エゾシカは逃げない
今日は新春初忍び猟で初鹿を獲ってきました。
なんとも幸先の良いスタートです。
今日の射撃は、スノーシューを履いて、足場が安定しない状態で、40メートル前後の近い位置に鹿(メス)が顔を出してしまった。さらに銃トラブルに見舞われながらだったので、粘りで獲ったようなものでした。
トリガーのトラブル
ワタシの所持している「サベージ220(一つ前の型)」というハーフライフルは、「アキュートリガー」という2段トリガーの簡易版のようなものが標準装備されているのですが、実はこいつが微妙に曲者なんです。
この赤く色付けされた(現物はシルバー)部分を引いてから、本来の引き金を引くと撃鉄が落ちるのですが、この部分の引きが甘い状態で引き金だけを引くと、「カチン」と音がなるだけで撃鉄が中途半端に落ちて、弾が出ません。
また、この状態になると、撃鉄を上げ直す(ボルトレバーを上げ下げし直す)事をしない限り、弾を発射する事が出来ません。
これは、手袋をしているとよく起きるのですが、ぶっちゃけ猟場で素手って。ほとんどないと思うんですよね。今日なんてマイナス10度前後でしたからね。
なのに、手袋してると注意しないと起きるのがこの現象。もうホントに取っ払ってやろうかと。。
まあ、それはさておき、鹿というのは非常に金属音に敏感で、トリガーの「カチン」の音で、約40メートル先の鹿が私をガン見しているわけです。
普通ここで慌てるのでシカは逃げるのですが、逆に私が慌てず、ただただ「じっとして」いるとどうなるか、というのをやってみたんですね。
もちろん動かないのですから、銃は構えた姿勢のまま。
あとはひたすら根比べ。鹿の警戒心より食欲が勝るまで私がじっとし続ければ私の勝ち。逃げられたら私の負け。
結果は、およそ5分ほど見つめ合ったのち、私の左肩は鹿の警戒心を解くことに成功し、その後頭を下げたタイミングでボルトレバーを上げ下げし、頭を上げたタイミングでネックに一発。
ちなみにワタシの左肩はピクピク、パンパンになりましたが、なんとか鹿を獲る事が出来たわけです。
この事からわかるのは、よほど人に追い回された個体でない限り、こちらがじーーーーっとしてれば大抵のエゾシカというのは逃げないのです。
待ち時間は性別、年齢、距離に関係していて、あまり騒がないけど1番粘るのが高齢のオス、よく騒いで鳴いて群ごと逃がしてしまう割にすぐ警戒を解くのが若いメスのようです。