【武術研究者の甲野善紀先生と対談します!】
【これからの教育実践ゼミ新春特別編にて,武術研究者の甲野善紀先生と対談します!】
1/11, 15:00〜17:00
「本当に学んで欲しかったことを学ばせているだろうか? 〜対面とオンライン、リアルとリアリティ〜」
https://noth.thebase.in/items/38328989
大学でオンライン講義が日常になっておよそ1年。大学教育の実践者として,そして物理教育研究者として知見を蓄えてきました。「24時間ではしりぬける物理」の敢行も大きな経験となりました。
https://physics24hour.com
「オンラインか?対面か?ハイブリッドか?」といった議論は大雑把すぎます。校種(小中高のいずれか),大学と大学院,科目,単元,ニーズ,レベルによって使い分ける必要があるのは当然です。極端な話「生徒がその日の朝食に何を食べてきた」かによって授業はゆらぐのです。
だからこそ,やれることが極端に限られている今のような状況下では「そもそも何を学んで欲しかったのか?」に立ち戻ることが重要です。そうしないと環境に学びが規定され,気づけばそれに慣らされてしまいます。「そもそも論」は嫌われますが,「そもそも」を抜きにした教育はあり得ません。「そもそも」を考えることが学びなのですから。
開始当初は物珍しさもあって比較的高評価だったオンライン授業についても,学力が定着する授業/しない授業の違いや,モチベーションの維持がいかに難しいかということ,友人や教員とふわっと繋がっていることがどれだけ大切だったかといったこともわかってきました。
逆に「24h物理」のようにオンラインだったからこそできた「祭り」もあります。時間や空間に制約されない学びができることはオンラインのよさですが,それもインプットだけでなくアウトプットもやらないと,わかった気になるだけで定着しません。切磋しないと「自分の言葉」にならないのです。
こうした問題は,私たちが「体」を持っているからこそ生じるものです。今のような状況だからこそ「学校」のような「リアルに集う場」の意味が浮き彫りになりつつあります。GIGAスクール構想や既存の教育体制との対比もしながら,私が考えている未来の学びについて今回はお話ししたいと思います。