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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

地球は動く8-もう一人の天才ライプニッツ

2020.12.28 11:01

そしてニュートンと同じ時期に微積分学を創出したのが、ドイツの天才ライプニッツである。彼は、パリ時代にニュートンと独自に微積分の方法を創出し、今日に至る数学記号をもつくりだした。しかし、あまりにも同時だったため、どちらが先かの論争が本人達を越えて起こった。

またライプニッツは、今日のコンピューターの起源である論理計算法を考案し、どんな論理も記号化できると主張した。二進法も研究し、自ら機械式計算機をつくっていた。彼は万物が数学的記号化できるということに、神の創造の真理を見出すのである。

そして彼の考える世界がモナロジーとなる。世界は究極の存在モナドの集まりであり、その相互作用によって神の予定調和が実現されているという。これはニュートンの予定調和をさらに哲学化したものである。実際今日考えられる根源物質「超ひも」は、かなりモナドに近い。

彼は、領邦化によって遅れたドイツに生まれたため、パトロンを転々として、パリに来た仕事もルイ14世にエジプト遠征をすすめることだった。また鉱山開発のような仕事もさせられている。しかし彼はこの時代の知識人との文通で、その才能を認められ、評価されるのは死後のこととなった。

下は肖像と手稿高等数学で使う記号が見える