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藤田晋 invitational RTDリーグ

準決勝進出選手を徹底分析!RTDマンスリーリーグ予選成績考察(後編)

2016.09.09 11:00

9/10(土) 16:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送される、RTDマンスリーリーグ準決勝初日に向け、予選成績の考察をお届けします。

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。

本日は、後編になります。


BLACK DIVISION、WHITE DIVISIONの各予選28回戦を終えて、準決勝に進出する各予選上位4名計8名はこちらでした↓

ちなみに、予選データの概要はこちらに掲載されています↓


予選総合5位:鈴木達也(日本プロ麻雀協会)
【肉を切らせて骨を断つ!安手に対する押し返しでアガリをさらう】

麻雀ファンタジスタ・鈴木達也といえば、とにかく高打点のアガリをさらう印象がありますよね?

私もそうだったので、真っ先に見たのはアガリに関する数値でした。

しかし、アガリの平均打点はなんと平均以下で、アガリ率もさほど高くなかったのです。

では、どうしてこの位置で予選を通過できたのか?その秘訣はこちら↓にありました。

放銃率は平均程度だったのですが、放銃平均失点が最も低かったのです。

つまり、達也が放銃するときには相手の打点が低い。

裏を返せば、達也は相手の打点が低いときにきっちり押し返し、放銃しているということになるわけです。

安い手に反撃して、放銃するか自身がアガるか。そうして積み重ねた素点は、86,700点!

なんと、素点では3位の成績となっています。

恐るべし、達也の分析眼といったところですね!

準決勝でも、強烈な押し返しに期待しましょう!




予選総合6位:村上 淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)

【高い手以外興味なし!もうリーチしか見えない】

村上といえば、すっかりおなじみの「リーチ」ですね。

とにかくリーチが多い村上。当然のように・・・

一番リーチをかけています!

この人、28半荘で95回もリーチしていますよ。1半荘で、大体3、4回はリーチしている計算になります。

リーチ自体が多いため、リーチの打点がさほど高くはなりにくいのは当然ですね↓

では、ここで、リーチ・ダマテン・仕掛けすべてのアガリを含めたアガリ平均打点を見てみましょう。

なんと、村上がダントツです。

これはつまり、仕掛けもダマテンも高いということになります。

よく、解説者が「村上が字牌を1枚目からポンですよ。怖くて前に出られませんね」と言っていますが、それを裏付ける結果となりましたね。

とにかくアガリが高い村上に、準決勝でもド派手な手をアガってもらいたいですね!




予選総合7位:白鳥 翔(日本プロ麻雀連盟)
【放銃?私の辞書にはそんな言葉ありませんね!放銃回避、一撃必殺の白鳥】

今回のデータを見て、「ああ、確かに」と妙に納得した項目がありました。

それが白鳥の放銃率です。

全体で唯一の8%台を記録し、「RTDマンスリーで最も放銃しない男」の称号を手に入れました。

確かに放送を観ていてもあまり放銃した印象がなかったので、妙に納得感があったのです。


一方の攻撃スタイルはといえば、一撃必殺タイプ。

村上と同じく、とにかく一撃が高いです。

特に・・・

リーチのアガリ点が、全体の打点の高さを支えています。

つまり、白鳥のリーチは大体勝負手。

放銃を回避して、一撃必殺のリーチで決める。それが白鳥の予選における戦い方だったといえるでしょう。

準決勝でも白鳥の一撃必殺が見られるのでしょうか!?




予選総合8位:小林 剛(麻将連合)
【放銃しません、だって先にアガってしまうから!接戦に超強いスーパーデジタル】

最後は、瀬戸熊タイフーンが吹き荒れるWHITE DIVISIONで、総合成績マイナスにもかかわらず準決勝に滑り込んだ小林です。

BLACK DIVISIONの多井と同じく、全28回戦中12回を終えて最下位だった小林。

ここからの逆転で、準決勝進出を決めました。

小林といえば、仕掛けが多い印象がありますが、それは仕掛けても放銃しない守備力があってこそ。

放銃率も放銃平均失点も低く、それを掛け合わせた放銃失点期待ポイントも、藤田・瀬戸熊という両DIVISIONの首位に次ぐ3位となっています。


そして、なぜ放銃率が低いのかといえば、小林の場合、「誰かがアガる前にアガってしまうから」ということがいえるかもしれません↓

アガリ打点は16人中最下位なのですが、とにかくアガリ率が高く、自身の著書でも書いた「1000点をアガれば勝てる」という考えを体現した形となりました。


もう1つ興味深いデータが、トップ時の持ち点です。

小林は下から3番目。いかに少ない持ち点でトップを獲っているかがわかりますね。

これは、裏を返せば、接戦を制してトップを獲っていることが多いということ。

接戦になったらスーパーデジタル小林に勝つのは至難の業です。

しかし、準決勝開始時のポイントでは一番沈んでいるため、大きなトップを狙いにいく局面もあるかもしれません。

あまり見ることができない小林の大トップ獲りに注目です!



いかがでしたか?

記録している限りのデータを使って、私なりに考察を加えてみました。

しかし、一番重要なデータは、「毎回何万人~数十万人の視聴者の方が観ている番組」であるということでしょう。

それだけ面白くて注目度の高い番組、見逃す手はありませんね!


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)


■9/10(土) 16:00〜 RTDマンスリーリーグ 準決勝 初日

■9/21(水) 15:00〜(予定) RTDマンスリーリーグ 準決勝 二日目