本田実さんの足跡を辿って(14)多胡天文台『夢を形に』
2020.12.29 13:00
津山で数々の彗星・新星を発見された1932年生まれアマチュア天文家の多胡昭彦さん。先日、静かな農村にぽつりと浮かぶ念願の多胡天文台を案内いただきました。
天文台一階の基礎部分には『ハレー彗星の回帰を記念し設立する1985.11.13』の文字。設立時の式典では多胡さんの上司にもあたる津山市長、本田さん、そして鳥取天文協会の多賀さんも参加されていました。
以前に写真を見ていただけに大感激しました。
2階も多くの物が当時そのまま。手書きの彗星捜索用の星雲星団スケッチ集も望遠鏡下にありました。
かつて本田さんに憧れた多胡少年はいつしか本田さんと同じ道に進み、本田さんは多胡さん手書きのスケッチ集を愛用されていたそうです。スケッチ集は今でも倉敷天文台で手に取って見ることができます。
お2人のことを想いながら秋晴れの空を見上げました。(山脇 京)