過去問は全部の問題を解く必要はない!?入試過去問を実施するときには正答率も参考にしよう【受験勉強】
受験勉強において「過去問」というのは心強い味方になります。以前、その使い方について記事をあげました。
その「過去問」について、先日ご質問を受けたので、ここにも質問と回答を記しておきたいと思います。
端的に言うと、その質問というのは「過去問は全部の問題を解いた方がいいのか」というものでした。
結論から言えば、「全部の問題解く必要はないかもしれません。現状と目標によります」となります。
今回はそのことを詳しく説明していきましょう。
あと、最初に述べておくとタイトルには「正答率を参考にしよう」と書いてありますが、もしもあなたが即座に正答率がわからない状況にいるとして、わざわざ正答率を調べるのに時間をかける必要はありません。今回の記事だけ読んでもらえればなんとなく参考にできるように書いていきたいと思います。
気になるという方は県のHPから直近三年分は確認ができます。
入試過去問は全部解く必要ない!?
早速入試過去問のすべての問題を解く必要はない理由を説明していきましょう。これは実際に数字などを見ながらがわかりやすいと思います。
数学
まず一番わかりやすいのは数学でしょう。数学は正答率が高い問題と低い問題の差が激しいです。90%以上正解の問題もあれば、10%以下の問題もあります。目標点数に応じて、どこまで狙うかをある程度絞っておきましょう。参考までに2021年度入試の数値を載せておきます。
多少の変更はありますが、毎年こんな感じです。例年正答率80%以上の問題だけでも取れれば40点近くは取れる計算になります。まずはこういった正答率が高い問題を中心に練習をしていきましょう。そこからちょっとずつできる範囲を増やしていくのです。
人によっては、後半大問ウみたいな難問の練習に時間をかけるよりは、そこに見向きもしないで、基礎的な問題を落とさないような練習を繰り返す方がずっと効果的です。
もちろんすべてできることに越したことはありませんし、実際に上位校を目指す子達は捨て問を作ることはできません。これはあくまで入試を「点数とるゲーム」だとした時の戦略のお話です。頑張りの指針になれば幸いです。
英語
続いて英語です。これも大問の順番など例年大きくは変わりません。表を見てみましょう。
難関になるのはリスニング(問1)の最後の問題と、語順整序(問4)と、英作文と長文問題(上の表だと問6や問8)のラストです。毎年大体同じです。
それを踏まえてこちらも正答率が高いところをしっかり練習したいところですが、数学よりも各々の要素のつながりが強い分、対策は難しいです。だからこそできる人とできない人の点数差が一番つく科目でもあります。
個人的には、高校に入ってからのことも考えて、単語と長文練習はしっかりしておきたいなと考えています。英文アレルギーはなくしておきたいですね。戦略としても、長文問題の(ア)や(イ)は、正答率がそこそこの割に配点も大きいですしね。
英語で60点を目指したい人の闘い方という記事もあるので、よかったら参考にしてみてください。
国語
次は国語です。全体的に正答率高めの国語。
当初は敬遠されがちな古文(最近はずっと問2)も練習をしていくと得点源になるので避けずに練習したいですね。正答率も高めですよね。
近年、文学的文章や説明的文章は長く読みにくくなりがちですが、それでも他の教科と比べると正答率は高めです。神奈川県は文字数が多い入試でもあるので、「読む力」は鍛えておきたいですね。今後の人生にも役立ちますしね。
YouTubeや動画授業もいいのですが、読んで理解する練習も欠かさずにしておきましょう。
理科社会
理科と社会は同時に見てみましょう。数学などと少し対策が違います。
理科や社会は小問や大問の中身が毎年バラバラなので、正答率あんまり参考になりません。また、昨年は社会が簡単すぎて正答率高めでした。これまたあんまり参考になりません。
ですから、理科や社会は「正答率高いところから対策をする」というより、「自分が点数取れる単元から対策をする」方がいいと思います。
理科は、問1物理小問、問2化学小問、問3生物小問、問4地学小問、問5物理大問、問6化学大問、問7生物大問、問8地学大問という構成です。その中で、例えば物理なら一年「光・音・力」2年「電気」3年「運動とエネルギー」から出題される単元が決まる形です。下記の表が参考になると思います(新指導要領で少し変わります)。
まずはその中から、自分自身が点数を取りやすい部分から勉強していきましょう。テスト形式で解き終わった過去問たちも、改めて単元別に串刺しで解くのがオオススメです。一単元ずつ固めていくイメージです。
社会も大きく分ければ、「日本地理」「世界地理」「江戸までの歴史」「江戸以降の歴史」「公民」「政経」「分野横断型」と分けることができます。こちらも得意な部分から固めていく方が得点は伸ばせます。
以上、ざっと5教科の狙いどころについて説明してみました。
繰り返しになりますが、時間は限られています。自分の現状と目標に合わせて、過去問も活用していきましょう。それも大事な「受験勉強」です。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
「自分に何が必要か自分で把握する力」はこれから先も大切だしね。