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1645.事例 8: 旧赤坂プリンスホテル

2020.12.30 05:36

赤坂の交叉点にあった旧赤坂プリンスホテルの建設に際して、オーナー社長であった堤氏が「アメリカ人が、褒めるようなホテルを造れ」と号令をかけたそうです。即座に具体性のある提案をした人が建築家の丹下健三氏で「それなら話は簡単です。アメリカ人は大きい事はいいことだという国民です。部屋が広ければ、それだけで彼らは喜びます。本格的なアメリカンコーヒと広い部屋、この2つだけで、赤坂プリンスホテルの成功が約束されます」といったそうだ。事実、プリンスホテルは子供連れの女性客には不向きなデザインで高価な大理石をふんだんに使用した機能美一辺倒で一流ホテルに付きもののフカフカの絨毯などはまるでありませんでした。階段などは直線美が売り物で、子供が転んで頭でも打てば大けがをしかねないようです。堤氏が、このように勝手にターゲット層のニーズを想定したのだが、結果としてはそっぽを向かれ創業1983年から30年弱で2011年7月で取り壊されてしまいました。コンセプトが先入観で間違っていたので、当のアメリカ人にとっても想定以下の不満足になってしまいました。真実は、アメリカ人は以前のフォーシーズンホテルの方を好んでいます。このホテルは2011年3月から6月まで、東日本大震災避難所と指定され話題となりました。現在は東京ガーデンテラス紀尾井町ビルとして建て直されています。