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メディアを通じた効果的なPRとは?メディアリレーションズを円滑に行うために〜第5期広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第3回レポート〜

2020.12.29 13:51

こんにちは!広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第5期生の渡部夕子です。もうすぐ2歳になる娘の育児をしながら、メーカーで会社員をしています。仕事の選択肢を増やすため、自分自身で何かスキルを身に付けたいという思いから本講座を受講し、早くも3か月が経ちました。


第3回めとなる今回の講義は、PR手法の1つであるメディアリレーションズのお話。メディアリレーションズとは何か、その実現方法やポイントについてレポートします。


メディアへのアプローチ方法とは?基本の4つをご紹介!

広報活動の施策の1つであり、テレビや雑誌などのメディアの番組・記事を通じて広く世の中に伝えてもらう活動を「メディアリレーションズ」といいます。

PRの手法の中でも、メディアという第3者の客観的な視点で発信される情報は、納得感と信頼を得られやすいというメリットがあります。また、SNSやオウンドメディアなどPRの手法が多様化している現在でも、テレビや新聞、雑誌といったマスメディアの影響力はまだまだ大きいと言われています。


しかし、意図した情報が必ずしも紹介されるとは限らないのが、メディアリレーションズの難しいところ。情報を取り上げてもらうために、メディアとどのように接点をもてばよいのでしょうか?ここで、メディアリレーションズの具体的な4つの手法をご紹介します。


1.プレスリリース

最も代表的な手法の1つで、報道関係者に対して企業が情報を発表すること。主に経営や自社製品に関するニュース性の高い情報を発信する。

2.メディアプロモート

プレスリリースの情報をもとに、メディアと直接コンタクトをとること。記事として取り上げてもらえるよう報道切り口なども提案する。

3.メディアキャラバン

製品やサービスのサンプルや資料などを持参し、各種メディアを訪問して巡ること。メディア側のニーズをヒアリングすることもできる。

4.PRイベント

記者発表会やプレス向けのイベントを実施すること。招待したメディアに新製品を説明したり、体験してもらったりする。


これら全てを網羅する必要はなく、情報素材の特性に応じてアプローチを変えたり掛け合わせたりすることで、効果的なメディアリレーションズが実現します。


メディアに取り上げてもらう、きっかけづくりの第1歩とは

手法がわかったところで、どうしたらメディアに取り上げられやすくなるのか考えてみましょう。大切なのは、メディアにアプローチをする前の1アクション、媒体のリサーチです。「相手を知る」ことは、メディア掲載に近づくための第1歩と言えます。


講義では、大阪に新店舗を出す結婚式場のPR事例が挙げられました。PRのゴールは、式場に足を運んでくれる地元のお客さまを増やすこと。

ここでまず行いたいのが、キーワード検索です。たとえば検索エンジンで「新店舗 大阪 結婚式場」と入れてみると、今回PRしたい内容と似たような記事が出てきます。

情報とメディアとの親和性が高いほど、取り扱ってもらえる可能性は高くなります。過去に掲載実績のあるメディアとその内容を知ることは、適切なメディアを選定し、どんな切り口で提案すればよいかを考えるヒントにもなります。


とくに地方の企業のPR支援においては、地元の新聞やテレビに取り上げてもらうことで認知度が上がり、ファンの増加、人や社会との信頼関係を深めることにつながりやすいと言われています。あまりテレビや新聞を見ない若者世代の目に触れなくても、両親世代が見ていれば、娘におすすめしてくれるかもしれない。そんな視点も取り入れながら研究しましょう。


メディアリレーションズの基本は、メディアとよりよい関係性を築くこと

さまざまな手法はありますが、効果的なメディアリレーションズにおいて基本となるのは、メディアとの良好な関係性です。そもそもPRとは、あらゆるステークホルダーと信頼関係を築きながら事業を発展させていくこと。メディアリレーションズも、メディアとの信頼関係の上に成り立っています。


良好な関係性を構築するには、普段の丁寧なコミュニケーションを通じて信頼を積み重ねることが大切です。たとえば記事を掲載してもらったら、提供素材はニュースバリューとしてどうだったか?反響はあったか?などヒアリングをしてみましょう。とくに掲載がないときでも、印象に残った記事に関する感想を送ったり、情報交換をすることもできますよね。

その際、一方的なコンタクトにならないこと。多忙なメディア担当者の負担を考慮した上で行うのが、重要なポイントです。


第3回めの講座を終えて

メディアリレーションズにおいても大切だと感じたのは「PR視点」です。PR担当者にとって、マスメディアも信頼関係を構築していく関係者であり、お客さま。メディアにとって有益で、取り上げる価値のある情報なのかどうかを考えるPR視点が欠かせません。


そして忘れてはならないのが、メディアといっても実際に発信しているのは「人」だということ。情報としての価値が高くても、担当者の心を動かせなければ、メディアを通じた情報発信は叶わずに終わってしまいます。

一見華やかに見えるメディアリレーションズも、実は地道な活動が礎となり、効果的なPRにつながっている。そのことを心に刻んで、実践していきたいと思います。


(執筆:PRライター 渡部夕子)