい、坊主。そんな通達、俺のところには来てないぞ?


348 グラジオ:ブラックリストに登録されている順番、そして危険度が高いとされる者から順番に通達されています。


349 ベラ:チッ……そういう事か。


350 リドル:お、俺に出来ることはありませんか?師匠を助ける方法は?


351 グラジオ:残念ながら。


352 ベラ:……いや、ひとつある。


353 リドル:なんですか?!


354 ベラ:だが、この方法を取るならば、リドル、お前はドギーの仲間にならなくちゃいけない。それでもいいのか?


355 リドル:師匠を助けられるなら何でもします。教えてください。


356 ベラ:そのためにはお前さんの力を借りなきゃならねぇ。それでもいいか?


357 グラジオ:俺は……。


358 ベラ:その代わり、と言っちゃなんだが、ルーデウスの代わりにリドルがお前の出世の手助けになるさ。


359 グラジオ:どういう意味ですか。


360 ベラ:その意味を話すのはお前さんがイエスと言ってからだ。


361 グラジオ:……はぁ。分かりました。


362 ベラ:よし。じゃあ話すぞ。まず、まぁこれはリドルもさっき知った事だが、ルーデウスの能力は継承されるものなんだ。


363 グラジオ:……は?能力の継承なんて聞いたことないぞ……。


364 ベラ:考えるのは後にしてくれ。時間が無い。


365 グラジオ:すみません。


366 ベラ:それで、その能力だが、継承元は完全に能力が受け継がれた後はその能力が使えない。


367 リドル:つまり、今の師匠は……能力が使えない?


368 ベラ:あぁ。恐らく全くという訳では無いだろうが、時期を考えても もうほとんど使えないだろうな。


369 グラジオ:それが奴を解放するのとなんの関係が?


370 ベラ:察しが悪いな。今のルーデウスにはアンノウンとしてその能力を提示できるほどの力が残っていないんだよ。


371 リドル:師匠の代わりに俺が能力を開示すれば師匠は罪に問われない……。


372 ベラ:そういう事だ。


373 グラジオ:しかし、ブラックリストのトップと言ってもいいであろうやつをそう簡単にドーベルは許すでしょうか?


374 ベラ:そこで坊主の出番だ。お前さん、ギフテッドの能力を必要としてるな?


375 グラジオ:はい。……ドーベルに入るには、ギフテッドの協力が必須ですから。……まさか?


376 ベラ:リドルを協力者として契約しろ。リドルは私と同じ能力が開花している。その上、ルーデウスの能力も使えるとなれば上も放っておかないだろうな。


377 グラジオ:少年、何者だ……?


378 リドル:俺なんか変ですか?


379 ベラ:お前は規格外だよ。ギフテッドとして開花した能力はアンノウンのものだ。そして継承でしか受け継がれない能力も使えるとなれば……分かるな?


380 リドル:……気をつけます。


381 グラジオ:……把握した。まずは契約をしよう、少年。明日またここを訪れるからその時に。


382 リドル:分かりました。


383 ベラ:ルーデウスの能力検証日はいつだ。


384 グラジオ:一週間後です。


385 ベラ:……リドル。お前はそれまでにルーデウスの能力をマスターしろ。


386 リドル:はい。







387 リドルN:あれからあっという間に一週間が経った。師匠を解放できるのは今日限り。皆(みな)の間には緊張した冷たい空気が流れている。 師匠の能力検証は警察署内の訓練場にて行われる。俺達はグラジオさんの案内の元、訓練場へ向かった。



【警察署内 訓練場前】



388 グラジオ:この扉を開ければ訓練場だ。……大丈夫か、リドル。


389 リドル:はい。……行きましょう。


390 ベラ:何も心配しなくていい。私達の弟子なんだ、胸を張れ。


391 リドル:はい!


<扉を開ける。訓練場内へ>


392 グラジオ:失礼します。突然の事で申し訳ありませんが、私の協力者がそこにいるルーデウス殿の能力検証について申したいことがあると。


393 リドル:突然の謁見、大変申し訳ありません。私はリドルと申します。


394 ルーデウス:リドル……?


395 リドル:師匠、遅くなり大変申し訳ありません。


396 ルーデウス:お前何でここに……?


397 リドル:プライドの高い師匠を前に、大変失礼な事を申しますが、師匠に能力検証をするほどの力は今現在残っておりません。


398 ルーデウス:やめろ……。


399 リドル:つまり、師匠は今、ギフテッドではありません。師匠の能力は私が受け継いでおります。(※被せ)


400 ルーデウス:(※被せ)やめろ!リドル!


401 リドル:やめません!……だいたい、なんなんですか?急に居なくなったかと思えば、出頭したって。俺を守るためだか何だか知りませんが、辞めてくださいよ。……ここまで育ててくれた恩人が、自分のために罪人になるなんていやですよ。


402 ルーデウス:いい加減にしろ!お前のためなんかじゃない!


403 ベラ:2人ともいい加減になさい。お偉いさんの前でしょう。


404 リドル:すみません。


405 ベラ:少し提案があるの。……2人で戦ってみたら?どちらが強いか。それで明らかになるでしょう。お偉いさんの皆様はどうです?……だそうよ?2人はそれでいいのかしら?


406 ルーデウス:あぁ、いいだろう。弟子だからって容赦しないからな。


407 リドル:いつまでも弱いままの俺だと思わないでください。


408 ベラ:じゃあ決まりね。それじゃ、私達は端に寄っていましょうか。


409 グラジオ:審判は私が。……準備はいいか?


410 ルーデウス:あぁ。いつでもいいぞ。


411 リドル:俺も大丈夫です。


412 グラジオ:では……はじめ!


413 リドル:俺から行かせてもらいますよ!……『テネ、全ての光を闇に変えろ』


<リドルの能力で一面真っ暗に>


414 ルーデウス:クソっ、何も見えねぇ。……こっちか。『時の精霊よ、元の姿に巻き戻せ』


<足場を崩す>


415 リドル:うわぁっ!……足が!……それならこれで!


<崩れた地面を元に戻す>


416 グラジオ:今の、無詠唱……?!


417 ベラ:ふふふ!本当にリーちゃんは最高ね。いつも予想の斜めを行ってくれる!


418 ルーデウス:今の!……それなら……『時の砂よ、全てのものに時を分け与えよ』


419 リドル:クソっ!制御が……できない!


420 ベラ:あらあら……流石師匠ってところかしらねぇ。


421 グラジオ:あれ何が起きてるんです?


422 ベラ:一度足場を崩して、リーちゃんが直した。そこにルーちゃんが干渉してリーちゃんの能力を暴走させてるのよ。どうやって制御するのかしらねぇ。


423 リドル:どうすれば……あぁ、ルミニス、テネ。……うん、とりあえず深呼吸。……よし、『ルミニス!全力でここを照らしてくれ』


<ルミニスの能力で目くらまし>


424 ルーデウス:うわっ!眩しっ……やべぇ見えねぇ……。


425 リドル:ルミニス、そのままお願い。……これで足場を!


<リドルが足場を崩す>


426 ルーデウス:くそっ、間に合わねぇ。……仕方ないか。


427 ベラ:ルーちゃん……?まさか!


428 グラジオ:どうしたんです?


429 ベラ:ルーちゃん、自分の残っている全ての能力を使う気だわ。


430 グラジオ:どうなるんです?


431 ベラ:ギフテッドはね、自分のキャパを超える能力を使えば死ぬのよ。


432 グラジオ:それじゃ……あいつ死ぬつもりか?


433 ベラ:そんなこと、今のルーちゃんの頭にはないでしょうね。

 

434 グラジオ:止めなくていいんですか?


435 ベラ:男が本気で成し遂げようとしている所に口出しなんて、ナンセンスよ。


436 ルーデウス:『時の砂よ、我の盟約に従い、全ての時を掌握せよ。』


437 リドル:うわっ、なんだこれ……!


438 ルーデウス:リドル、お前が俺に勝つというなら、これを自分の力で何とかしてみせろ!


439 リドル:くっ、どうしたらいいんだよ!……ん?砂時計が光ってる。……あ、そうか。この砂時計の持ち主は俺。それなら……!


440 ルーデウス:どうした、ルーデウス!遠慮はいらねぇ!思いっきりやれ!


441 リドル:師匠。……ありがとうございました。


442 ルーデウス:……ぐっ……。


443 グラジオ:あの威圧感が止まった……?


444 ベラ:坊や、この試合を止めてちょうだい。


445 グラジオ:は、はい!……そこまで!


446 ルーデウス:ははっ……あーあー。まさかお前に負けるとはな。


447 リドル:俺だって強くなりましたから。


448 ルーデウス:あそこで真っ直ぐ歩いてくるバカがいるかよ。


449 リドル:そのバカはここにいますよ。


450 ルーデウス:まさか触れるだけで止めるとは。無詠唱まで出来るとは、大した化け物だな、お前は。


451 リドル:それ褒めてますか?


452 ルーデウス:どうだろうな。


453 ベラ:2人とも、しっ!……坊や後はお願い。


454 グラジオ:はい。……ただいまご覧頂きました通り、ルーデウス殿の力は彼に受け継がれています。


455 ベラ:あと、リーちゃんは私と同じ能力を使えるわ。それは私が保証する。


456 グラジオ:リドルとは私が契約を結んでおりますので、今日のところは「ルーデウス殿は無罪」という事で見逃して頂けないでしょうか。……ありがとうございます。はい、彼の事はまた日を改めて。では、失礼致します。


<訓練所から出る>


457 ベラ:どう?弟子と腐れ縁に助けられる気持ちは。


458 ルーデウス:ふふ、最悪だよ。


459 リドル:帰りましょう……師匠。


460 ルーデウス:あぁ。







【ベラの店】



461 ベラ:それで。どう?弟子がいつの間にか国を仕切ってる気持ちは。


462 ルーデウス:あいつが仕切ってる訳じゃないだろ。


463 ベラ:今ではこの国の皇子や騎士隊長と並んでファンクラブが出来るほどの人気なのよ?仕切ってるって言っても過言じゃないわ。


464 ルーデウス:俺の弟子はアイドルじゃねーよ。


465 ベラ:ふふ、懐かしいわね。貴方も前皇帝の時に同じような扱いされてたものね?


466 ルーデウス:辞めてくれ。


467 ベラ:何を?私は事実を述べてるだけよ?


468 ルーデウス:まぁレオン様はわかる。美男子だからな。……が、俺までアイドル扱いされるのはおかしいだろ。


469 ベラ:当時のルーちゃん、イケメンだったもの。当然の結果よ。


470 ルーデウス:そうかよ。


471 ベラ:今はダンディね、ふふ。


472 ルーデウス:へいへい。


473 ベラ:あら、今日はご機嫌ね。今日こそ私とデートしてくれてもいいのよ?


474 ルーデウス:機嫌はいいが、それはお断りだ。


475 ベラ:あら、残念。……ふふ、そろそろかしら。


476 ルーデウス:またかよ。


<リドルとグラジオが店に来る>


477 リドル:師匠ー!お久しぶりです!


478 ルーデウス:うるせぇ!昨日も一昨日もその前も同じ話しただろうが!


479 グラジオ:ちょっと、リドル!任務中ですよ!どこいくんです!


480 ベラ:ふふ、2人ともいらっしゃい。


481 リドル:今はお昼休憩ですから!どこに行ったって俺の自由でしょう!


482 グラジオ:お昼の時間というだけでまだ任務中です!お昼休憩はもう少し後とあれほど説明したでしょう!


483 ベラ:まぁまぁ2人とも、せっかくだし少し休憩して行ったら?


484 リドル:はい!喜んで!


485 グラジオ:はぁ……。


486 ルーデウス:あーあー、うるせぇなぁ。まったく。



(終)