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不良対策から潜在リスク対策へ

2021.01.10 00:00

企業は、その活動によって、様々なリスクに見舞われる可能性がより増してきている中で、適切なリスク回避、あるいは軽減策を講じなければなりません。今までのヒヤリハット、危険予知訓練などの人の意識付け、ポカヨケなど中心とした不良低減策としてではなく、リスクアセスメントに基づくリスク回避、リスク低減を主体とした体系的な活動を行っていくことが求められています。 


リスクの大きさは、危害の「発生の可能性」×「被害の大きさ」で示します。

このように、リスク定量化し、未然に防止するため、リスクの分析、評価、低減とコントロールを行なうことをリスクマネジメントといいます。 リスクマネジメントの種類は

 ①安全性危害に関するマネジメント 

   ST基準:玩具の安全基準で、機械的安全性、可燃安全性、化学的安全性の基準から成る

   PSE (電気用品安全法):電気用品の製造、輸入、販売等の規制、安全性の確保

 ②品質危害に関するマネジメント

   ICH Q9:医薬品製造における品質リスクマネジメント手法で、システム(施設、組織)

        プロセス、製品におけるリスクを管理する

   HACCP:食品製造における「微生物危害、化学的危害、物理的危害」を防止する管理手法         危害分析重要管理点(Hazard Analysis Critical Control Point)

   ISO22000:食品安全マネジメントシステム-フードチェーンの組織に対する要求事項

         食品に関するすべての過程において、食品危害を防ぐためのしくみ 

  ③組織に関するリスクマネジメント 

   リスクアセスメント:リスクを分析・評価する手法

   ISO31000:組織のリスクに焦点をあて、組織経営のための リスクマネジメントを明確化 


PL法では、被害者はメーカーに故意や過失がなかった場合でも、製品そのものに「欠陥」があったことを証明できれば、メーカーを提訴することが可能になり、製品の欠陥有無が重要視されます。製品の欠陥は通常、次の3種類に分類できます。

 ①設計上の欠陥

 ②製造上の欠陥

 ③指示・警告状の欠陥

これらの欠陥(潜在するリスク)への対応 が、市場へ流出した場合に、事故や災害につながる恐れがあります。そこで、あらかじめ設計工程、製造工程で、市場で発生し得る潜在的不具合をすべて洗い出すFMEAなどのリスクマネジメントの仕組みづくりが必要となります。 

リスクマネジメントのポイントは、 製造工程の上流から下流までにわたって不良対策と同時にリスク管理を実施することです。

 ステップ1: リスクの抽出

 ステップ2: リスク評価(リスクアセスメント)

 ステップ3: 許容できないリスクを改善

リスクマネジメントのポイントは

 ①早期に異常を検出する仕組みを構築する

 ②早期にリスクを評価する

 ③早期に正しい原因を究明し、再発防止策を講ずる

です。