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ユキノシタ

2021.01.14 06:28

里山ボタニカル展のときに安塚で採取した植物をいくつか標本にして展示したのですが、展示した植物たちのことをご紹介ささていただきます。まずは、「ユキノシタ」から。

安塚でも山中の日陰などで見かけるユキノシタ。ユキノシタ科のユキノシタ属の植物です。 中国では、「虎耳草(キジンソウ)」という名前で漢方薬として利用されるとのこと。虎耳草という名前は、葉が虎の耳に似ているからだそうです。

常緑葉を天ぷらにして食べるのは日本で広く行われてきたそうですが、ひたし物にする地方もあります。 


【採取時期と調整方】

5~7月の花の時期に、葉をとって陰干しにします。 


【成分】

硝酸カリウム、塩化カリウムを含み、これらは共に利尿作用があります。また、解毒作用のあるベルゲニンが含まれていることがわかっています。 


【薬効と使い方】

 ・小児のひきつけに 

新鮮な生の葉を水洗いし、食塩を少しふりかけてもに、もみ出した汁を口に含ませます。 


・中耳炎に

この草をミミダレグサと呼ぶ方言が残っている様に、古くから耳の薬として有名です。痛んだり、うみが出るという中耳炎に、水洗いした新鮮な葉をもんで、出た汁を数的、直接耳孔にたらし込みます。 


・はれものに 

新鮮な生の葉を水洗いして火にかざし、やわらかくして直接幹部にはると、自然にうみが出ます。 


・軽いむくみに 

乾燥した葉10gを一日量として煎じて飲まれます。 


・痔の痛みに 

上と同様にして煎じた汁を、脱脂綿に浸して、患部を軽くなでる様にして洗うと、痛みがやわらぎます。 


※参考文献 星薬科大学名誉教授 伊澤一男著「薬草カラー大事典-日本の薬用植物のすべて-」