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酒場BETTAKO

BETTAKO -其の183-

2020.12.31 01:50

令和2年、最後に白衣に袖を通す日。


当初、10月の段階で大晦日はお休みに

しようか…そう考えていた。

人情深い客人さん達から、やらないの?

そう声がかかってきた10月も終わりの頃。

この一年、その言葉達にお返しする事を決めた。


新型コロナウイルスという、目に見えない

小さなウイルスで、多くの人達が

ライフスタイルもビジネススタイルも

全てが変わってしまった年。


個人として、コロナウイルスで多くの事を

学んだ年でもあった。


バブル崩壊やリーマンショック。

それはまだ自分が小僧だった頃の出来事。

大人の苦しみというものを、あまり理解

できてなかった頃の経済ショックの時代。


時を経て2020年。四十路最後との年。

ある意味、このコロナウイルスで多くの事を

学べた年歳でもあった。


何がデキル?…。


それは苦境ではなく、冷静な見極めと

判断力を試された年。

暖簾を潜る客足が遠のいても、形を変え

応援してくれる人たちの想い、

移転して3年を迎えながら、今までにない

いろんな人達との出会いと言葉に、

支えられてきた一年でもあった。


たかが感謝。されど感謝。


路地裏に身を潜めた商いは、

容易いことではない。

ありふれた有名な銘柄を取り扱い、

路面店に店を構え、ありふれた料理で

薄利多売、客をもてなす商売は、

個人として性に合わない。


そろそろ…施錠を外し野生に戻って

この街と楽しみながら、余力を残しつつ

真っ向勝負する時が来たかね。


少しだけ、本気を出した2020年。

そんな中でも、いろんな人達にありがたい。

古い付き合いの農家や蔵元にもありがたい。


いろんな人達に支えら…これこそ令和2年。

よもや。よもや。焼酎柱として不甲斐なし!

来年は、今年見せずに秘めていた、

醪の呼吸弐の型を少しだけ、お見せできたら

そう思い、2020年最後の日を白衣に

袖を通す。


皆さん、本当に一年ありがとうございました。


夫婦の人!在宅勤務になったからといって

喧嘩するなよ!


新社会人の人!いい年に内定が決まったな!

10年後、あん時さぁ〜大変だったよな!

そう同期会で笑えて話せる様、日々頑張れ!


みんな!頑張れ!オイラも頑張る!

また来年、お互いの頑張り自慢しようぜ!


2020年は本当に、皆さん達から道を照らす

光を頂きました。良いお年をぉ〜。


さて、今宵も路地裏でしっぽりと商わせて

もらいますかね。