心は本当の自分ではない
どんな環境でも、穏やかに心地よく過ごすテクニックがヨガの教えです。
そのために、心をコントロールしていきます。
心とはいったい何なのでしょうか?
わかるようでわかりにくい、そんな”ココロ”を見える化していきましょう。
今日は ”心は本当の自分ではない” についてです。
ヨガでは、自分自身を肉体・心・精神に分けて捉えており、自分の本質は精神に宿ると考えます。心は外的な刺激によって、揺さぶられ、動きます。嬉しかったり、イライラしたり。一方、自分の本質はいつも穏やかな存在とされ、真実の我という意味で「真我」と呼びます。精神に宿る真我はいつも平穏というわけです。
心と精神を表す有名なたとえ話があるのでイラストでご紹介します。
これは湖のイラストです。
湖(上のほう)=心
湖(底のほう)=精神
波=心の動き(感情・思考・記憶)
外的からの刺激によって、心には動きが生じます。それが波です。
日常でいうと、人からの言動や出産や転職などの出来事、天候などによって、心が感情や思考をつくり出します(波)。
それは時に、大きな波となり、前を見えなくさせたり、嵐のようにコントロールが効かないこともあります。
そんなとき、湖の底はどのような様子でしょうか?
外や湖面が荒れていても、比較的穏やかな世界が広がっています。
心地よく過ごすためには、なるべく湖の底のように穏やかでありたいものです。
嵐のような息苦しい苦悩を避けたいものです。
ですが、苦悩の波となる外的刺激は、この世に存在し続けます。
あなたも「苦悩」を持っているかもしれません。
その苦悩、ヨガでは心が握っているものと考えましたね。本当の自分自身ではないと。なので、心をコントロールすれば手放すことができると考えるんです。穏やかな真実の姿に戻れると。
しばしば、私たちは心と自分自身を混同し、心が抱えている苦悩に一緒になって苦しんでしまいます。心の苦悩に飲まれてしまうと、出口も見えにくくなるものです。
まずは、心をコントロールするために、心を自分自身から引離してみること。
これが”ココロ”を扱うために大切な、ヨガの哲学です。