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ノンフィクションにも、フィクションの気遣いを

2016.09.09 14:32

普段、あまり口語体の本は読まないのですが、人気の秘訣は何なのか気になって、ある旅行記を読んでみました。


はじめはこのヴィレヴァン的な旅人のノリが苦手だなぁと思っていたのに、

いつのまにか先が気になり、線をひく箇所も増えていき、いっきに読んでしまいました。


人気がある本は、テーマへの共感とか、ノリや文体の好みを超えて、ただおもしろかったのです……。



面白さの秘訣はなんだろうと考えてみました。


まずは、ちょっとした謎が随所に散りばめられていること。


読ませるために当たり前のことかもしれないけれど。

書いている時点の自分は、すでにわかっている答えを、まとめて説明してしまわずに、うまく引きのばすのって、なかなか難しいことだと思います。


この人は、なにを隠しているんだろう……と急いでページをめくっていき、忘れた頃に種明かしがある。

あぁと思ったときには、もう筆者の術中に入ってしまっているというかんじです。


そして、もう一つの秘訣は、たぶんおしつけがましくない形で、学びや発見が共有されていること。


人間にとって、学びや発見というのは、なによりのエンターテイメントなのかもしれません。

単にきれいだった、いい人だった、楽しかったの先を感じて形にすること。それが表現なのだろうなぁと思います。



どちらも、ただ明瞭にわかりやすく伝えるのではなくて、最後まで読んでもらえるように、心に残りやすいように、読んでもらえる仕掛けです。

ノンフィクションであっても、フィクション的な気遣いが必要なのかもしれません。


もちろんこのブログだって。


ストレートに正しい文法で、ただ思いを言っても、相手にはうまく伝わらない。

それは「私のための言葉」であって、「相手のための言葉」ではないから。


そんなこと、これまでの経験から痛いくらいわかっているのに、なかなかまだ難しくて、

ふと気付くと、また私のために言いたいことを捏ねて、ぐるぐるしたりしてしまいます。


修行あるのみ!ですね。


ちなみに、今回読んだ本は、こちらです。