金星考察~その2(満金星に向けて)
2020年6月は、地球ー金星ー太陽が一直線に重なる「新金星」でした。明るい太陽光に照らされて前後しばらくは金星の姿が見えなくなり、明けの明星に入れ替わりました。超早起きしなきゃ見えません...
2021年3月には、今度は地球ー太陽ー金星の順に一直線になる「満金星」が起こります。今度は金星が太陽の向こう側に隠れて見えません。
ジオセントリックで見ると、新金星も満金星も太陽と金星のコンジャンクションで現れますが、ヘリオで見ると、位置関係が変わるのが一目瞭然です。
金星意識に目を向けるため金星図を読んでみたいと思います。
ジオだけで比べてみても、新金星2ハウス-満金星8ハウスという向かい合うハウスのラインに入ってる意味深なチャート。
2ハウスは牡牛座が象徴する自己価値や才能を実感する場所で、8ハウスはそれを変容させたり他者のものを受け継ぐことで普遍的なものにしていく場です。
新金星はチャートルーラーでもある金星が、魚座火星によって飛び出すことにストップをかけられていたようなのですが、ここまでじっくりと育まれる必要があった。蠍座の月も火星を押しとどめていました。
さらに新金星は次の時代の「風」エレメントにいますが、その居場所はまだ内側を現す半球です。社会を表す山羊座にいる木星・海王星の集合意識とつながる月・そしてカイロンでつくる黄色い三角形のアスペクトライン(クインタイルとバイクイント)が社会を現す場所を覆っています。やはりまだまだ、理想は内側でじっくり育まれる時間なのでした。
満金星は、そんな想いが成就するかのようなチャートです。
チャートルーラーは太陽。1ハウスには月が入っていて、太陽ー金星のコンジャンクションである満金星と144°という角度でつながります。この角度は360度を5で割った数72°の2倍です。72度をつなぐと五芒星が描けます。その144°と72°でつくられる黄色い三角形のもう一つの頂点は冥王星。
満金星の絶妙なタイミングで、月の安心感と金星の愛と調和の力が太陽と冥王星に不思議な力をもたらします。それは海王星を通じて水星、火星に届き、火星の方向にあるドラゴンヘッドを刺激します。社会がようやく、安心できる明るい方向に向かっていくのかもしれません。
満金星のサビアンシンボルは牡羊座6°「一辺が明るく照らされた四角 」。火・地・風・水の四つのエレメントを示唆します。とかく「風」にフィーチャーされがちな時代ですが、この世界を作っている四元素のエネルギーすべてを感じてみることが満金星の意図です。
目に見えるものだけでなく見えないものを、自分の内にある火=生命力、地=自己価値、風=知性、水=感情、そして周りを取り巻いている存在に四元素を感じてみてほしい。
ヘリオセントリックで見ると、新金星はとにかく心地よさや癒やしを求めていたように感じます。そのために自分自身の何かを変革する必要があって、合わないものは淘汰されて行ったのかもしれません。
太陽の意図の向こう側にある満金星は、意図を成就した先の愛と調和の世界を描き出しています。調停するのは土星。何かを求めすぎるのではなく、秩序ある世界の中で居心地良さや幸せを感じることに満足感を感じられるようになります。
海王星の癒しが、太陽の明確な意図を人々に伝え行動を促します。
先日ヘリオセントリックで自分のホロスコープチャートを読んでもらったのですが、とにかくポジティブなイメージでした。
そんなイメージを大切にしながら読んでみたいと思ってますが、ヘリオはまだまだ勉強中です。