[見どころ!] 坂晃典 vs 渡邊卓也
1月22日(金)後楽園ホール
日本スーパーフェザー級タイトルマッチ
王者・坂晃典(仲里)
vs
挑戦者・渡邊卓也(DANGAN AOKI)
坂=1992年2月11日、大阪府出身の28歳。右ボクサーファイター型。戦績:25戦20勝(17KO)5敗。
渡邊=1989年2月3日、東京都出身の31歳。右ボクサーファイター型。戦績:47戦37勝(21KO)9敗1分。
即決型の坂と経験豊富な渡邊
前半決着か長丁場か
一昨年12月に世界ランカーだった末吉大(帝拳)を6回TKOで破って国内2階級制覇を成し遂げた坂が、国外での試合経験も豊富な渡邊を迎えて初防衛戦に臨む。68パーセントのKO率を誇る坂と、47戦してKO負けがない渡邊。どんな戦いになるのか興味深いカードだ。
坂は17年4月に日本フェザー級王座を獲得したが、初防衛戦で大橋健典(角海老宝石)に5回KO負け。それを機に階級を上げたが、WBOアジアパシフィック スーパーフェザー級王座決定戦でジョー・ノイナイ(フィリピン)に2回TKOで敗れるなど挫折を味わってきた。末吉への挑戦試合も厳しい戦いが予想されたが、下馬評を覆して序盤から圧倒して完勝した。リスクを承知で攻める勇敢な選手だが、被弾も少なくない。20勝のうち17KOを記録している一方、5敗のうち3度はKOによるものだ。
一方の渡邊は2007年1月にデビューしたベテランで、日本のほかタイ(5度)、韓国(3度)、中国(香港=4度、本土=1度)、台湾(1度)でリングに上がった経験を持っている。これまでに日本王座(2度)、東洋太平洋王座(2度)への挑戦は失敗に終わったが、WBCユース王座、IBFアジア王座、WBOアジアパシフィック王座、WBOオリエンタル王座などを獲得している。脇を絞り両グローブを高く上げた安定感のある構えから攻防を組み立てるタイプだが、強打者が相手の場合はより慎重になる傾向が見受けられる。
3ラウンドまでのKO勝ちが13度ある早期決着型の坂が序盤からハイペースで飛ばすと思われるが、これに渡邊が付き合うのかどうか。逆に8ラウンドの長丁場を17度戦いきっている挑戦者が前半のダメージと失点を最小限に抑えて中盤を迎えるようだと勝負はもつれることになりそうだ。(原功)