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yoyo

好井裕明『他者を感じる社会学 (ちくまプリマー新書) 』

2021.01.05 13:46

差別を考える基本に始まり、部落、ジェンダー、性的志向、障害、民族など身の回りの差別について考えていく一冊なのだけれど、差別を断ずるのではなく、差別を考えようという一貫したメッセージにとてもほっとした。

百合界隈にいると、ジェンダーや性的志向についてのツイートをよく目にするし、争いが起こっているのもしばしば見かけるのだけれど、とあるツイートを見たとき、その人が怒っている理由が分からないことがあって。もちろん差別はいけないししたくないし、同性愛に対する偏見がなくってほしいと思っているけれども、もしかしたら自分も自分の理解の及ばないところで差別を助長するようなツイートをしているかも、と思うと正直怖く息苦しく、そういった話題について何か思ったことがあってもツイートするのはやめておこうと思っていたわけです。

けれども「誰もが差別する可能性を持っているし、その可能性が差別しない可能性に変化する」という主張を読んで、あ~間違って怒られて当たり前だし、そこから考えていくことで自分事として捉えられるようになっていくんだよな~と思い、とても安心した。

これからは怒っている人がいたらなぜ怒っているのか考えたいし、思ったことがあれば主張したい(無理して焚きつける必要はないけど…そもそもツイッター議論に向いていないし…)。一方、自分も他者に対して、あの人はああ言ってたから理解のない人だと決めつけず、自分と同じく考え中なのだと思うようにしたい。そうすることがよりよい日常生活につながると思っている。