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動物介在活動・介在療法・介在教育

2021.01.14 02:00

こんにちは!ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。


毎度毎度、動物の力は本当にすごいと豪語する私ですが、私の中で強くそう思う理由の1つに、昔目の当たりにした動物介在活動の存在があります。

(介在活動中の素敵なお写真は公開できないため、「動物介在活動」で画像検索してみてくださいね!)


動物介在活動(AAA:Animal Assisted Activity)とは、介護施設やホスピスに入院されている方などを対象に、動物(主に馬や犬)を介在させて行うレクリエーション的な活動を言います。

動物と触れ合うことにより、対象者のQOLを向上させたり、よい刺激になったりするのです。


介在活動と似てるようで非なるものに動物介在療法(AAT:Animal Assisted Therapy)というものがあります。

こちらは、動物が介在することで対象者のリハビリなど、心身機能を回復させる狙いのある、いわゆる医療行為に該当します。

介在活動を行うにも、ハンドラー(動物の保護者)や動物たちは厳しい条件をクリアせねばなりませんが、介在療法はなおのこと条件が厳しくなるうえ、福祉・医療の専門家とチームとなって行う必要があります。



もう一つ、動物介在教育(AAE:Animal Assisted Education)というものがあり、その名の通り、こちらの活動では学校などの教育機関を訪問し、子供たちに生命倫理などの教育をする目的があります。



この3つの言葉はよくまとめて語られることが多いのですが、その内容はそれぞれ全く異なり、それぞれに活動する動物たちの性格によって向き不向きがあります。


基本的にはどの活動においても、人が好きで人と関わることを喜びに感じる子が向いており、もしも人にべたべたされたくない、人と何かをするのが好きではない子が活動に参加させられたならば、それはその子にとってとてもストレスになります。


これらの活動は大抵NPO法人などの非営利の団体がされており、それぞれ独自の基準や認定制度を作っていたりします。


活動するうえで非常に大事にしなければならないのは、人々が受けるメリットの部分だけでなく、動物にもその活動を通してメリットがあるかという部分だと私は思います。


動物が全然楽しくない、苦痛を感じているのに、おじいちゃんおばあちゃんに撫でまわされるのはよくないですよね。



難しいところではありますが、特に介在活動というレクリエーションに関して言えば、いくら対象の方々に「優しく撫でてください」「ぎゅっとしないでください」とお願いしても伝わらないこともあります。

そういったときに重要なのは、ハンドラーの方が動物のストレスサインをすぐに察知し、適度に休憩をとらせることです。


私も昔、神戸の方で動物介在活動に参加させてもらっていました。


犬さんと暮らしてはいなかったので、亡くなった愛猫のアルバムを持ってお話メインで活動していました。

(そんな私を優しく迎え入れてくださった団体さんに感謝しかありません!)

(画像が荒すぎる・・・汗)


なので、実際現場でどのようなことが起こり、どのように対処されるかなど、自分の目で確かめることができました。

そちらの団体さんは介在活動や介在療法の活動歴が長く、ハンドラーの方々も超ベテランさんでした。



活動を通してすごく印象的だったことがあります。


訪問した先で、介在活動の犬さんたちが来ても、人が話しかけても無反応だったおばあちゃんがいました。

きっとお耳は傾けてくれているはずだと思い、私も愛猫の写真を見せてお話したところ、その写真を手にとり、ニコっと笑って写真を撫でてくれたのです。


それはそれはずーっと撫でるものですから、そのお写真はプレゼントすることにしました。

施設のスタッフさんも驚いていました。


この方は施設に入る前、猫さんを飼っていたのでしょうか。

きっと猫さんに強い思い出があるのでしょう。


そのとき、やはり動物の力はすごいと改めて思ったのです。



私も今まで何度も何度も動物に救われてきました。

彼らは人間ができようもないことをケロっとやってしまうのです。



動物介在活動や介在療法、介在教育は大きなメリットもありつつ、施設訪問の壁や動物たちの負担、活動継続のための労力、あらゆる面で考慮しなければならないことがたくさんあります。


そこをうまく調整し、人と動物の双方にきちんと配慮できるプロの方々の活躍を応援していますが、町中でこれらの活動が活発になることはなかなか難しいかなとも感じています。

(ドイツでもそこら中で活動されているというよりは、局所的な活動が多い印象です。特に馬さんが出動する場合が多いですし。)


もしこのような活動を知らない方がまだまだいらっしゃるようであれば、是非知って頂きたいですし、例えば近い将来介護施設に入居される方が大の犬好き・猫好きなのであれば、そのような活動が行われている施設を探すこともできるので、こういった情報を多くの方が知っていることはよいことだと思います。

(猫さんが訪問することはとっても珍しいとは思いますが・・・^^;)


まだまだその魅力を伝えきれてはいませんが、私もこのような活動・療法・教育に非常に関心を持っています。


今後この活動がより多くの方の理解を得て、より大きなものとなりますように・・・。



本日もご訪問頂き、ありがとうございました!