秋の新埔&関西大冒険~人情の旅~⑤百年の歴史のアイスキャンディー。(2012年10月)
味衛佳觀光果園で文化的な風景を堪能した後は、再び下山して、今度は老街を目指した。
もうひとつ、散歩の本で紹介されていた、百年も伝統的な製法を守り続けるアイス屋「義順製冰廠」が、次の目的地だ。
迷子になりたくないので、登ってきた時と同じ道をてくてく下っていく。下りも、時おり乗用車かバイクが登ってくる以外、徒歩の人には出会わなかった。
ほどなく、新埔成功老街に到着。
静かで、落ち着いた路地、といった趣。さらに進むと、目的地の、「義順製冰廠」の看板が見えた。レトロで素敵だ。
お店のお若いご主人が、私を見て、「何がいりますか?」と聞いてきた。私が話し始めると、すぐに訛りから外国人と分かった様で、私が一人で来たと聞くと、「すごいね!」と驚いていた。話しやすい人で、気がつけば30分以上楽しくおしゃべりしていた。
こちらは、看板メニューの金桔招牌冰棒(金柑のアイスキャンディー)12元。
支払いの時、細かいお金が一元足りなかったのだが、財布を見たご主人が、1元おまけしてくださった。男前!
とりあえず、そのまま食べてみる。金柑の酸味が爽やかで、美味しい。
すると、ご主人が、ここの金柑アイスキャンディーは特別な食べ方があるから試してみて! と、アイスキャンディーの上に、金柑ソースをかけてくれた。
食べてみると、フレッシュな酸味が加わって、すごいジューシー!!
すっぱいけど、美味しい!!
すごい特別な感じがする。
昔から、変わることなく使われているアイスキャンディーの金型。伝統を守って、地道に商売されている様子に、感銘を受けた。これからも、昔ながらの方法で、安心安全なアイスキャンディーを作り続けてほしいと思う。
「ここに来る前にはどこ行ってきたの」と聞かれ、干し柿の農場に行ってきたと言うと、「アイスキャンディー食べた?」と聞かれた。「食べたよ、柿のやつ、あれもすごい美味しかったよ!」というと、ご主人、「へへ、あそこのあれもさ、うちで作ってるんだよ」と言う。「袋も同じだったでしょ~」「ええええ~~~!!!」
同じ店で作ってる商品だったのか!!(驚)
ちなみに、味衛佳観光果園の柿のアイスキャンディーはこちら。
全く同じじゃなけど、ほぼ同じような感じ。なるほどね~~。
おしゃべりが、すっごく盛り上がって、ご主人が、「違う味のも食べてみなよ~」と、もう1本違う味のアイスキャンディーをご馳走してくれた。今日、アイスキャンディー3本目だったが、ありがたくいただいた。
四果冰棒(四種の具のアイスキャンディー)12元。
パイナップルとか、なんかいろいろ入っていて、お得な感じだった。これも人気商品だそう。美味しいです! ご主人、ありがとうございます☆
メニューは、左から、金柑、パイナップル、酸っぱい梅、パッションフルーツ、タロイモ、みぞれ味(シロップ味)、もち米、落花生、小豆、四種の具、緑豆、となっている。
芸能人もたくさん訪れているようだ。
こちらのお店では、時間を忘れるほど楽しいおしゃべりができて、美味しいアイスキャンディーも堪能できて、本当にすばらしい体験をさせていただいた。一人旅の醍醐味って、こういう、現地の人たちとの出会いやふれあいだったりするんだよね。心から、ご主人に感謝したい。
お昼も回って、そろそろお腹も空いてきたので、改めて、ご主人にお礼を言って、義順製冰廠を後にした。午後は関西というところに行くつもりだが、新埔は客家の人たちの粄條(米で作った太いきしめんのような麺)が有名なようだったので、食事をするところを探す。
表の通りに、お客さんがたくさん入っているお店があったので、入ってみた。
汁ありと汁なしのがあったので、汁ありにしてみたのだが、出てきた麺は味にあんまり特別な特徴もなく、隣の人が食べていた汁なしのほうが美味しそうだったので、ちょっと注文間違えたかな、と思った。
上のそぼろはそぼろご飯のそぼろみたいでまあまあいけると思うが、なんだかスープのほうが印象に残らない味。予算に制限もあるので、とりあえず、麺だけ食して終了。
お腹を軽く満たした後は、また新店客運に乗って、次の目的地、関西の町を目指す。
⑥に続く~
義順製冰廠
住所:新竹縣新埔鎮成功街99號
電話:03-5882143
営業時間: 06:30~20:00、無休
大富粄條
住所:新竹縣新埔鎮中正路265號
電話:03-5882479